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Scene06 青春してますか?

140 いちごミルク⑧

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萌が退院して、家に戻り。
そろそろ子供たちも不安から解放されようとした頃。
萌は、自宅で意識を失い倒れた。

萌が退院して一週間後の夜の事だった。

虫たちの合唱の中
救急車のサイレンだけが虚しく響いた。

銘はその時、夜勤で仮眠を取っていた時だった。
銘の携帯に一本の電話が入る。

三太郎からだった。
萌が、意識を失い倒れた事を消え入りそうな声で伝えてくれた。

萌が目を覚ましたのは、それから二日後の出来事だった。

「あ、銘ちゃんおはよう…」

銘が萌の病室に来て血圧を測っていたとき、萌は目を覚ました。

「病院のベットの上だよ。
 萌、倒れたことを覚えてるか?」

三太郎は萌の手を優しく握り締め優しくそう言った。

「あはは…
 もうダメなのかな?」

萌は、涙を流しながら呟いた。

「そんな事無い」

三太郎は強い口調で言った。
認めたくなかったから……
認めてしまうと、それを受け入れなくてはいけないから……
だから、もう一度繰り返した。

「大丈夫。大丈夫だから…」

その声は消え入りそうな声でいて力強かった。

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