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第10話 幸せの形
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実家は、市内にあるため歩いていける。
「はい、到着」
歩いて5分の場所。
「って、近いね」
港は、目を丸くして驚いた。
「うん」
「じゃ、入るよ……」
「うん」
いつもは、気軽に開けている扉がいつもよりも重く感じる。
このあいだまで、金欠のときは気軽にご飯を食べに来ていたっけ?
俺は、ゆっくりと息を吸い込み声を出した。
「ただいま」
奥から声が聞こえる。
「おかえりなさい」
母さんは、そう言いながら玄関まで出迎えてくれた。
「さぁ、どうぞ……」
母さんはそう言うと港にスリッパを出してくれた。
「おじゃまします」
港は緊張しているのか、少し手が震えていた。
俺は、その震える手をぎゅっと握り締めた。
「大丈夫だから」
港はコクリと頷き、俺の手を強く握り返した。
俺達はゆっくりと、リビングに向かう。
すると親父が、ソファーに座っていた。
ちびちびお茶を飲みながら、任天堂DSをやっていた。
何歳だよ。
俺の姿に気づくとDSの蓋を閉じて「来たのか?」と小さく呟いた。
「父さん、話があるんだ」
「なんだ?とりあえず、座りなさい」
俺と港は、ゆっくりとソファーに座った。
そして、母親は、俺達4人分の紅茶を用意した。
「で、話ってなんだ?」
「俺たち、結婚するんだ」
「はい、到着」
歩いて5分の場所。
「って、近いね」
港は、目を丸くして驚いた。
「うん」
「じゃ、入るよ……」
「うん」
いつもは、気軽に開けている扉がいつもよりも重く感じる。
このあいだまで、金欠のときは気軽にご飯を食べに来ていたっけ?
俺は、ゆっくりと息を吸い込み声を出した。
「ただいま」
奥から声が聞こえる。
「おかえりなさい」
母さんは、そう言いながら玄関まで出迎えてくれた。
「さぁ、どうぞ……」
母さんはそう言うと港にスリッパを出してくれた。
「おじゃまします」
港は緊張しているのか、少し手が震えていた。
俺は、その震える手をぎゅっと握り締めた。
「大丈夫だから」
港はコクリと頷き、俺の手を強く握り返した。
俺達はゆっくりと、リビングに向かう。
すると親父が、ソファーに座っていた。
ちびちびお茶を飲みながら、任天堂DSをやっていた。
何歳だよ。
俺の姿に気づくとDSの蓋を閉じて「来たのか?」と小さく呟いた。
「父さん、話があるんだ」
「なんだ?とりあえず、座りなさい」
俺と港は、ゆっくりとソファーに座った。
そして、母親は、俺達4人分の紅茶を用意した。
「で、話ってなんだ?」
「俺たち、結婚するんだ」
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