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しおりを挟む父親と二人で、深雪を寝室に運んだ後、俺達は酒を飲み交わした。
父親は、グラスを片手に持ち、寂しそうな目で俺を見た。
「確か、最初に合ったのは、君が4つの時だよね?
覚えているかい?」
「はい。」
父親は、グラスに残って居た、ウイスキーを一気に飲み干した。
「ありがとう。
そして、すまなかったね」
「?」
「あの水族館の後、あの子は、明るい子に変わったよ
今では、想像出来ないかも知れないが
人前で、笑ったり怒ったり話したり
そんな事が出来る様な子ではなかった」
それから、俺の知らない深雪の話をしてくれた。
母親の具合が悪くなってから、あまり構う事が出来なかった事
その寂しさを俺にぶつける事で、深雪自身が明るくなった事。
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