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第03章 ファーストキス
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「ここに来るのは、初めてじゃないの?」
と、俺が聞くと、
「パンフィレット見たら誰でもわかるよ。」
と、笑って誤魔化された。
「ふーん」
港は椅子に座ると俺に手を振った。
俺はその隣に、ちょこんと座る。
「ごめんね。」
港が謝った。
「どうしたん?」
俺は尋ねる。
「うんん
なんとなく。」
「???」
港が、悲しそうな目をしていった。
「なんか、楽しそうじゃなかったから」
「いや、いや。全然、そんな。楽しいよ。
楽しすぎて疲れたみたいな」
「そっか……ごめんね」
港は、今にも泣きそうになった。
もう、何が何だかわからなくなった。
さっきまで、笑っていて。
はしゃいでいて、手を振っていて。
そこから、こんな顔になるまで、一分も掛かってない。
どうして、そんな顔をする?
どうして、泣きそうな顔になる?
女って、皆こんなに喜怒哀楽が激しいのだろうか?
女って、皆こんなに面倒くさいものなのだろうか?
俺の中の【不安】が、心の隙間から漏れていた。
言っちゃいけない。
このタイミングで言うなんて、意味不明だ。
そう、自分の中で言い聞かせた。
言い聞かせたはずなのに、言葉が漏れた。
「お腹の子って、誰の子?」
そして、その時、心の中で何かが音を立てて崩れていった。
と、俺が聞くと、
「パンフィレット見たら誰でもわかるよ。」
と、笑って誤魔化された。
「ふーん」
港は椅子に座ると俺に手を振った。
俺はその隣に、ちょこんと座る。
「ごめんね。」
港が謝った。
「どうしたん?」
俺は尋ねる。
「うんん
なんとなく。」
「???」
港が、悲しそうな目をしていった。
「なんか、楽しそうじゃなかったから」
「いや、いや。全然、そんな。楽しいよ。
楽しすぎて疲れたみたいな」
「そっか……ごめんね」
港は、今にも泣きそうになった。
もう、何が何だかわからなくなった。
さっきまで、笑っていて。
はしゃいでいて、手を振っていて。
そこから、こんな顔になるまで、一分も掛かってない。
どうして、そんな顔をする?
どうして、泣きそうな顔になる?
女って、皆こんなに喜怒哀楽が激しいのだろうか?
女って、皆こんなに面倒くさいものなのだろうか?
俺の中の【不安】が、心の隙間から漏れていた。
言っちゃいけない。
このタイミングで言うなんて、意味不明だ。
そう、自分の中で言い聞かせた。
言い聞かせたはずなのに、言葉が漏れた。
「お腹の子って、誰の子?」
そして、その時、心の中で何かが音を立てて崩れていった。
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