上 下
102 / 132
05 魔法使いの恋人候補

102

しおりを挟む
「最近、冷えるから寒いと思ったけど思ったよりかは暖かいなここ」

「うん。
 俺のお気に入りの場所なんだ」

「いつも、一人で食べてるんか?」

「大抵は、菊池や他の男友だちと外で食べてるよ」

「そっか……」

「笹山さんは?」

「ウチも似たようなもんや。
 菊池君に聞いたら、アンタはここに居るって聞いたからウチもここに来てみた」

「そっか……
 メールで聞いてくれたらよかったのに」

「そうやな……」

 笹山さんは、そう言いながら自分のお弁当を広げた。

「笹山さんは、お弁当は自分で作ってるの?」

「そうやで……」

「そうなんだ……」

「アンタも自分で料理できるんだから、弁当にしたらいいのに……」

「そうだね……」

「一週間かぁー
 あっと言う間やね。
 そうや……!
 金曜日、ふたりで飲みに行かへんか?」

「え?」

「ふたりだけで送別会やろう……」

「うん」

「二人だけの意味、ちゃんと理解してや…」

 笹山さんは、そう言うと食べ終わった弁当箱を畳むと足早にその場を去った。

 『二人だけの送別会』の意味……?
 どういうことだろう……
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

オークションで競り落とされた巨乳エルフは少年の玩具となる。【完結】

ちゃむにい
恋愛
リリアナは奴隷商人に高く売られて、闇オークションで競りにかけられることになった。まるで踊り子のような露出の高い下着を身に着けたリリアナは手錠をされ、首輪をした。 ※ムーンライトノベルにも掲載しています。

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

【R18】深夜の山奥でセックスをした

ねんごろ
恋愛
久しぶりにアルファポリスに戻ってきました。 よろしくお願いします。

処理中です...