11 / 78
02 目覚める者たち
11
しおりを挟む
しかし、その剣をブリ男が素手で受け止めた。
「早々、武器を手放すとはハタハタ軍も落ちましたね」
ブリ男が、そう言うと剣を地面に突き刺した。
「剣の1本や2本どうした!
そんなものいくらでも出せる!」
怪人は、そう言って空中より剣を出した。
「ほう……
では、何本も作ってもらいましょうか。
全て、このブリキュア・サーラが薙ぎ払ってくれます」
ブリ男が、そう言うと怪人は、早良の方を見る。
「……って、私ですか?」
早良の目が泳ぐ。
「そうです。
これは、人間対ハタハタの戦いです。
新人育成のため僕がするのは力を与えることだけです。
さぁ、ブリキュア・サーラ!
貴方の力を見せてください」
ブリ男が、そう言うと早良に向かって剣を構えて襲いかかる。
早良、その攻撃を避ける。
避けて避けて避けまくる。
「ちょっと……
私に戦える武器なんて……」
早良が、避けながらそう言うとブリ男が、優しい口調で言葉を放つ。
「貴方の武器は、貴方にあります」
「ちょ……どういう意味ですか?」
「かのマリー・アントワネットは言いました。
『お菓子がなければブリオッシュを食べればいいのに』と……」
「意味がわかんないです」
早良が、涙目でそう言うとブリ男が答える。
「つまり、今の貴方に戦う武器がないのなら別の力を使えばいいのです」
「え?」
「魔法は想像力です。
貴方のための貴方だけの武器を作ってください。
早良さんのその動きを見ると何かスポーツをやっていますよね?」
「趣味でやっている弓と漁業で鍛えぬかれた足腰には自信がありますけど。
こんな怪人さん相手に通用するなんて……」
早良が、そう言って自信なさげに涙をこぼす。
「貴方は、まだまだ早良さんのようですね」
「え?」
「今の貴方は、早良さんじゃない。
ブリキュア・サーラです!」
「ブリキュア・サーラ……?」
「そうです。
さぁ、もう一度言うのです!
青い光が……なんですか?」
「青い光が……私を照らす……
キュアな私が貴方を照らす……」
「もっと気合を入れて!」
「青い光が、私を照らす!キュアな私が貴方を照らす!」
「さぁ、もう一度!」
「青い光が、私を照らす!キュアな私が貴方を照らす!
魔法少女ブリキュア・サーラ!ここに参上!」
早良の体が再び輝く。
早良の手に大きな光の弓が現れる。
この瞬間、早良がサーラに……魔法少女ブリキュア・サーラに変わったのだ。
「早々、武器を手放すとはハタハタ軍も落ちましたね」
ブリ男が、そう言うと剣を地面に突き刺した。
「剣の1本や2本どうした!
そんなものいくらでも出せる!」
怪人は、そう言って空中より剣を出した。
「ほう……
では、何本も作ってもらいましょうか。
全て、このブリキュア・サーラが薙ぎ払ってくれます」
ブリ男が、そう言うと怪人は、早良の方を見る。
「……って、私ですか?」
早良の目が泳ぐ。
「そうです。
これは、人間対ハタハタの戦いです。
新人育成のため僕がするのは力を与えることだけです。
さぁ、ブリキュア・サーラ!
貴方の力を見せてください」
ブリ男が、そう言うと早良に向かって剣を構えて襲いかかる。
早良、その攻撃を避ける。
避けて避けて避けまくる。
「ちょっと……
私に戦える武器なんて……」
早良が、避けながらそう言うとブリ男が、優しい口調で言葉を放つ。
「貴方の武器は、貴方にあります」
「ちょ……どういう意味ですか?」
「かのマリー・アントワネットは言いました。
『お菓子がなければブリオッシュを食べればいいのに』と……」
「意味がわかんないです」
早良が、涙目でそう言うとブリ男が答える。
「つまり、今の貴方に戦う武器がないのなら別の力を使えばいいのです」
「え?」
「魔法は想像力です。
貴方のための貴方だけの武器を作ってください。
早良さんのその動きを見ると何かスポーツをやっていますよね?」
「趣味でやっている弓と漁業で鍛えぬかれた足腰には自信がありますけど。
こんな怪人さん相手に通用するなんて……」
早良が、そう言って自信なさげに涙をこぼす。
「貴方は、まだまだ早良さんのようですね」
「え?」
「今の貴方は、早良さんじゃない。
ブリキュア・サーラです!」
「ブリキュア・サーラ……?」
「そうです。
さぁ、もう一度言うのです!
青い光が……なんですか?」
「青い光が……私を照らす……
キュアな私が貴方を照らす……」
「もっと気合を入れて!」
「青い光が、私を照らす!キュアな私が貴方を照らす!」
「さぁ、もう一度!」
「青い光が、私を照らす!キュアな私が貴方を照らす!
魔法少女ブリキュア・サーラ!ここに参上!」
早良の体が再び輝く。
早良の手に大きな光の弓が現れる。
この瞬間、早良がサーラに……魔法少女ブリキュア・サーラに変わったのだ。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
何者でもない僕は異世界で冒険者をはじめる
月風レイ
ファンタジー
あらゆることを人より器用にこなす事ができても、何の長所にもなくただ日々を過ごす自分。
周りの友人は世界を羽ばたくスターになるのにも関わらず、自分はただのサラリーマン。
そんな平凡で退屈な日々に、革命が起こる。
それは突如現れた一枚の手紙だった。
その手紙の内容には、『異世界に行きますか?』と書かれていた。
どうせ、誰かの悪ふざけだろうと思い、適当に異世界にでもいけたら良いもんだよと、考えたところ。
突如、異世界の大草原に召喚される。
元の世界にも戻れ、無限の魔力と絶対不死身な体を手に入れた冒険が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる