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Scene05 かなしみよこんにちわ

108 カレーうどん

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恋次は家に帰る。
ひとりぼっちの家に。
寂しいって思ったことはある。
でも、それが当たり前。
たまに家にいることもある。
でも基本両親は居ない。

家は静かで寂しい我が家。

いつもの光景。
いつもの世界。

そう思っていた。

だから……

ただいまも言わずに家に入る。

「おかえり」

エプロンをつけた菜花が出迎える。

「……え?」

恋次は驚く。

「ちなみに裸エプロンじゃないぞ?」

「それは見れば解るけど……」

「今日はご飯を作りに来た」

「どうして?」

「恋次の叔母さんに頼まれた」

「そっか」

「引いてるか?」

「いや、菜花さんを食べてもいい?」

恋次は少し意地悪な言葉を言う。

「いいよ」

「え?」

菜花も意地悪で返したものの。
恋次は気づかない。

「煮る?焼く?」

それを可愛いと思った菜花は更に詰め寄る。

「茹でる」

「え?」

菜花は驚く。

「服脱がせてお風呂に入れてきれいに磨いて」

「お?おう……」

「そして足から食べる」

「足?」

「うん、頭を先に食べると可愛い菜花さんの顔が見れなくなるから」

恋次は照れながら言う。

「それは猟奇的だな……」

「えへ」

恋次は笑う。

「はぁ、とりあえず。
 カレーうどんを作るぞ」

「ありがとう」

恋次は小さく笑った。
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