~マーメイド~

はらぺこおねこ。

文字の大きさ
上 下
125 / 130
Scene09 カウントダウン

125 明日に憑いている現実

しおりを挟む
「現実という名前のこの世界は♪
 明日に憑いている現実♪」

ハイジが歌う。
公園で歌う。

「黄昏れてますね」

新一がハイジに言う。

「ああ。
 モトフミがあんな動画を出したからな……」

新一が小さくうなずきスマホを付ける。

「これですね」

新一はそう言ってその動画を再生した。
再生回数:1200億回

「これは君たちの心に問いかけている。
 なのでこの言葉は全ての国民への問いかけになるだろう」

若い男がそう言って笑う。

その言葉通り。
地球上の全ての存在に言葉が伝わる。

「単刀直入に言う。
 一週間以内に斎藤デザイン株式会社の斎藤壱を生け捕りにしろ。
 殺したり傷つけたりするな。
 もしもこれらが守れない場合。
 全ての人類は滅びるだろう。
 我が名はモトフミ。
 モトフミクライヌシノオオミカミ。
 この世界の神だ、
 我の言葉が信じれないだろう?
 我の力を見せてやろう」

動画の配信は一旦終わった。
その直後にオーストラリアが消えた。
8000を超える島が一瞬で消えた。
雷が落ち。
落ちた雷が弾け飛び。

皿場の爆発の連鎖のように島が雷に寄って消えた。
その雷は島の全てを灰に変えた。

そしてモトフミが再び動画を配信する。
指揮棒を持って何かを奏でている様子が映し出された。

「今、オーストラリアを消した。
 これは我の力の一つだ。
 もしも我に斎藤壱を渡した存在あるいは組織にはどんな願いでも叶えよう。
 いくつでもなんこでもな。
 全てのメンバーに授けよう。
 しかし叶わぬ場合。
 全ての世界を滅ぼす」

動画の配信はそこで途切れた。
世界が一瞬だけ斎藤壱を捕獲しようと動き出そうとしたとき。
今度は、真・モトフミが動画を配信した。

「我が名はモトフミ。
 以前配信しいてたモトフミは我のクローンであり。
 残り一週間の寿命である。
 やつはクローンでありながら魂を転々として器を入れ替え生きながらえている。
 斎藤壱もその一人だ。
 次の器が斎藤壱であり斎藤壱を一週間護り切ることが人類に残された選択だろう。
 殺すことはおすすめできない。
 なぜならそれをやってしまえばヤツは機嫌を損ね人類を簡単に滅ぼすだろう。
 我は神である上なんでもできる。
 仮に斎藤壱を一週間護り切ることができ、ヤツの死を見届けたあと。
 オーストラリアとそこで生きていた存在全てを生き返そう。
 ヤツのことはモトフミと呼ぶといい。
 我のことは真・モトフミと呼んでいただけると嬉しい。
 それでは、まただ」

動画の配信はそこで終わった。

「世界は大混乱だ。
 壱を守る存在、壱を捕獲する存在」

「まぁ、そうなりますよね。
 ハイジさんはどうしますか?」

「壱はダチだからな」

「そうですね。
 守らなきゃですね」

「ああ……!!」

「ならデスマスイッチロックフェスティバル開始だな」

そう言って太郎と裕也が現れる。

「今回の舞台は地球ですね」

キサラギも現れる。

「お前ら!!」

ハイジが驚く。

「ロックに行こうぜ!」

太郎がニッコリと笑った。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

壁の薄いアパートで、隣の部屋から喘ぎ声がする

サドラ
恋愛
最近付き合い始めた彼女とアパートにいる主人公。しかし、隣の部屋からの喘ぎ声が壁が薄いせいで聞こえてくる。そのせいで欲情が刺激された両者はー

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

処理中です...