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Scene04 あおはる

89 旅館に行こう

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「散々な目にあった……」

恋次はスターバックスでため息を吐く。

「恋次……臭うな」

菜花の言葉に恋次は周りを見る。
周りも臭そうだ。

「ウチ、近所にあるんだけどくるか?」

菜花の言葉に恋次は戸惑う。

「それはご両親に紹介されるパターン?」

「大丈夫だ。
 今日、両親は居ないから」

「え?」

菜花の言葉に恋次の胸はときめく。

「……風呂に入ってけ」

「はい」

恋次はそれを受け入れた。

そしてゆっくりとスターバックスを出る。

向かった先は菜花の家。
着いた先は旅館。

大きな大きな旅館。
立ち止まる恋次。

「どうした?」

菜花が首を傾げる。

「ここは私んち」

「……???」

恋次は状況がつかめない。

「だから俺の家……って言ってなかった?
 俺の家は旅館やってんだ」

「凄い」

恋次は小さく笑った。

「ウチの旅館の温泉気持ちいぞ」

「……うん!
 楽しみだ!」

その言葉に菜花は喜んだ。
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