8 / 130
Scene01 出会い
08 恥じる自分
しおりを挟む
そして、夜の8時過ぎ。
「ピノ、お風呂入ってきていいよ」
壱がそういうとピノの表情が固まる。
「ん?どうした?」
壱が、そう言って首を傾げると。
「するの?」
ピノが、震えながらそう言った。
「なにを……?」
壱は、なんのことかわからなかった。
「えっちなこと」
すると壱は、戸惑う。
「いや、しないよ。
ってか、どうしてそう思うの?」
「前のご主人さまは、えっちなことをするまえにお風呂に入れてくれてたから……」
「そっか。
大丈夫、そんなことはしないよ」
壱が、そういうもののピノの表情が暗い。
壱は、前のご主人さまという単語に何かを感じたが深くは考えないようにした。
考えれば考えるほど悪いことを考える。
そう思ったから。
「ホントにホント?
壱、ピノにえっちなことしないの?」
「……大丈夫」
「ピノお風呂に入ってくる」
ピノは、そう言ってリビングを出た。
そして、数秒後再びリビングに戻ってくる。
「ん?ピノどうしたの?」
「壱、お風呂どこ?」
ピノが涙目でそう言った。
「そうだったね。
お風呂場に案内するよ」
壱は、そう言って苦笑いを浮かべた。
「……ごめんなさい」
ピノが謝った。
「ん?どうして?」
「ピノ、壱に迷惑ばかりかけてる」
「そんなことないよ」
「ホントに?」
「うん」
壱は、ピノの頭をポンポンと優しく撫でた。
そして、ピノをお風呂に案内したあと壱はリビングに戻った。
「ふぅ……
どうしようかな」
壱は、いろんなことを考えた。
童貞を捨てるため購入したマーメイド。
新品のはずだった。
でも、梨麻の言うように中古のようだった。
ピノの体にできた痣。
それは、今までどれだけつらい思いをしてきたかわかった。
そして、色々考えている間にピノがお風呂から出た。
「あがったよ」
ピノが、不安そうにそう言った。
「じゃ、お風呂に行ってくるね」
「うん」
ピノの表情は不安そのものだった。
まだ壱のことを信用しきれていない。
そんな感じだった。
壱は、思った。
それが生き物と言うものなのだと。
頭のなかでは、わかっていた。
マーメイドもひとつの命で、ピノもひとりの女の子なんだと。
童貞を捨てるためのそのあとの性行為だけの生物と思っていた自分を恥じた。
「ピノ、お風呂入ってきていいよ」
壱がそういうとピノの表情が固まる。
「ん?どうした?」
壱が、そう言って首を傾げると。
「するの?」
ピノが、震えながらそう言った。
「なにを……?」
壱は、なんのことかわからなかった。
「えっちなこと」
すると壱は、戸惑う。
「いや、しないよ。
ってか、どうしてそう思うの?」
「前のご主人さまは、えっちなことをするまえにお風呂に入れてくれてたから……」
「そっか。
大丈夫、そんなことはしないよ」
壱が、そういうもののピノの表情が暗い。
壱は、前のご主人さまという単語に何かを感じたが深くは考えないようにした。
考えれば考えるほど悪いことを考える。
そう思ったから。
「ホントにホント?
壱、ピノにえっちなことしないの?」
「……大丈夫」
「ピノお風呂に入ってくる」
ピノは、そう言ってリビングを出た。
そして、数秒後再びリビングに戻ってくる。
「ん?ピノどうしたの?」
「壱、お風呂どこ?」
ピノが涙目でそう言った。
「そうだったね。
お風呂場に案内するよ」
壱は、そう言って苦笑いを浮かべた。
「……ごめんなさい」
ピノが謝った。
「ん?どうして?」
「ピノ、壱に迷惑ばかりかけてる」
「そんなことないよ」
「ホントに?」
「うん」
壱は、ピノの頭をポンポンと優しく撫でた。
そして、ピノをお風呂に案内したあと壱はリビングに戻った。
「ふぅ……
どうしようかな」
壱は、いろんなことを考えた。
童貞を捨てるため購入したマーメイド。
新品のはずだった。
でも、梨麻の言うように中古のようだった。
ピノの体にできた痣。
それは、今までどれだけつらい思いをしてきたかわかった。
そして、色々考えている間にピノがお風呂から出た。
「あがったよ」
ピノが、不安そうにそう言った。
「じゃ、お風呂に行ってくるね」
「うん」
ピノの表情は不安そのものだった。
まだ壱のことを信用しきれていない。
そんな感じだった。
壱は、思った。
それが生き物と言うものなのだと。
頭のなかでは、わかっていた。
マーメイドもひとつの命で、ピノもひとりの女の子なんだと。
童貞を捨てるためのそのあとの性行為だけの生物と思っていた自分を恥じた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【ショートショート】おやすみ
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。
声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる