会社で後輩に襲われた話

狩野

文字の大きさ
上 下
7 / 7

どういたしまして

しおりを挟む
 斉藤は無言のまま俺のベルトをはずしはじめた。俺がそれを防ごうをすると今度はシャツのボタンをはずす。それを防ごうとするとベルト。シャツのボタン。スラックスのボタン。ジッパー。シャツのボタン。シャツのボタン。スラックスが脱がされる。シャツの前がはだけられる。靴を脱がされる。シャツのボタンの最後のひとつをはずされる。パンツを引き下げられる。体をひっくり返されてシャツを脱がされ、そのシャツで後ろ手に縛られる。スラックスとパンツが完全に足から引き抜かれ、背もたれの上に放り投げられた。膝が胸につきそうなくらい体を折り曲げられ、振動したままのアナルプラグがゆっくりと引き抜かれる。すべて引き抜かれたところで、再び中に入れられる。出して。入れて。出して。入れて。気持ちいい。体が揺れるのに合わせて、硬くなった自分のチンコがぺちぺちと俺の腹を叩く。気持ちいい。
 でも。

「さいと、斉藤、ダメ、ダメ、これダメ」
「これ好きですもんね。知ってますよ」
「違う、違う! もうしない。もうやらない!」
「これじゃ足りないってことですか?」

 斉藤は薄く笑い、自分のカバンのなかから、密封式のビニール袋に入れられた金属の棒のようなものを取り出した。

「これ、なにか分かります?」

 俺は首を横に振る。

「すぐに分かりますよ」

 斉藤はアナルプラグを引き抜くと、シャツで後ろ手に縛られた状態のまま俺の体を起こしシートの上にあぐらをかいたような状態で座らせると、俺のチンコの先端、尿道の穴で少しへこんでいるところに、棒の先端を当てた。
 斉藤のいう通り。意図するところは、すぐにわかった。

「おちんちんの栓みたい、って、先輩興味津々でしたもんね。プジーっていうんですよ。わがままで我慢のきかない先輩のおちんちんに、これで栓をしてあげます」
「や……」
「動かないで。へたに動くと、中を傷つけますよ」
「あ、あ、ぁあ、あー…………」

 はじめて尻の穴に指をいれられた時とは、比較にならないほどの異物感に、俺は頭のてっぺんから爪の先までしびれるような感覚を味わっていた。長いと思っていた棒は、すでに半分ほど俺のなかに姿を消している。クリクリ、クリクリと、斉藤が小さくひねりながら、残り半分をゆっくりと俺のなかに埋め込んでいく。

「ひぃ……いぃいぃぃ……」
「可愛いなあ」

 斉藤が俺の前髪をかきあげ、キスしてきた。額、瞼、頰、顎、そして唇。斉藤はプジーの端についていた丸い金属の輪っかに指を入れ、軽く引っ張ったり押し込んだりを繰り返している。

「気持ちいいですか?」
「気持ちぃ……ぎぼぢちィィ……」
「家に着くまではこれで楽しんでて。まだイっちゃダメですよ」

 斉藤がプジーから手を離し、車の床に落ちていた自分のカバンと俺のカバンを助手席に移すと、一度出ようとしたのか、再びドアロックをはずした。

「斉藤……」

 俺は、ここでひいてはダメだと、最後の力を振り絞り斉藤に呼びかけた。

「はい?」
「だめ………」
「はいはい」
「もう、しない。彼女、ほしい」
「……はい?」
「彼女ほしい……こういうの、もう、ダメ、しない……しない……」
「…………」

 斉藤は再びドアロックをかける。なにか言おうとしたのか少し口を開いて、しかしその状態のまま何も言わず、長い時間が経った。

 長いとはいってもどれくらいだったのかはわからない。長かったような気がするが、後から考えると言うほど長い時間でもなかったような気もする。ともあれ斉藤はその長い無言のあと、俺の尿道を塞いでいたプジーを引き抜いた。

 俺はたまらず小さく嬌声をあげたが、それについてのコメントはなかった。俺の手をしばっていたシャツをほどき軽く着せ直すと、俺のスラックスとカバンを膝の上に置いて、一度外に出て、運転席のドアから再び車内に戻って来た。

 その時斉藤がどういう表情をしていたのかはよく覚えていない。しかしどんな角度で見ても鼻は高いし輪郭は整ってるしまつ毛は長い。骨ばっているがほどよく筋肉ののった腕は男が見てもうっとりするほどで、やっぱりこいつはまごうことなきイケメンだな、と、妙に感心したことを覚えている。

 斉藤は無言のまま車を運転して、俺を自宅マンションの前まで送ってくれた。車を降りる際、ありがとな、と礼を言うと、斉藤は、どういたしまして、と返事をして、それきり何も言わずに去って行った。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

映画館で後輩に痴漢された話

狩野
BL
リーマン同士。イケメン隠れS後輩斉藤くん×流されMの地味先輩。 3話以降がほぼ全部R-18です。

嫉妬深い弟が兄にお仕置きするだけの話

丹砂 (あかさ)
BL
軽率なエロの第二弾です。 お仕置きで、大人のおもちゃを入れたままの挿入です。 弟(恋人・執着S)× 兄(恋人・意地っ張りM気質) 気持ち的には『執着・溺愛の弟が臆病の兄を排泄管理して逃げられないようにする話。』の前編かな。 このお話しが大学生頃で、上のお話しが社会人編です。 過去のメモ帳に残っていたので出来心で上げたと、再び著者は言っています。 何だかいつも攻めがなんか、あれで、色々ごめんなさい。 でもまだいくつかメモがあるのでまた今度上げます。 ※お話しは繋がっておりません。

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

年上が敷かれるタイプの短編集

あかさたな!
BL
年下が責める系のお話が多めです。 予告なくr18な内容に入ってしまうので、取扱注意です! 全話独立したお話です! 【開放的なところでされるがままな先輩】【弟の寝込みを襲うが返り討ちにあう兄】【浮気を疑われ恋人にタジタジにされる先輩】【幼い主人に狩られるピュアな執事】【サービスが良すぎるエステティシャン】【部室で思い出づくり】【No.1の女王様を屈服させる】【吸血鬼を拾ったら】【人間とヴァンパイアの逆転主従関係】【幼馴染の力関係って決まっている】【拗ねている弟を甘やかす兄】【ドSな執着系執事】【やはり天才には勝てない秀才】 ------------------ 新しい短編集を出しました。 詳しくはプロフィールをご覧いただけると幸いです。

浮気をしたら、わんこ系彼氏に腹の中を散々洗われた話。

丹砂 (あかさ)
BL
ストーリーなしです! エロ特化の短編としてお読み下さい…。 大切な事なのでもう一度。 エロ特化です! **************************************** 『腸内洗浄』『玩具責め』『お仕置き』 性欲に忠実でモラルが低い恋人に、浮気のお仕置きをするお話しです。 キャプションで危ないな、と思った方はそっと見なかった事にして下さい…。

淫らに壊れる颯太の日常~オフィス調教の性的刺激は蜜の味~

あいだ啓壱(渡辺河童)
BL
~癖になる刺激~の一部として掲載しておりましたが、癖になる刺激の純(痴漢)を今後連載していこうと思うので、別枠として掲載しました。 ※R-18作品です。 モブ攻め/快楽堕ち/乳首責め/陰嚢責め/陰茎責め/アナル責め/言葉責め/鈴口責め/3P、等の表現がございます。ご注意ください。

人体薬物改造 雌開発

オロテンH太郎
BL
知らないうちに母親に売られ、薬でメス開発された大学生の伊藤君が元担任に調教確認レイプされる話

【BL-R18】魔王の性奴隷になった勇者

ぬお
BL
※ほぼ性的描写です。  魔王に敗北し、勇者の力を封印されて性奴隷にされてしまった勇者。しかし、勇者は魔王の討伐を諦めていなかった。そんな勇者の心を見透かしていた魔王は逆にそれを利用して、勇者を淫乱に調教する策を思いついたのだった。 ※【BL-R18】敗北勇者への快楽調教 の続編という設定です。読まなくても問題ありませんが、読んでください。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/17913308/134446860/ ※この話の続編はこちらです。  ↓ ↓ ↓ https://www.alphapolis.co.jp/novel/17913308/974452211

処理中です...