電子妖精エレメントドール

 ――西暦2148年8月6日

 世界は混沌としていた。
 いわゆる第三次世界大戦と呼ばれていた時代だ。
 人が人を殺し、人が物を壊し、人は自分の欲望のまま動いていた。
 そんな人々に神はなんの前触れもなく罰を与えた。
 星々を大地に降り注がせたのである。
 神は言った。

「全ての生命は、神に服従し一生その身を捧げよ」

 人々は逆らった。
 自分たちが生きるため。
 自分たちが生き残るため……
 人々は神と戦った。
 しかし、神の力の前には人々は無力だった。

 人類は一瞬で滅亡へのカウントダウンがはじまろうとした。
 そのとき魔族が人類の前に現れる。
 魔族は言った。

「我らの願いを聞くのなら神と戦う知恵と力を授けよう」

 人類は、魔族の願いを聞き入れることにした。
 魔族に魂を売ったのだ。
 そうして人は神と戦う力……
 エレメントドールを手に入れたのだ。
 こうして人類と神々との長い長い戦いがはじまるのであった。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,162 位 / 192,162件 SF 5,473 位 / 5,473件

あなたにおすすめの小説

8分間のパピリオ

横田コネクタ
SF
人間の血管内に寄生する謎の有機構造体”ソレウス構造体”により、人類はその尊厳を脅かされていた。 蒲生里大学「ソレウス・キラー操縦研究会」のメンバーは、20マイクロメートルのマイクロマシーンを操りソレウス構造体を倒すことに青春を捧げるーー。 というSFです。

フィーリング100

アイダアキラ
SF
「こんにちは!今日からお世話になるあなたとフィーリング100のAIです!」  …だからいらなかった。人工知能の友達なんて。  大学生の夏、主人公はこの世界を司る人工知能Kを倒そうと目論んでいた。  しかし、ひょんなことからAIの少女と出会い、トラブルが起こってーーー。

怪獣特殊処理班ミナモト

kamin0
SF
隕石の飛来とともに突如として現れた敵性巨大生物、『怪獣』の脅威と、加速する砂漠化によって、大きく生活圏が縮小された近未来の地球。日本では、地球防衛省を設立するなどして怪獣の駆除に尽力していた。そんな中、元自衛官の源王城(みなもとおうじ)はその才能を買われて、怪獣の事後処理を専門とする衛生環境省処理科、特殊処理班に配属される。なんとそこは、怪獣の力の源であるコアの除去だけを専門とした特殊部隊だった。源は特殊処理班の癖のある班員達と交流しながら、怪獣の正体とその本質、そして自分の過去と向き合っていく。

「I」の方舟

黒乃世界
SF
記憶を無くして目覚めた「アイ」は、世界が蒼穹の下にあり、緑に満ち溢れた広大な地平であることを認識する。 そこで出会った自分と同じ存在である「ヒト」と、二人きりの生活を続けていくにつれて、名前を知らない感情を抱くようになり……これは終わるために生まれたたったひとつ、「I」の物語。

セルリアン

吉谷新次
SF
 銀河連邦軍の上官と拗れたことをキッカケに銀河連邦から離れて、 賞金稼ぎをすることとなったセルリアン・リップルは、 希少な資源を手に入れることに成功する。  しかし、突如として現れたカッツィ団という 魔界から独立を試みる団体によって襲撃を受け、資源の強奪をされたうえ、 賞金稼ぎの相棒を暗殺されてしまう。  人界の銀河連邦と魔界が一触即発となっている時代。 各星団から独立を試みる団体が増える傾向にあり、 無所属の団体や個人が無法地帯で衝突する事件も多発し始めていた。  リップルは強靭な身体と念力を持ち合わせていたため、 生きたままカッツィ団のゴミと一緒に魔界の惑星に捨てられてしまう。 その惑星で出会ったランスという見習い魔術師の少女に助けられ、 次第に会話が弾み、意気投合する。  だが、またしても、 カッツィ団の襲撃とランスの誘拐を目の当たりにしてしまう。  リップルにとってカッツィ団に対する敵対心が強まり、 賞金稼ぎとしてではなく、一個人として、 カッツィ団の頭首ジャンに会いに行くことを決意する。  カッツィ団のいる惑星に侵入するためには、 ブーチという女性操縦士がいる輸送船が必要となり、 彼女を説得することから始まる。  また、その輸送船は、 魔術師から見つからないように隠す迷彩妖術が必要となるため、 妖精の住む惑星で同行ができる妖精を募集する。  加えて、魔界が人界科学の真似事をしている、ということで、 警備システムを弱体化できるハッキング技術の習得者を探すことになる。  リップルは強引な手段を使ってでも、 ランスの救出とカッツィ団の頭首に会うことを目的に行動を起こす。

新・人類滅亡 -SFショート・ショート集-

ポテトバサー
SF
戦争・病気・隕石衝突…… 果たして滅亡の原因はそれだけなのか?―――新滅亡論を描く表題作。  閉鎖当日の図書館。司書の最後の仕事を描く『静寂』。  都会の動物園。そこでは動物たちが秘密の作戦を進めていた。―――動物たちをコミカルに描いた『脱走』。  他に、『お買い物』『遭遇』『幻』など、オリジナルSFショート・ショート全10編。 数年前にに投稿した短編小説をまとめた物です。SFが好きな方、お暇な方、小説が苦手な方、ぜひ一度読んでみてください。

移動砲台KOZAKURA

西山壮
SF
2035年、近未来日本。岐阜県と長野県の境にある標高2000メートルの開発実験都市を舞台に、自分の容姿にコンプレックスを持つ少女、佐倉小町とクラスメイト達はとんでもない事件に巻き込まれていく。

地球は茶色かった〜水陸逆転の荒廃した世界での生存記録〜

雨宮 徹
SF
レオンは宇宙飛行士だ。ある日、宇宙船は小規模な隕石と衝突する。修理パーツを求めて地球に戻ると、そこには青い惑星としての地球の姿はなく――。