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Scene03 麦わら帽子はまだ早い
42 しあわのあおいとり
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「サクラチル。
まだ散らない。
だってそうだろう?
まだ桜は咲いていないのだから……」
そして歌が始まる。
「さくら
ちるちるみちるのように
ゆれる気持ちを抱きしめて
君の笑顔を願いしあのときは
今も見えているよ
さくらみちる」
恋次は思った。
ちるちるみちるって誰だっけ。
恋次は考える。
そして思い出す。
【青い鳥】
それに出てくる登場人物。
しかも主役の名前だ。
兄の名をチルチル。
妹の名がミチル。
青い鳥。
むかしむかし。
チルチルとミチルいう貧しい兄妹がいました。
ふたりは毎日。
自分たちの不幸を呪っていました。
クリスマスの夜。
魔法使いのおばあさんがふたりのもとにやってきます。
「私の孫が病気でしあわせの青い鳥がいないと不幸になる。
どうかお願いじゃ。
ふたりでしあわせの青い鳥を見つけてきてくれ」
あまりにも真剣な顔にふたりの兄妹は快く受け入れました。
ふたりはかごを持ちいろんな世界に冒険にでかけます。
思い出の国では死んだおばあさんとおじいさんに会いました。
おじいさんは言いました。
「人は死んでも心のなかで思い出し。
そしたら何度も会うことができる。
さぁ、ここに青い鳥がいる。
連れていきなさい」
チルチルとミチルは喜び。
青い鳥を鳥かごに入れます。
でも、思い出の国を出た途端。
青い鳥は黒い鳥に変わります。
でも、チルチルとミチルはくじけません。
次の冒険の場所は。
苦しみに溢れた夜のごてんです。
青い鳥は沢山いました。
沢山捕まえました。
でも、夜のごてんを出た途端。
青い鳥はみんな亡くなりました。
いろんな世界にいろんな場所に冒険したものの。
青い鳥はみんなしあわせではない存在になってしまいます。
「さぁ、起きなさい。
クリスマスですよ」
お母さんの声でふたりは目を覚まします。
青い鳥を探す冒険は終わったのです。
青い鳥は見つかりませんでした。
でもふと気づくのです。
既に飼っていたハトの色が青いことに。
「そうか。
しあわせの青い鳥はすでに僕たちは会っていたんだ」
チルチルの言葉にミチルも納得しました。
魔法使いはふたりにしあわせはすでにそこにあり。
その存在になかなか気づけない。
そのことを教えてくれたのです。
恋次はそんな話を思い出しました。
「しあわせか……
どこに行ったら出会えるかな。
僕の青い鳥はどこにいるんだろう」
そして自分の体からタマのおしっこの匂いが消えないことを感じ落ち込むのでした。
まだ散らない。
だってそうだろう?
まだ桜は咲いていないのだから……」
そして歌が始まる。
「さくら
ちるちるみちるのように
ゆれる気持ちを抱きしめて
君の笑顔を願いしあのときは
今も見えているよ
さくらみちる」
恋次は思った。
ちるちるみちるって誰だっけ。
恋次は考える。
そして思い出す。
【青い鳥】
それに出てくる登場人物。
しかも主役の名前だ。
兄の名をチルチル。
妹の名がミチル。
青い鳥。
むかしむかし。
チルチルとミチルいう貧しい兄妹がいました。
ふたりは毎日。
自分たちの不幸を呪っていました。
クリスマスの夜。
魔法使いのおばあさんがふたりのもとにやってきます。
「私の孫が病気でしあわせの青い鳥がいないと不幸になる。
どうかお願いじゃ。
ふたりでしあわせの青い鳥を見つけてきてくれ」
あまりにも真剣な顔にふたりの兄妹は快く受け入れました。
ふたりはかごを持ちいろんな世界に冒険にでかけます。
思い出の国では死んだおばあさんとおじいさんに会いました。
おじいさんは言いました。
「人は死んでも心のなかで思い出し。
そしたら何度も会うことができる。
さぁ、ここに青い鳥がいる。
連れていきなさい」
チルチルとミチルは喜び。
青い鳥を鳥かごに入れます。
でも、思い出の国を出た途端。
青い鳥は黒い鳥に変わります。
でも、チルチルとミチルはくじけません。
次の冒険の場所は。
苦しみに溢れた夜のごてんです。
青い鳥は沢山いました。
沢山捕まえました。
でも、夜のごてんを出た途端。
青い鳥はみんな亡くなりました。
いろんな世界にいろんな場所に冒険したものの。
青い鳥はみんなしあわせではない存在になってしまいます。
「さぁ、起きなさい。
クリスマスですよ」
お母さんの声でふたりは目を覚まします。
青い鳥を探す冒険は終わったのです。
青い鳥は見つかりませんでした。
でもふと気づくのです。
既に飼っていたハトの色が青いことに。
「そうか。
しあわせの青い鳥はすでに僕たちは会っていたんだ」
チルチルの言葉にミチルも納得しました。
魔法使いはふたりにしあわせはすでにそこにあり。
その存在になかなか気づけない。
そのことを教えてくれたのです。
恋次はそんな話を思い出しました。
「しあわせか……
どこに行ったら出会えるかな。
僕の青い鳥はどこにいるんだろう」
そして自分の体からタマのおしっこの匂いが消えないことを感じ落ち込むのでした。
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