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第十九章 聖女が街にやって来た
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一度私に放り投げられたエリス様はよほど頭に来たのか、エル君達が誘導する間でもなく迷わず私を追いかけて来た。
グノーデルさんの加護で身体能力が上がっていつもより足が早くなっていて良かった。
そうでなければ私もとっくにエリス様のあの鋭い爪や尾の攻撃を受けていたに違いない。
エリス様の攻撃がどこから来るのかなんとなく感じられるおかげでそれらに一度も当たることなく、私は少しずつ森の奥へと移動する。
時折り少し離れたところに雷が落ちてエリス様から森のどこかへ伸びている紫色の魔力が断ち切られる様が見えているのは、きっとリオン様の魔法での攻撃だろう。
私が走る先も、たまに目の前に小枝が見えて避けなければと思う前にそれがスパンと断ち切られてしまっているのもきっとどこからかエル君があの武器を伸ばして私の行く先を確保してくれているからだ。
そうして助けてもらいながら少し開けた場所に出る。
狩りの一時的な休息場所か荷物置き場かもしれない。
そこでくるりと後ろを振り向けばちょうどエリス様が走り込んできたところだった。
さっきまではその爪で私を捉えようと距離を詰めてきていたのに、私が逃げるのをやめて向かいあうとまたじりじりと距離を取った。
そしてヒュン!と突然鋭い風切り音がしたと思ったらあの三本の尻尾がランダムに鞭のように伸びて私に襲いかかってくる。
「こ、怖っ‼︎」
避けながら何とかそれをさっきみたいに捕まえられないかと手も伸ばしてみるけどさすがにもう掴ませてはくれない。
と、エリス様を包み込む魔力がぶわりと膨れ上がって大きく口を開けたのが見えた。
また口からあの魔力の塊みたいなのを放出しようとしているんだろうか。
「エリス様、ごめんなさい‼︎」
過去の世界で森の中、ラーデウルフに襲われた時キリウさんがその大きな口に剣を突き立てて地面に縫い止めたのを思い出す。
あの時の大剣をイメージして、空に片手を伸ばした。
そのまま拳をグッと握り込んで空気を槍のように掴み振り下ろすのを想像すると、握り込んだ手の中を熱く感じる。
この大気の中に満ちている、いつも私の使役を待ってくれている精霊達。
彼ら彼女らに私のこのイメージは伝わるだろうか。
見えない槍を掴んで、それをそのままエリス様の口を縫い止めるように振り下ろすイメージだ。
すると私が振り下ろした手の動きに合わせて鋭くまばゆい雷の槍が一つ、エリス様のその口を閉じるように落ちて来た。
で、出来た。エリス様が開こうとしていた口は強制的にその雷槍に閉じられて、槍が落ちて来た衝撃でそのまま頭を地面に打ちつけていた。
ふしゅうっ、と息が漏れるようにその閉じた口の隙間から紫色の魔力が霧のように四散する。
槍はすぐに消えずに金色の大きく鋭い針のようにまだエリス様の口を縫い止めている。
エリス様はその四肢を踏ん張って、がりがりと地面に爪を立てながら頭をもたげようとしながらその赤い瞳で私を睨みつけていた。
とりあえず足止めは出来たけど・・・この状態のエリス様に思い切り雷を落として、果たしてエリス様は無事でいられるのかな。
そう迷った一瞬だった。エリス様があの三本の尻尾を槍に巻き付けてそれを引き抜こうとした。
ジュウ、と何かが焼け焦げる匂いがする。
グノーデルさんの力とヨナスの力は本当に相性が悪いらしく、その匂いは槍に纏わり付いた尻尾が焼けるものらしかった。
その尻尾が灼けつくのも構わずにエリス様はそのまま力を込めて槍を引き抜こうとしている。
しっかりと地面に縫い止められていたはずの槍が僅かに動き始めていた。
エリス様は爛々と光る瞳で私を睨みつけながらその口の端や縫い止められた部分から青い血とヨダレを流し、それは地面に落ちると煙を立ててそれらが落ちた部分を腐食させた。
・・・こんなにも人間からかけ離れた姿と力を持ってしまったら、もしかしてエリス様はもう人間に戻れないかも知れない。
今の今まで考えたくなかったけど、自分の体液が触れる周りのものを腐らせながら青い血を流しているその姿を見てしまうとそんな思いもしてしまう。
何よりヨナスのあの強力な呪いの力まで取り込んでしまっている。
今グノーデルさんの雷を落としたらエリス様とヨナスの力を分けることが出来ないでそのまま粉々になっちゃいそうだ。
出来れば助けてあげたいけど。
エリス様の口を縫い止めている槍は徐々に持ち上がり始めているし時間はない。
とっさに槍に手を伸ばし、その槍を引き抜こうとしている尻尾ごとがっしりと握り込んでもう一度地面に深くそれを突き立てた。
エリス様はそれを嫌がって暴れたけど、グノーデルさんの力が宿っている今の私の馬鹿力には敵わない。
このまま私ごとここに雷を落とそう。
レンさんが魔石鉱山を砕いたような、グノーデルさんが土竜を粉々にしたようなあの雷を。
このヨナスの魔力に纏わり付かれた狐の体の中に、まだエリス様の本体は残っているだろうか。
『風に乗り世界を巡ってから土くれに戻るが良い』
そう言って土竜を粉々にしてしまったグノーデルさんの雷を思い出す。
あんな風に、ヨナスの魔力だけを粉々に砕いてしまえれば。
「お願い、グノーデルさん・・・っ‼︎」
あんな風に強烈な雷を。ヨナスを嫌うグノーデルさんだからこそ、それだけを綺麗に一掃して欲しい。
全身全霊でグノーデルさんに祈る。
アドニスの町で見たような白くて大きな、強烈な閃光がここだけに降り注ぎますように。
体全体が今までにないほど熱くなる。エリス様は私が何をしようとしているのか分かったのか、なんとかして逃げようとしているけどそうはいかない。
私がしっかりと尻尾ごとその口を縫い止めている槍を掴んでいるのでその爪が往生際悪く地面を引っ掻いているだけだ。
「・・・浄化の雷を‼︎」
ヨナスの力をまっさらに打ち消してしまうようなものを。
そう願って自然と口をついて出た言葉と共に、轟音と真っ白な雷が空から私達目掛けて落ちて来た。
その衝撃で地面が跳ねて砕ける。
まるでレンさんが魔石鉱山を砕いた時みたいだ。と、それを見ながら思ったけどあまりの閃光のまばゆさに目の前はすぐに白一色の光に包まれて轟音の衝撃のせいか周りの音も一瞬聞こえなくなった。
音も景色もないただまっ白な世界。あ、死んだ。と思いながら私は気を失ってしまった。
グノーデルさんの加護で身体能力が上がっていつもより足が早くなっていて良かった。
そうでなければ私もとっくにエリス様のあの鋭い爪や尾の攻撃を受けていたに違いない。
エリス様の攻撃がどこから来るのかなんとなく感じられるおかげでそれらに一度も当たることなく、私は少しずつ森の奥へと移動する。
時折り少し離れたところに雷が落ちてエリス様から森のどこかへ伸びている紫色の魔力が断ち切られる様が見えているのは、きっとリオン様の魔法での攻撃だろう。
私が走る先も、たまに目の前に小枝が見えて避けなければと思う前にそれがスパンと断ち切られてしまっているのもきっとどこからかエル君があの武器を伸ばして私の行く先を確保してくれているからだ。
そうして助けてもらいながら少し開けた場所に出る。
狩りの一時的な休息場所か荷物置き場かもしれない。
そこでくるりと後ろを振り向けばちょうどエリス様が走り込んできたところだった。
さっきまではその爪で私を捉えようと距離を詰めてきていたのに、私が逃げるのをやめて向かいあうとまたじりじりと距離を取った。
そしてヒュン!と突然鋭い風切り音がしたと思ったらあの三本の尻尾がランダムに鞭のように伸びて私に襲いかかってくる。
「こ、怖っ‼︎」
避けながら何とかそれをさっきみたいに捕まえられないかと手も伸ばしてみるけどさすがにもう掴ませてはくれない。
と、エリス様を包み込む魔力がぶわりと膨れ上がって大きく口を開けたのが見えた。
また口からあの魔力の塊みたいなのを放出しようとしているんだろうか。
「エリス様、ごめんなさい‼︎」
過去の世界で森の中、ラーデウルフに襲われた時キリウさんがその大きな口に剣を突き立てて地面に縫い止めたのを思い出す。
あの時の大剣をイメージして、空に片手を伸ばした。
そのまま拳をグッと握り込んで空気を槍のように掴み振り下ろすのを想像すると、握り込んだ手の中を熱く感じる。
この大気の中に満ちている、いつも私の使役を待ってくれている精霊達。
彼ら彼女らに私のこのイメージは伝わるだろうか。
見えない槍を掴んで、それをそのままエリス様の口を縫い止めるように振り下ろすイメージだ。
すると私が振り下ろした手の動きに合わせて鋭くまばゆい雷の槍が一つ、エリス様のその口を閉じるように落ちて来た。
で、出来た。エリス様が開こうとしていた口は強制的にその雷槍に閉じられて、槍が落ちて来た衝撃でそのまま頭を地面に打ちつけていた。
ふしゅうっ、と息が漏れるようにその閉じた口の隙間から紫色の魔力が霧のように四散する。
槍はすぐに消えずに金色の大きく鋭い針のようにまだエリス様の口を縫い止めている。
エリス様はその四肢を踏ん張って、がりがりと地面に爪を立てながら頭をもたげようとしながらその赤い瞳で私を睨みつけていた。
とりあえず足止めは出来たけど・・・この状態のエリス様に思い切り雷を落として、果たしてエリス様は無事でいられるのかな。
そう迷った一瞬だった。エリス様があの三本の尻尾を槍に巻き付けてそれを引き抜こうとした。
ジュウ、と何かが焼け焦げる匂いがする。
グノーデルさんの力とヨナスの力は本当に相性が悪いらしく、その匂いは槍に纏わり付いた尻尾が焼けるものらしかった。
その尻尾が灼けつくのも構わずにエリス様はそのまま力を込めて槍を引き抜こうとしている。
しっかりと地面に縫い止められていたはずの槍が僅かに動き始めていた。
エリス様は爛々と光る瞳で私を睨みつけながらその口の端や縫い止められた部分から青い血とヨダレを流し、それは地面に落ちると煙を立ててそれらが落ちた部分を腐食させた。
・・・こんなにも人間からかけ離れた姿と力を持ってしまったら、もしかしてエリス様はもう人間に戻れないかも知れない。
今の今まで考えたくなかったけど、自分の体液が触れる周りのものを腐らせながら青い血を流しているその姿を見てしまうとそんな思いもしてしまう。
何よりヨナスのあの強力な呪いの力まで取り込んでしまっている。
今グノーデルさんの雷を落としたらエリス様とヨナスの力を分けることが出来ないでそのまま粉々になっちゃいそうだ。
出来れば助けてあげたいけど。
エリス様の口を縫い止めている槍は徐々に持ち上がり始めているし時間はない。
とっさに槍に手を伸ばし、その槍を引き抜こうとしている尻尾ごとがっしりと握り込んでもう一度地面に深くそれを突き立てた。
エリス様はそれを嫌がって暴れたけど、グノーデルさんの力が宿っている今の私の馬鹿力には敵わない。
このまま私ごとここに雷を落とそう。
レンさんが魔石鉱山を砕いたような、グノーデルさんが土竜を粉々にしたようなあの雷を。
このヨナスの魔力に纏わり付かれた狐の体の中に、まだエリス様の本体は残っているだろうか。
『風に乗り世界を巡ってから土くれに戻るが良い』
そう言って土竜を粉々にしてしまったグノーデルさんの雷を思い出す。
あんな風に、ヨナスの魔力だけを粉々に砕いてしまえれば。
「お願い、グノーデルさん・・・っ‼︎」
あんな風に強烈な雷を。ヨナスを嫌うグノーデルさんだからこそ、それだけを綺麗に一掃して欲しい。
全身全霊でグノーデルさんに祈る。
アドニスの町で見たような白くて大きな、強烈な閃光がここだけに降り注ぎますように。
体全体が今までにないほど熱くなる。エリス様は私が何をしようとしているのか分かったのか、なんとかして逃げようとしているけどそうはいかない。
私がしっかりと尻尾ごとその口を縫い止めている槍を掴んでいるのでその爪が往生際悪く地面を引っ掻いているだけだ。
「・・・浄化の雷を‼︎」
ヨナスの力をまっさらに打ち消してしまうようなものを。
そう願って自然と口をついて出た言葉と共に、轟音と真っ白な雷が空から私達目掛けて落ちて来た。
その衝撃で地面が跳ねて砕ける。
まるでレンさんが魔石鉱山を砕いた時みたいだ。と、それを見ながら思ったけどあまりの閃光のまばゆさに目の前はすぐに白一色の光に包まれて轟音の衝撃のせいか周りの音も一瞬聞こえなくなった。
音も景色もないただまっ白な世界。あ、死んだ。と思いながら私は気を失ってしまった。
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