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九章「なんと豪華四本立て」
39. ナラオちゃんの失恋
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最近、ナラオちゃんの様子がおかしい。
中学二年生なんだから、まあそんな年頃なんだとは思う。
でも元気がないのが心配だったんで、叔父としてこのオレが人生相談にのってやることにしたんだ。
「ナラオちゃん、最近元気ないね。どしたの、生理不順?」
「せくはら。うざっ」
「ナラオちゃんのこと心配で心配でさ。ごはん四杯しかいけないんだ」
「もうぼくのことはほうっておいてってば。ゆうか、四杯食べすぎ!」
うんそうだ。この姪っ子、ぼくっ娘なんだ。
どうだ萌えるだろ。ニキビもエクボだろ。ここだけの話だけど、ブラもパンツも白なんだぜ。胸はまだ発育途上なんだけどね、まあそれはそれで魅力的だよ。
つうかオレ的には、機嫌が悪くても、ちゃーんとツッコんでくれるところがたまらないんよ。けけけけ。
「これツインテールにしてみない?」
「もう髪さわんないでよ。あーもー、うざいしくさいしあっちいってよね」
ああしまった。オレ今日も臭かったんだ……。
「こらクリオ、御主人様から離れるもぉ!」
「おおおっ! なんだシマかよ……久しぶりだな」
つうか突然出てくるなよ!
びっくりしたじゃないか。
「拙僧は、お前の顔をなるべく見ないようにしているのぢぁ」
「なんだとぉ! お前リスの癖に生意気だぞ」
このシマリスは減らず口ばかり叩きやがるんだ。
「お前だって栗の癖に生意気なもぉ」
「黙れリス」
「栗、お前がだみゃれもぉ」
「お前うるさいぞリス」
「栗、食ってやるもぉ」
「リス、犬に噛ませるぞぉ」
「ああんもう、栗とリスはもういいってばっ!」
「もぉ?」
「えっ!?」
今のは超ファインプレイだったぞぉ。
「ナラオちゃん、も一回言ってみて」
「は? 栗とリスはもういいってばって?」
「そうそう。最初の『ああんもう』をつけて、できればその次の五文字だけをカタカナにして、そして一息に」
「ああんもうクリトリ……て、やだやだぁー、なにいわせてんのよっ! もー信じらんない!! ばかばかへんたいぃー、でてけぇー、どすけべーっ!!」
いろんなものが豪速球で飛んできたので退散せざるを得なくなってしまった。
そんだけパワーがあるなら、さほど心配しなくてもいいのだろうか?
オレとしては、是非とも人生相談にのってあげたかったんだけど、結果的に拒絶されてしまった。もしかして、オレを男として意識してんのかなあ?
仕方がないので、このまま放っておくことにした。オレって放任主義なんだ。
翌朝、起きたら普通に勃起していることにオレは気付いた。まあそれはどうでもいい。いつものことだ。
夜になってキノコに聞いてみることにした。もちろん勃起についてではなく、栗とリスのことでもなく、ナラオちゃんのことだ。
――なあキノコ
――なにお兄ちゃん
――ナラオちゃん、最近悩んでるみたいなんだ。お前何か知らないか
――絶対誰にもいわない?
――言わない。岩魚に誓って言わない
キノコがオレの耳元に顔を近づけてきた。他に誰もいないんだけど。
つうかオレの水産物系ギャクはスルーかよっ。
――あのねえ。好きな子に告って撃沈したんだって
――ほうそうか。まあそんなところだと思ったよ。でどんな男だったんだ?
――ううん女の子よ。一つ年下
――そっちかよっ!
姪っ子でぼくっ娘でポニーテール。ニキビ少々。ブラもパンツも白。
そんでもって百合っ娘。オレ的には十分ありだ。
「こんな感じでどうですか。落花傘先生」
「ふむ。クリオ君、十分十分。特にシマが出てきた処のナラオちゃんが好かった」
「はい。でも普通あんなドンピシャな発言はしないでしょう。不自然ですよ」
「あいやいや、萌えがあれば全て好いのだ。はははは」
「萌えあって全てよし、めでたい限りですね~」
「ふむ。処で君は好く勃起するのだな」
「はい当然です。先生はどうなんですか?」
「吾輩もだ。処でクリオ君『めでたい』は、どう書くのが本来か知っておるか」
目でたい? 愛でたい? 雌でたい? 芽でたい?
「目玉の目でしょ。目が飛び出るほど喜ばしいから」
「実は、ラブの意味の愛と云う字を使って『愛でたい』と書くのが本来だ。『愛で甚し』からきておる。目玉の目や発芽の芽を使うのは、当て字と云ってな、本来の漢字の意味に関係なく使っておるだけなのだ」
「先生、まじですか?」
「まじだ。字引きに載っておる。ふぉふぉふぉ」
中学二年生なんだから、まあそんな年頃なんだとは思う。
でも元気がないのが心配だったんで、叔父としてこのオレが人生相談にのってやることにしたんだ。
「ナラオちゃん、最近元気ないね。どしたの、生理不順?」
「せくはら。うざっ」
「ナラオちゃんのこと心配で心配でさ。ごはん四杯しかいけないんだ」
「もうぼくのことはほうっておいてってば。ゆうか、四杯食べすぎ!」
うんそうだ。この姪っ子、ぼくっ娘なんだ。
どうだ萌えるだろ。ニキビもエクボだろ。ここだけの話だけど、ブラもパンツも白なんだぜ。胸はまだ発育途上なんだけどね、まあそれはそれで魅力的だよ。
つうかオレ的には、機嫌が悪くても、ちゃーんとツッコんでくれるところがたまらないんよ。けけけけ。
「これツインテールにしてみない?」
「もう髪さわんないでよ。あーもー、うざいしくさいしあっちいってよね」
ああしまった。オレ今日も臭かったんだ……。
「こらクリオ、御主人様から離れるもぉ!」
「おおおっ! なんだシマかよ……久しぶりだな」
つうか突然出てくるなよ!
びっくりしたじゃないか。
「拙僧は、お前の顔をなるべく見ないようにしているのぢぁ」
「なんだとぉ! お前リスの癖に生意気だぞ」
このシマリスは減らず口ばかり叩きやがるんだ。
「お前だって栗の癖に生意気なもぉ」
「黙れリス」
「栗、お前がだみゃれもぉ」
「お前うるさいぞリス」
「栗、食ってやるもぉ」
「リス、犬に噛ませるぞぉ」
「ああんもう、栗とリスはもういいってばっ!」
「もぉ?」
「えっ!?」
今のは超ファインプレイだったぞぉ。
「ナラオちゃん、も一回言ってみて」
「は? 栗とリスはもういいってばって?」
「そうそう。最初の『ああんもう』をつけて、できればその次の五文字だけをカタカナにして、そして一息に」
「ああんもうクリトリ……て、やだやだぁー、なにいわせてんのよっ! もー信じらんない!! ばかばかへんたいぃー、でてけぇー、どすけべーっ!!」
いろんなものが豪速球で飛んできたので退散せざるを得なくなってしまった。
そんだけパワーがあるなら、さほど心配しなくてもいいのだろうか?
オレとしては、是非とも人生相談にのってあげたかったんだけど、結果的に拒絶されてしまった。もしかして、オレを男として意識してんのかなあ?
仕方がないので、このまま放っておくことにした。オレって放任主義なんだ。
翌朝、起きたら普通に勃起していることにオレは気付いた。まあそれはどうでもいい。いつものことだ。
夜になってキノコに聞いてみることにした。もちろん勃起についてではなく、栗とリスのことでもなく、ナラオちゃんのことだ。
――なあキノコ
――なにお兄ちゃん
――ナラオちゃん、最近悩んでるみたいなんだ。お前何か知らないか
――絶対誰にもいわない?
――言わない。岩魚に誓って言わない
キノコがオレの耳元に顔を近づけてきた。他に誰もいないんだけど。
つうかオレの水産物系ギャクはスルーかよっ。
――あのねえ。好きな子に告って撃沈したんだって
――ほうそうか。まあそんなところだと思ったよ。でどんな男だったんだ?
――ううん女の子よ。一つ年下
――そっちかよっ!
姪っ子でぼくっ娘でポニーテール。ニキビ少々。ブラもパンツも白。
そんでもって百合っ娘。オレ的には十分ありだ。
「こんな感じでどうですか。落花傘先生」
「ふむ。クリオ君、十分十分。特にシマが出てきた処のナラオちゃんが好かった」
「はい。でも普通あんなドンピシャな発言はしないでしょう。不自然ですよ」
「あいやいや、萌えがあれば全て好いのだ。はははは」
「萌えあって全てよし、めでたい限りですね~」
「ふむ。処で君は好く勃起するのだな」
「はい当然です。先生はどうなんですか?」
「吾輩もだ。処でクリオ君『めでたい』は、どう書くのが本来か知っておるか」
目でたい? 愛でたい? 雌でたい? 芽でたい?
「目玉の目でしょ。目が飛び出るほど喜ばしいから」
「実は、ラブの意味の愛と云う字を使って『愛でたい』と書くのが本来だ。『愛で甚し』からきておる。目玉の目や発芽の芽を使うのは、当て字と云ってな、本来の漢字の意味に関係なく使っておるだけなのだ」
「先生、まじですか?」
「まじだ。字引きに載っておる。ふぉふぉふぉ」
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