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第1章. 絵露井家の騒動
005. タマ3個の怪異
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社会が寝静まる時間になった。栗花も寝ることにする。明日は、この家に大好きな子がやってくるからだ。
だがしかし、気になることが1つだけあった。今日突然この家にやってきた破廉恥極まりない、あの吾郎の奴だ。夜中になにかしでかすのでないかと心配なのだ。
「あのチンポコ野郎の対策をしておかないとね。取りあえずは痴漢撃退悪臭スプレーと画鋲があればいけるかな。そして、あとはアタシの護身術でなんとかなる。寝る!」
栗花はパジャマに着替え、ベッドに入った。
ウトウトし始めたときのこと、ガチャリとドアノブを回す不快な音で目が覚めた。
「きやがったか、ふにゃチンポコリンめ」
ドアが開いて、吾郎が乱入してきた。
発情状態になっている。
「ワリメワリメ、ワリメを見せろ! 栗花ちゃ~ん、オレにワリメを見せてくれ! パジャマを脱いで、パンツも脱いでくれ! ナメッコナメッコ! オレがワリメをナメナメしたるわ」
「喰らえ~~っ!」
プシュ――――ッ! と痴漢撃退悪臭スプレーを彼の鼻に噴きかけた栗花はベッドから飛び出した。
「ぐうぅー、鼻が潰れる、臭いーっ! うぅ鼻が、鼻がぁーっ!」
吾郎が苦しみながら、鼻を手で押さえている。見るからに臭そうだ。
栗花は、机の上に用意しておいた、摘み部分のついている画鋲を1つ摘んだ。
それを吾郎の腹部にシャツ越しで突き刺す。
「うっがぁ――っ!」
これも同じく激痛が走ったに決まっている。その証拠として今、吾郎は怪獣のような呻きを発しているのだ。
それでもまだ栗花は報復をやめようとしない。
苦しんでいる吾郎の股ぐらへ滑り込み、片手を伸ばしてパジャマのズボン越しで股間を握った。この奥義〈タマ潰し〉は、中学の頃から痴漢の被害にあっていた栗花が、自ら編み出した大技である。
「ぬぉおおおおお――っ!」
吾郎は、正義のヒーローにやられた怪獣の断末魔のような叫びを上げた。
栗花はそれでも手をとめず、吾郎のタマを交互にグリグリと捻ってやる。
だがしかし、栗花は、とある違和感を覚えた。
「あれっ、なにこれ!?」
「痛いんだよ、お前、なにするんだーっ!!」
「煩い! それよりあんた、タマ3個ついてるよね?」
「煩いのはお前の方だ。オレのタマの数なんて、お前には関係ないだろ! つぅより、まだまだ痛いんだぁタマがぁ、ひぃ~~」
「答えなさい、タマ3個あるのよね?」
「ああ煩い! ぎゃあぎゃあ云うな!」
煩かったのは、どちらかと云えば吾郎の方だ。
「答えないのなら、3個とも潰すよ!」
「判ったよ、答える。答えりゃいいんだろ!」
「そうよ、さあ云いなさい」
「お前の云う通りだ。オレにはタマが3個ついてるんだ。1個多いんだ。さあこれで満足したか、バカ栗花!」
吾郎が顔を上げて、栗花を睨む。
だがしかし、栗花も負けずに睨み返した。そして云う。
「あんた、ここでじっとしてなさいよ。警察に通報するわ」
「おい、なんでだよ!?」
「タマの不法所持よ。男が持っていいタマは2個までなんだから。あんた1個多く所持してるんだから、明らかに違法行為だわ。だから警察に逮捕してもらって、明日には死刑よ! あんたギロチンなんだからね!」
「アホか!」
ジャパンの刑法には、どこをどう探したって、タマの数が1個多いくらいで死刑になるような条項は載っていない。そればかりか、ジャパンの憲法を正しく解釈するなら、たとえタマが3個あったとしても、法の下に平等であって差別されない。
そのことを、吾郎が栗花に説明した。逮捕されて、その翌日に裁判もせずに死刑になるなんてことも絶対にないのだと教えた。
これには栗花も感心した。
「ふーん、あんたってば、ちょっとは物事を知ってるのね?」
「こんなの常識だ。それを知らないお前がバカなんだ!」
「なんですって!! 今度こそ3個ともタマ握り潰してやるよ!」
このとき部屋に助夫が入ってきた。
だがしかし、気になることが1つだけあった。今日突然この家にやってきた破廉恥極まりない、あの吾郎の奴だ。夜中になにかしでかすのでないかと心配なのだ。
「あのチンポコ野郎の対策をしておかないとね。取りあえずは痴漢撃退悪臭スプレーと画鋲があればいけるかな。そして、あとはアタシの護身術でなんとかなる。寝る!」
栗花はパジャマに着替え、ベッドに入った。
ウトウトし始めたときのこと、ガチャリとドアノブを回す不快な音で目が覚めた。
「きやがったか、ふにゃチンポコリンめ」
ドアが開いて、吾郎が乱入してきた。
発情状態になっている。
「ワリメワリメ、ワリメを見せろ! 栗花ちゃ~ん、オレにワリメを見せてくれ! パジャマを脱いで、パンツも脱いでくれ! ナメッコナメッコ! オレがワリメをナメナメしたるわ」
「喰らえ~~っ!」
プシュ――――ッ! と痴漢撃退悪臭スプレーを彼の鼻に噴きかけた栗花はベッドから飛び出した。
「ぐうぅー、鼻が潰れる、臭いーっ! うぅ鼻が、鼻がぁーっ!」
吾郎が苦しみながら、鼻を手で押さえている。見るからに臭そうだ。
栗花は、机の上に用意しておいた、摘み部分のついている画鋲を1つ摘んだ。
それを吾郎の腹部にシャツ越しで突き刺す。
「うっがぁ――っ!」
これも同じく激痛が走ったに決まっている。その証拠として今、吾郎は怪獣のような呻きを発しているのだ。
それでもまだ栗花は報復をやめようとしない。
苦しんでいる吾郎の股ぐらへ滑り込み、片手を伸ばしてパジャマのズボン越しで股間を握った。この奥義〈タマ潰し〉は、中学の頃から痴漢の被害にあっていた栗花が、自ら編み出した大技である。
「ぬぉおおおおお――っ!」
吾郎は、正義のヒーローにやられた怪獣の断末魔のような叫びを上げた。
栗花はそれでも手をとめず、吾郎のタマを交互にグリグリと捻ってやる。
だがしかし、栗花は、とある違和感を覚えた。
「あれっ、なにこれ!?」
「痛いんだよ、お前、なにするんだーっ!!」
「煩い! それよりあんた、タマ3個ついてるよね?」
「煩いのはお前の方だ。オレのタマの数なんて、お前には関係ないだろ! つぅより、まだまだ痛いんだぁタマがぁ、ひぃ~~」
「答えなさい、タマ3個あるのよね?」
「ああ煩い! ぎゃあぎゃあ云うな!」
煩かったのは、どちらかと云えば吾郎の方だ。
「答えないのなら、3個とも潰すよ!」
「判ったよ、答える。答えりゃいいんだろ!」
「そうよ、さあ云いなさい」
「お前の云う通りだ。オレにはタマが3個ついてるんだ。1個多いんだ。さあこれで満足したか、バカ栗花!」
吾郎が顔を上げて、栗花を睨む。
だがしかし、栗花も負けずに睨み返した。そして云う。
「あんた、ここでじっとしてなさいよ。警察に通報するわ」
「おい、なんでだよ!?」
「タマの不法所持よ。男が持っていいタマは2個までなんだから。あんた1個多く所持してるんだから、明らかに違法行為だわ。だから警察に逮捕してもらって、明日には死刑よ! あんたギロチンなんだからね!」
「アホか!」
ジャパンの刑法には、どこをどう探したって、タマの数が1個多いくらいで死刑になるような条項は載っていない。そればかりか、ジャパンの憲法を正しく解釈するなら、たとえタマが3個あったとしても、法の下に平等であって差別されない。
そのことを、吾郎が栗花に説明した。逮捕されて、その翌日に裁判もせずに死刑になるなんてことも絶対にないのだと教えた。
これには栗花も感心した。
「ふーん、あんたってば、ちょっとは物事を知ってるのね?」
「こんなの常識だ。それを知らないお前がバカなんだ!」
「なんですって!! 今度こそ3個ともタマ握り潰してやるよ!」
このとき部屋に助夫が入ってきた。
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