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Scene02 そんなこんなで卒業式

26 はじまる

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「じゃんじゃん殴ってけ」

しゃも爺がそういって拳をあげる。

「え?」

「何を驚いておる。
 ジムに入ってくれるのだろ?」

しゃも爺の質問に恋次は驚く。

「えーと」

「……」

百道が固まる。

「百道……」

しゃも爺がため息を吐く。

「すまん。しゃも爺。
 コイツには何も説明してないんだ」

「だろうな」

しゃも爺が頭を押さえる。

「まぁいいじゃんか。
 コイツ強くなるぜ!」

「まぁそうじゃが……」

「強くなれるのかな」

恋次の素直な疑問だった。

「強くなったら女にモテモテだぜ!」

「……本当に?」

「ああ。モテモテのポヨポヨだ!」

「モテモテのポヨポヨ……なにかわからないけど。
 凄そう!」

「凄いぞ!」

「百瀬くん彼女いるの?」

「お……」

百道に沈黙が訪れる。

「そっか」

恋次は何かを察した。
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