78 / 78
07 しあわせになりたい
78
しおりを挟む
怖い。
そこにあるのは小さな恐怖。
でも、それ以上に溢れ湧く勇気。
溢れ出る勇気と力。
「傷つきませんよ。
あなた方モブには見えませんか?
彼女の体を覆う魔力が……」
勇気の心にあふれる炎。
「勇気の鈴がリンリンリン。
響いて届けシャンシャンシャン!
踊り舞います!ダンシングソード!」
勇気の手に握りしめられた剣が小刻みに揺れる。
それと同時に怪人Bの体が切り刻まれる。
悲鳴はあげない。
その暇すらなく絶命した。
「貴様!よくも!!」
怪人Aが怒鳴る。
――ストン
何かが怪人Aの頭に刺さる。
そしてそのまま絶命した。
怪人Aの頭には矢が刺さっていた。
「死の恐怖を感じることなく死にましたね」
「……はぁ。怖かった」
勇気が大きく息を吐いた。
「さて、そろそろ出てきてもいいですよ?」
ブリ男がそういって小さく笑う。
するとふたりの少年が現れる。
「誰……?」
早良が不安そうにブリ男の方を見る。
「近藤無くんと黄昏ボクくんです。
ブリキュアではありませんが、心強い味方です」
「よ、よろしく」
ボクがそういうと早良ニッコリと笑う。
「よろしくね!」
「さて……貴方達の任務を告げましょう」
「任務?」
「はい、このボクくんの命を護ることです」
「護る……ですか?」
勇気が首を傾げる。
「ボクくんは、メタル族の血が流れています」
「メタル族って傷つけるだけで数億の経験値を与えるという……あのメタル族ですか?」
ブリ男の言葉に勇気が尋ねる。
「御名答。
それ故、自らを滅ぼさせかねない存在であることを恐れたテオスはメタル一族を滅ぼしました」
ブリ男の言葉にボクの目が曇る。
「ボクくんを倒せば無限の経験値を得ることができるのでテオス最高幹部であるモトフミに傷をつけることができるようになるでしょう。
なので、テオスはありとあらゆる手を使いボクくんを殺しにかかります。
というかたたでさえ強いテオスがさらなる力を手に入れたら……世界は滅びます。
ボクくんを護ることが世界を護ることに繋がります」
「護ります」
早良が頷く。
「そうですね。もうあんな怖い思い……誰にも味あわせたくない」
勇気がそういってしっかりとした目でブリ男の方を見た。
「ありがとうございます」
ブリ男は小さく笑った。
そこにあるのは小さな恐怖。
でも、それ以上に溢れ湧く勇気。
溢れ出る勇気と力。
「傷つきませんよ。
あなた方モブには見えませんか?
彼女の体を覆う魔力が……」
勇気の心にあふれる炎。
「勇気の鈴がリンリンリン。
響いて届けシャンシャンシャン!
踊り舞います!ダンシングソード!」
勇気の手に握りしめられた剣が小刻みに揺れる。
それと同時に怪人Bの体が切り刻まれる。
悲鳴はあげない。
その暇すらなく絶命した。
「貴様!よくも!!」
怪人Aが怒鳴る。
――ストン
何かが怪人Aの頭に刺さる。
そしてそのまま絶命した。
怪人Aの頭には矢が刺さっていた。
「死の恐怖を感じることなく死にましたね」
「……はぁ。怖かった」
勇気が大きく息を吐いた。
「さて、そろそろ出てきてもいいですよ?」
ブリ男がそういって小さく笑う。
するとふたりの少年が現れる。
「誰……?」
早良が不安そうにブリ男の方を見る。
「近藤無くんと黄昏ボクくんです。
ブリキュアではありませんが、心強い味方です」
「よ、よろしく」
ボクがそういうと早良ニッコリと笑う。
「よろしくね!」
「さて……貴方達の任務を告げましょう」
「任務?」
「はい、このボクくんの命を護ることです」
「護る……ですか?」
勇気が首を傾げる。
「ボクくんは、メタル族の血が流れています」
「メタル族って傷つけるだけで数億の経験値を与えるという……あのメタル族ですか?」
ブリ男の言葉に勇気が尋ねる。
「御名答。
それ故、自らを滅ぼさせかねない存在であることを恐れたテオスはメタル一族を滅ぼしました」
ブリ男の言葉にボクの目が曇る。
「ボクくんを倒せば無限の経験値を得ることができるのでテオス最高幹部であるモトフミに傷をつけることができるようになるでしょう。
なので、テオスはありとあらゆる手を使いボクくんを殺しにかかります。
というかたたでさえ強いテオスがさらなる力を手に入れたら……世界は滅びます。
ボクくんを護ることが世界を護ることに繋がります」
「護ります」
早良が頷く。
「そうですね。もうあんな怖い思い……誰にも味あわせたくない」
勇気がそういってしっかりとした目でブリ男の方を見た。
「ありがとうございます」
ブリ男は小さく笑った。
0
お気に入りに追加
3
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて
だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。
敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。
決して追放に備えていた訳では無いのよ?
何者でもない僕は異世界で冒険者をはじめる
月風レイ
ファンタジー
あらゆることを人より器用にこなす事ができても、何の長所にもなくただ日々を過ごす自分。
周りの友人は世界を羽ばたくスターになるのにも関わらず、自分はただのサラリーマン。
そんな平凡で退屈な日々に、革命が起こる。
それは突如現れた一枚の手紙だった。
その手紙の内容には、『異世界に行きますか?』と書かれていた。
どうせ、誰かの悪ふざけだろうと思い、適当に異世界にでもいけたら良いもんだよと、考えたところ。
突如、異世界の大草原に召喚される。
元の世界にも戻れ、無限の魔力と絶対不死身な体を手に入れた冒険が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる