102 / 130
Scene08 デモニックになった日
102 鳴る電話
しおりを挟む
2023年12月20日午後18時30分
そのニュースは車のラジオの臨時ニュースで流れた。
美智子は車を運転し壱が助手席で資料に目を通していた。
「え?」
壱はその流れたニュースに驚く。
「引き返しましょう」
美智子がそういうと壱は頷いた。
「うん」
「……東道皿馬。
どうしてあそこが……?」
美智子が考える。
「もしかして僕の槍マンの動画にゆかりさんが写っていたとか?」
「いえ、私も動画を確認しましたが、ゆかりさんの顔は写っていませんでした」
「そうだよね」
「考えるのは後です」
「いや、僕らは今、考えなければいけないことがもうひとつある」
「え?」
「どうしてこの犯行が、東道皿馬の犯行だということをマスコミが知っているかということだよ」
「確かに……
特定が早すぎますね」
すると壱のスマホに十三から着信が来る。
「斎藤です」
壱は電話にさっとでた。
「久留里です。
臨時ニュースはみたかい?」
「あ、はい。
ラジオで聞きました」
「多分、あそこにウチのクラスの生徒の百道くんがいるっぽい」
「え?」
「喧嘩で運ばれたらしくてさっきLINEを送ってくれて、それで僕が警察に報告したんだ。
マスコミがどうやって知ったかまではわかんないけど……」
「なるほど……
でも、百道くんはどうして犯人の名前を?」
「犯人が館内放送で自分の名前を流したらしい。
『田村ゆかりを出せ』ってね。
まぁ、そんなわけで紫さんや百道くんは今のところ無事だよ。
ただピノさんとノノさんとは別行動らしくて」
「そうですか。
僕たちも今すぐ向かいます」
「うん、僕も向かってるよ。
では、病院の前で合流しよう」
そうして電話を切れた。
そのニュースは車のラジオの臨時ニュースで流れた。
美智子は車を運転し壱が助手席で資料に目を通していた。
「え?」
壱はその流れたニュースに驚く。
「引き返しましょう」
美智子がそういうと壱は頷いた。
「うん」
「……東道皿馬。
どうしてあそこが……?」
美智子が考える。
「もしかして僕の槍マンの動画にゆかりさんが写っていたとか?」
「いえ、私も動画を確認しましたが、ゆかりさんの顔は写っていませんでした」
「そうだよね」
「考えるのは後です」
「いや、僕らは今、考えなければいけないことがもうひとつある」
「え?」
「どうしてこの犯行が、東道皿馬の犯行だということをマスコミが知っているかということだよ」
「確かに……
特定が早すぎますね」
すると壱のスマホに十三から着信が来る。
「斎藤です」
壱は電話にさっとでた。
「久留里です。
臨時ニュースはみたかい?」
「あ、はい。
ラジオで聞きました」
「多分、あそこにウチのクラスの生徒の百道くんがいるっぽい」
「え?」
「喧嘩で運ばれたらしくてさっきLINEを送ってくれて、それで僕が警察に報告したんだ。
マスコミがどうやって知ったかまではわかんないけど……」
「なるほど……
でも、百道くんはどうして犯人の名前を?」
「犯人が館内放送で自分の名前を流したらしい。
『田村ゆかりを出せ』ってね。
まぁ、そんなわけで紫さんや百道くんは今のところ無事だよ。
ただピノさんとノノさんとは別行動らしくて」
「そうですか。
僕たちも今すぐ向かいます」
「うん、僕も向かってるよ。
では、病院の前で合流しよう」
そうして電話を切れた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる