恋を教えてくれた君へ

nami

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EP 5

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気まずい沈黙の時間が流れる。

「お、おはよう..ございます...」

何か言わなければいけないという感情になり何故か挨拶をしてしまった。

余計に気まずい雰囲気になり、どうしたらいいのか。


一人でぐるぐると考えていると、

「...おはよう」

なんと金髪少年も挨拶を返してくれたのだ。


安心したと共に、さっさと帰ろうとすると、床に何か落ちた。

制服のブレザーだ。

どうやら今まで、私の上に被せてあったらしい。


「え..っと」

慌てて落ちたブレザーを拾って、もしかしてと思い言葉にしようとすると、

「それ。俺の。」


金髪少年が近くまで寄って、ブレザーを受け取った。


「日直の仕事してたら、気持ちよさそうに寝てたから。」


金髪少年が私にブレザーを貸してくれていたようで、かなり驚いた。
もしやこの時間まで居るのは、わたしのせいなのか。


「あ..あの、ごめんなさい!もしかして私のせいで帰れなかったんですよね...。」


「別に。」


そう返事して、さっさと教室を出て行ってしまった。

不良を怒らせてしまった、と恐怖で固まってしまっていたが、早く帰らなきゃいけないと思い私も荷物をまとめて教室を出た。



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