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娘達の学校
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翌朝
帝都で1日が始まる。
長女のセレナは早朝日が昇る頃に自宅の前でストレッチを行い、どこかへと走り込みに行く。おそらくブルク村からやっていた鍛練の日課を続けているのだろう。
三女のトアはセレナと同じ頃に起床し教会へと向かった。朝の祈りと念祷を行うようだ。以前は中々目を覚まさず、寝ぼけていることが多かったが、その頃と比べるとまるで嘘のようだ。一昨日の料理といいトアの成長が感じられる。
そして俺も2人と同様にすでに起きている。なぜなら日課の鍛練と娘達の朝食を作るためだ。頑張っている娘達にはなるべく美味しい料理を食べさせて上げたい。その為なら早く起きることなど全く苦にならない。
俺は自宅の前で日課の素振りを終え、急ぎ朝食の準備をすると教会からトアが帰って来た。
「パパただいま~」
「お帰りトア」
「私も手伝うね」
「それじゃあサラダを頼めるか」
「うん⋯⋯わかった」
トアは返事をするとエプロンを着て手際よく野菜を切っていき、ドレッシングの作製に取りかかる。
「ふんふんふ~ん♪」
それにしてもトアは楽しそうにサラダを作っているな。料理は愛情というけどこのサラダには特に愛情が込もってそうだ。
「ん? パパどうかしましたか?」
「いや⋯⋯鼻歌も歌って楽しそうだなと思って」
「えっ? 私そんなことしてましたか!? いやだ⋯⋯恥ずかしい」
無意識だったのか。確かに普段のトアは人前で歌を唄うことなどしない。
「何か嬉しいことでもあったのかな?」
「うん⋯⋯パパと一緒に料理できるのが嬉しくて!」
そういえば昨日も2人で朝食を作ったときに楽しそうにしてたな。ブルク村にいた頃からこの時間がトアと2人だけで話せる時間だった。
その時間を大切に思ってくれるなら俺も嬉しい。
「そうか。俺もトアと一緒に料理ができるのは嬉しいよ」
「本当? それならこれから毎日一緒に料理しようね」
「ああ」
俺も娘とコミュニケーションが取れる時間は大切にしたいからな。
「ただいま戻りました」
玄関のドアが開かれるとラフな格好をしたセレナが光る汗を額に浮かべながらこちらへと向かってくる。
「朝食は後20分くらいかかりそうだから先にシャワーを浴びたらどうだ?」
「わかりました。パパ、トア⋯⋯ご飯の準備をしてくれてありがとうございます」
セレナは俺とトアに一礼して浴室へと向かう。
ブルク村にいた頃からセレナは食事を用意してる俺やトアに感謝の言葉をくれる。家族だと慣れてしまってそういうことを言わなくなることが多いと聞くがセレナやミリア、トアは違う。だからこそ俺も美味しいものを食べて欲しいと思い、新しいレシピを作ろうと意欲が沸いてくる。
「そういえばミリアはまだ起きて来ないのか? 学校があるんだろ?」
「えっと⋯⋯」
何やらトアは言いにくそうだ。
ミリアはブルク村にいた頃はトアと同じ時間に起きていたが、昨日は起床するのが9時を過ぎていた。
「ミリアお姉ちゃんは⋯⋯いつも起きるのが遅くて⋯⋯」
トアは姉のことを告げ口したくないのか申し訳なさそうな表情で語りかけてくる。
ミリアは以前は起床するのが早かったが段々遅くなってしまったようだ。
「パパからも言って下さい」
シャワーを終えたセレナもこちらに来て会話に参加してくる。
「だが毎日この時間に起きているなら学校は遅刻じゃないのか?」
「それは⋯⋯ミリアお姉ちゃんは頭がいいから⋯⋯」
頭がいい? それが遅く起きることと何が関係あるんだ。
「学校で学ぶことのほぼ全てが頭の中に入っているみたいで⋯⋯必要な単位の所しか出席していないようです」
「今日はミリアお姉ちゃん午後の授業しか出ないって言ってたよ」
「なるほどな」
ミリアは天才肌だから学校の授業では物足りなくなっているのかもしれない。
「ミリアは冒険者ギルドや魔法学校から魔道具の作製依頼を受けているんです⋯⋯一応この街の役には立っているのであまり強くは言えなくて⋯⋯」
確かにミリアは魔道具を作るのが得意で発想も素晴らしかった。街の人達が頼るのも頷けるが⋯⋯。
「ただ⋯⋯だからといって学校に行かなくて良い訳ではありません。パパからもちゃんと授業に出るように言って下さいませんか?」
「わかった」
ミリアの気持ちもわからなくもない。大魔導師の称号を持ち教わることがないなら学校へ行くのは無駄という考えに至ったのだろう。だが学校に行くのは何も勉強をするためだけではない。同年代の子達との繋がりを深めてもらいたいからだ。所々しか学校に行っていないミリアにはちゃんとした友人はいるのだろうか?
「今度俺から話してみるよ」
おそらく普通に話してもミリアは納得しないかもしれない。明日学校訪問をする際に魔法学校の理事長をやっているリリーの意見も聞いてみよう。
ちなみにトアの通う神聖教会の学校からはまだ連絡が来ていないので訪問する日は未定である。
こうして俺は新たな悩みの種を抱え、作り終えた朝食を娘達2人と食べ、セレナと騎士養成学校へと向かうのであった。
「行ってきま~す」
セレナが元気な挨拶をして自宅のドアから外へと向かう。
「それじゃあトア⋯⋯ミリアのこと頼むぞ」
「うん⋯⋯任せて。トアは今日の授業は午後からだからミリアお姉ちゃんを連れて一緒に学校へ向かうね」
「じゃあ俺も行ってくる」
「行ってらっしゃ~い」
俺とセレナはトアに見送られながら騎士養成学校へと向かう。
「セレナは⋯⋯学校は楽しいか?」
ミリアのことがあり、娘達は学校が楽しくないのではないかと思い俺はセレナに問いかけてみる。
「楽しいですよ⋯⋯確かにミリアと同じ様に少し物足りない部分はありますが同学年の方達と同じ目標に向かって頑張るのは私は好きです」
「そうか⋯⋯それなら良かった」
セレナは友人達とも上手くやっているようだ。それに今のセレナはスキップをやりそうなくらい表情も笑顔なので学校がつまらないわけないか。
「特に今日はパパが隣にいますから⋯⋯」
俺がいると学校が楽しいのか? 別に一緒に授業を受けるわけじゃないのに?
「そうか⋯⋯」
だが嬉しそうにしているセレナの表情を曇らせたくないのでとりあえず俺は肯定の言葉を返しておく。
「そういえば俺が帝都にいた頃、騎士養成学校は貴族の人が行く所だったが今もそうなのか?」
「はい⋯⋯学生の半分は貴族の方達ですね」
そんなに貴族がたくさんいてセレナを含めた平民の子達は大丈夫なのか? 何か無理難題を命令されてなければいいが⋯⋯。
「大丈夫ですよ。私の学校もミリアやトアの学校も貴族の権力を使うことは成長の妨げになるとのことで国に禁止されていますから」
俺が心配そうな表情をしていたからなのか、セレナが先を読んで答えてくれた。
「けど⋯⋯もし不埒なことを言ってきたら私の剣のさびになるだけですから」
確かセレナは騎士養成学校で1番の成績だと言っていたな。だがもしそのような事態になれば相手が誰であろうと俺が天誅を下してやるつもりだ。
「あっ! 見えてきました」
セレナの視線には300メートル四方はありそうな敷地と3階建ての建物が見える。
「かなり広いな」
よく帝都の街中にこれ程の敷地面積を使えたものだ。それだけソルシュバイン帝国は騎士の育成に力を入れているのか⋯⋯いや学生の中に貴族がいるから多額の寄付を受けているからなのかもしれない。
「私も初めは驚きました。それでは理事長先生からパパを理事長室に連れてくるように言われていますので案内しますね」
「学校のトップが俺を?」
普通生徒の親が来たら教員が対応するんじゃないのか? わざわざ学校のトップが俺に会う理由がわからない。
まさかラニの件を知っているとか? 帝国の皇女を護った実績があれば理事長が対応するのもわかるが⋯⋯考えても仕方ない。一応辺りの警戒は怠らないようにしよう。
俺はセレナの後に続き、ゴミ1つ落ちていない綺麗な校舎を進んで行くと1つの重厚な扉の前に辿り着いた。
コンコン
「セレナです。パ⋯⋯父を連れてきました」
「入れ」
セレナが理事長室の扉をたたくと男の声が返ってきた。
部屋の中の気配を探ると1人しかいないようだ。待ち伏せで俺をどうこうしようということはないだろう。
「失礼します」
セレナに続いて俺も部屋の中に入るが⋯⋯。
「くらえっ!」
突如部屋の中にいた男が俺に向かって剣で斬りつけてくるのであった。
帝都で1日が始まる。
長女のセレナは早朝日が昇る頃に自宅の前でストレッチを行い、どこかへと走り込みに行く。おそらくブルク村からやっていた鍛練の日課を続けているのだろう。
三女のトアはセレナと同じ頃に起床し教会へと向かった。朝の祈りと念祷を行うようだ。以前は中々目を覚まさず、寝ぼけていることが多かったが、その頃と比べるとまるで嘘のようだ。一昨日の料理といいトアの成長が感じられる。
そして俺も2人と同様にすでに起きている。なぜなら日課の鍛練と娘達の朝食を作るためだ。頑張っている娘達にはなるべく美味しい料理を食べさせて上げたい。その為なら早く起きることなど全く苦にならない。
俺は自宅の前で日課の素振りを終え、急ぎ朝食の準備をすると教会からトアが帰って来た。
「パパただいま~」
「お帰りトア」
「私も手伝うね」
「それじゃあサラダを頼めるか」
「うん⋯⋯わかった」
トアは返事をするとエプロンを着て手際よく野菜を切っていき、ドレッシングの作製に取りかかる。
「ふんふんふ~ん♪」
それにしてもトアは楽しそうにサラダを作っているな。料理は愛情というけどこのサラダには特に愛情が込もってそうだ。
「ん? パパどうかしましたか?」
「いや⋯⋯鼻歌も歌って楽しそうだなと思って」
「えっ? 私そんなことしてましたか!? いやだ⋯⋯恥ずかしい」
無意識だったのか。確かに普段のトアは人前で歌を唄うことなどしない。
「何か嬉しいことでもあったのかな?」
「うん⋯⋯パパと一緒に料理できるのが嬉しくて!」
そういえば昨日も2人で朝食を作ったときに楽しそうにしてたな。ブルク村にいた頃からこの時間がトアと2人だけで話せる時間だった。
その時間を大切に思ってくれるなら俺も嬉しい。
「そうか。俺もトアと一緒に料理ができるのは嬉しいよ」
「本当? それならこれから毎日一緒に料理しようね」
「ああ」
俺も娘とコミュニケーションが取れる時間は大切にしたいからな。
「ただいま戻りました」
玄関のドアが開かれるとラフな格好をしたセレナが光る汗を額に浮かべながらこちらへと向かってくる。
「朝食は後20分くらいかかりそうだから先にシャワーを浴びたらどうだ?」
「わかりました。パパ、トア⋯⋯ご飯の準備をしてくれてありがとうございます」
セレナは俺とトアに一礼して浴室へと向かう。
ブルク村にいた頃からセレナは食事を用意してる俺やトアに感謝の言葉をくれる。家族だと慣れてしまってそういうことを言わなくなることが多いと聞くがセレナやミリア、トアは違う。だからこそ俺も美味しいものを食べて欲しいと思い、新しいレシピを作ろうと意欲が沸いてくる。
「そういえばミリアはまだ起きて来ないのか? 学校があるんだろ?」
「えっと⋯⋯」
何やらトアは言いにくそうだ。
ミリアはブルク村にいた頃はトアと同じ時間に起きていたが、昨日は起床するのが9時を過ぎていた。
「ミリアお姉ちゃんは⋯⋯いつも起きるのが遅くて⋯⋯」
トアは姉のことを告げ口したくないのか申し訳なさそうな表情で語りかけてくる。
ミリアは以前は起床するのが早かったが段々遅くなってしまったようだ。
「パパからも言って下さい」
シャワーを終えたセレナもこちらに来て会話に参加してくる。
「だが毎日この時間に起きているなら学校は遅刻じゃないのか?」
「それは⋯⋯ミリアお姉ちゃんは頭がいいから⋯⋯」
頭がいい? それが遅く起きることと何が関係あるんだ。
「学校で学ぶことのほぼ全てが頭の中に入っているみたいで⋯⋯必要な単位の所しか出席していないようです」
「今日はミリアお姉ちゃん午後の授業しか出ないって言ってたよ」
「なるほどな」
ミリアは天才肌だから学校の授業では物足りなくなっているのかもしれない。
「ミリアは冒険者ギルドや魔法学校から魔道具の作製依頼を受けているんです⋯⋯一応この街の役には立っているのであまり強くは言えなくて⋯⋯」
確かにミリアは魔道具を作るのが得意で発想も素晴らしかった。街の人達が頼るのも頷けるが⋯⋯。
「ただ⋯⋯だからといって学校に行かなくて良い訳ではありません。パパからもちゃんと授業に出るように言って下さいませんか?」
「わかった」
ミリアの気持ちもわからなくもない。大魔導師の称号を持ち教わることがないなら学校へ行くのは無駄という考えに至ったのだろう。だが学校に行くのは何も勉強をするためだけではない。同年代の子達との繋がりを深めてもらいたいからだ。所々しか学校に行っていないミリアにはちゃんとした友人はいるのだろうか?
「今度俺から話してみるよ」
おそらく普通に話してもミリアは納得しないかもしれない。明日学校訪問をする際に魔法学校の理事長をやっているリリーの意見も聞いてみよう。
ちなみにトアの通う神聖教会の学校からはまだ連絡が来ていないので訪問する日は未定である。
こうして俺は新たな悩みの種を抱え、作り終えた朝食を娘達2人と食べ、セレナと騎士養成学校へと向かうのであった。
「行ってきま~す」
セレナが元気な挨拶をして自宅のドアから外へと向かう。
「それじゃあトア⋯⋯ミリアのこと頼むぞ」
「うん⋯⋯任せて。トアは今日の授業は午後からだからミリアお姉ちゃんを連れて一緒に学校へ向かうね」
「じゃあ俺も行ってくる」
「行ってらっしゃ~い」
俺とセレナはトアに見送られながら騎士養成学校へと向かう。
「セレナは⋯⋯学校は楽しいか?」
ミリアのことがあり、娘達は学校が楽しくないのではないかと思い俺はセレナに問いかけてみる。
「楽しいですよ⋯⋯確かにミリアと同じ様に少し物足りない部分はありますが同学年の方達と同じ目標に向かって頑張るのは私は好きです」
「そうか⋯⋯それなら良かった」
セレナは友人達とも上手くやっているようだ。それに今のセレナはスキップをやりそうなくらい表情も笑顔なので学校がつまらないわけないか。
「特に今日はパパが隣にいますから⋯⋯」
俺がいると学校が楽しいのか? 別に一緒に授業を受けるわけじゃないのに?
「そうか⋯⋯」
だが嬉しそうにしているセレナの表情を曇らせたくないのでとりあえず俺は肯定の言葉を返しておく。
「そういえば俺が帝都にいた頃、騎士養成学校は貴族の人が行く所だったが今もそうなのか?」
「はい⋯⋯学生の半分は貴族の方達ですね」
そんなに貴族がたくさんいてセレナを含めた平民の子達は大丈夫なのか? 何か無理難題を命令されてなければいいが⋯⋯。
「大丈夫ですよ。私の学校もミリアやトアの学校も貴族の権力を使うことは成長の妨げになるとのことで国に禁止されていますから」
俺が心配そうな表情をしていたからなのか、セレナが先を読んで答えてくれた。
「けど⋯⋯もし不埒なことを言ってきたら私の剣のさびになるだけですから」
確かセレナは騎士養成学校で1番の成績だと言っていたな。だがもしそのような事態になれば相手が誰であろうと俺が天誅を下してやるつもりだ。
「あっ! 見えてきました」
セレナの視線には300メートル四方はありそうな敷地と3階建ての建物が見える。
「かなり広いな」
よく帝都の街中にこれ程の敷地面積を使えたものだ。それだけソルシュバイン帝国は騎士の育成に力を入れているのか⋯⋯いや学生の中に貴族がいるから多額の寄付を受けているからなのかもしれない。
「私も初めは驚きました。それでは理事長先生からパパを理事長室に連れてくるように言われていますので案内しますね」
「学校のトップが俺を?」
普通生徒の親が来たら教員が対応するんじゃないのか? わざわざ学校のトップが俺に会う理由がわからない。
まさかラニの件を知っているとか? 帝国の皇女を護った実績があれば理事長が対応するのもわかるが⋯⋯考えても仕方ない。一応辺りの警戒は怠らないようにしよう。
俺はセレナの後に続き、ゴミ1つ落ちていない綺麗な校舎を進んで行くと1つの重厚な扉の前に辿り着いた。
コンコン
「セレナです。パ⋯⋯父を連れてきました」
「入れ」
セレナが理事長室の扉をたたくと男の声が返ってきた。
部屋の中の気配を探ると1人しかいないようだ。待ち伏せで俺をどうこうしようということはないだろう。
「失礼します」
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