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06 襲撃と襲来

06

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「猫耳女子!耳に穴をあけてもいい?
 桜の形に空けてあげるよ?」

玉藻はその質問に答えることなく。
刀を振り上げる。

クレイジーは舌打ちをしたあと数発、釘を打つ。

それを別の少年が盾になりその攻撃を防ぐ。

「亜金?」

玉藻が声を出す。

「痛ッ!ダメだよ玉藻。
 刀をそんな風に大きく振り上げたら胸がガラ空きになるんだから」

「すまない」

玉藻が小さく謝る。

「ちょっとそこ!ラブコメしてる場合じゃない!」

燃えるような赤い髪を持つ少女が怒鳴る。

「柊万桜?」

クレイジーが目を丸くさせて驚く。

「あら?魔王が勇者目指しちゃおかしい?」

「へぇ、ここ勇者の斡旋もやってるんだ?」

クレイジーが小さく笑う。

「万桜!アイツ怖いよ」

万桜の使い魔、ファングがそういう。

「うん!ファング気合入れて行くよ!」

万桜が刀を構える。

「あら?この学園は刀が流行っているのかしら?」

クレイジーがそいって大きく両手を広げる。

「シエラ姉さん。
 ここは僕らが戦うから――」

亜金がそこまでいうと先程の女子生徒がいう。
女子生徒の名前はシエラ。

亜金が暮らしている孤児院の先輩だ。

「私も戦うよ。
 お姉ちゃんこう見えても強いのよ?」

「でも、死んじゃうけどね」

クレイジーがそう言って釘をシエラに向かって打つ。
しかし、その釘は突出した土により防がれる。

そして、クレイジーの足元が爆発する。

「ほらね?」

シエラが舌を出して笑う。

「あー、服が破れちゃった」

クレイジーが土煙とともに現れる。

「あ……」

露出した服に亜金が目をそらす。

「その隙……命取りよ」

クレイジーが何度も釘を亜金に向けてはなった。

「でも、それくらいの物理攻撃は効かないよ」

亜金が小さく笑う。

「やるじゃない」

クレイジーが楽しそうに笑った。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

くわっと
2019.04.15 くわっと

会話文主体でテンポが良く、とても読みやすかったです。
また、登場キャラクターの設定由来なのか、どこかほっこりと心が安らぐ癒し系小説でした。
(ゾンビなのに、ネコゾンビなのに)

更新楽しみにしてます。
私も短編いくつか書いているので時間ある時読んでくれると嬉しいです。

はらぺこおねこ。
2019.04.15 はらぺこおねこ。

ありがとうございます!
ネコゾンビなのでほんわかしていただければ嬉しいです。
また読みに行かせていただきます!

解除

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