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第十八章 ふしぎの海のユーリ
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心配だ、と言うリオン様の声と姿はあっという間に
かき消えて、次の瞬間には周りの景色が変わった。
「わっ!」
「おっと」
一瞬の浮遊感に体がよろけて、手を握っていてくれた
シグウェルさんが抱き止めてくれた。
「ありがとうございます!」
「相変わらず君は軽いな。滞在中は好きなものを
好きなだけ、思いきり食べて少し体重を増やす方が
いい。」
その言葉にシェラさんも、
「ユーリ様が食べたいとお望みすれば何でもすぐに
準備出来ますからね、遠慮なくいつでもおっしゃって
ください。それから王都へ帰る際、今度はオレと手を
繋いでくださいね。オレもユーリ様がよろけた時は
しっかりとお支えいたしますから。」
そんな事を言う。私としては誰の支えもなく一人で
立って移動できるのが理想なんだけど、と思って
いたらかすかに耳に波の音が聞こえてきた。
海が近いのかなと部屋を見渡せば大きな魔法陣が
描いてある、家具の少ない広くてシンプルなその
部屋の窓から風が入り、カーテンがさあっと揺れた。
潮の香りがする。
シグウェルさん達から離れ窓辺へと駆け寄ると、
後ろからシェラさんが
「バルコニーに出て景色を楽しめますよ」
と声をかけてくれた。
大きな両開きの扉を開いて半円形のバルコニーへと
出れば芝生と綺麗に手入れされた生垣の広がる
庭園の向こうにきらきら光る海が目に飛び込んで
来た。
頬に感じる風も空気も王都よりずっと暖かくてまるで
初夏のようだ。
「庭園の先はこの屋敷の所有する海岸に続いています
ので砂浜に降りられますよ。他の者に邪魔されること
なくのんびりと日光浴も出来ます」
私に続いてバルコニーへと足を運んだシェラさんが
説明してくれる。いわゆるプライベートビーチって
やつかな?
シグウェルさんも、
「この反対側の方向がリオネルの町になっている。
ここは丘の上に立っているから花火も良く見える
だろうな」
と付け足した。下を見下ろすと、私が立っている
ここは三階建ての建物の最上階だったので確かに
夜景や花火は綺麗に見えるだろう。
「夜になったらシェラさんの好きな星を見ながら
一緒にお夜食やお酒を楽しむのもいいですね!」
振り向いて話しかければ、
「おや、お付き合いしていただけるので?それは
何よりも嬉しいことです」
シェラさんはいつもの色気が引っ込んだふわりと
穏やかな笑みを見せた。
そんなシェラさんを見たシグウェルさんは、
「やはり君はユーリと一緒にいると魔力が安定して
いるな。伴侶に選ばれたのは周りにとっても良かった
かも知れない」
一人納得したように頷いている。
シェラさんに対してシグウェルさんがそういう見方を
しているとは思わなかった。
と、その時ユリウスさんの声が部屋の中に飛び込んで
きた。
「あー、問題なく着いたようで何よりっす!エル君と
シンシアさんも早速ユーリ様のお部屋を整えてくれた
んで、着いたら着替えて欲しいって言ってたっす!」
案内するっすよ、と言うユリウスさんに私は着いて
行くけどシグウェルさん達はどうするのかと思えば、
この町から船ですぐのところにある無人島に用が
あるので二人でちょっと足を運んでくるという。
「無人島ですか?」
なんだか面白そうだ。
「私も行けます?」
気になって聞けばシェラさんが、
「滞在中に一度ご案内したいとは思っていますが、
今はまだお待ち下さいね。基本的な安全確認が済んで
からお連れして詳しいご説明をしたいと思います」
にこにこと楽しそうに言ってシグウェルさんも
「船とその操舵手に魔法の使い手も専用で手配が
必要だからな」
とかなんとか言っている。なんだかやけに二人が
意気投合しているけど無人島の冒険でもしてくる
つもりなんだろうか。
ユリウスさんも、
「そういや団長、こないだから広範囲にかける防御用
の魔法陣やら結界石やらをずっとあれこれ試作して
たっすよね?それってその無人島用っすか?」
と不思議そうにしている。ユリウスさんも知らない
何かをシグウェルさんがシェラさんと二人でしている
なんて珍しいこともあるものだ。
そう思ったのはユリウスさんも同じようだ。
「アンタら二人が結託して企む事なんて、いつも
以上に嫌な予感しかしないんすけど大丈夫っすか?
国家転覆や天災規模の騒ぎになるような事をやらかす
んじゃないっすよね?」
「たかが無人島一つにかける魔法で大袈裟な奴だな。
それよりお前もこの周囲には結界を張り終わっている
のか?俺も重ねて結界を張るつもりだがお前には
基礎的なものを先に頼んだはずだ。」
疑いの目で見られたシグウェルさんは嫌そうな顔を
してユリウスさんに確かめると、
「そりゃあもう!ユーリ様が来る前にちゃーんと
防護魔法をかけたっす!まあ元より魔物ももう出ない
土地柄だし大丈夫だと思うっすけどね。俺と団長で
二重結界なんて用心深過ぎるっすよ。」
と言いながら私をシンシアさん達のところへと
促した。
そうしてシンシアさんの用意してくれた薄手の服へ
着替えれば、エル君が海岸に降りてみますか?と
聞いてくれた。
「行きたいです!アサリとか取れないですかねぇ」
喜んでその提案を受け入れれば
「ユーリ様、また食べ物のことばっかり・・・」
と呆れられた。だって仕方ないじゃない、この
世界の人達には基本的に海水浴という概念がない
って知ったんだもの。
リオネル行きが決まり、海で泳げると喜んだ私が
シンシアさんに水着ってあるんですか?それとも
湯浴み着的な何かが?と聞いたら貴族の人達は海で
泳いだりしないからそんな服はないと言われた。
海辺で暮らしていて素潜りをするだとか、海産物で
生計を立てている人ならそれ用の服はあるらしいけど
そうでなければ用もないのに海の中へは入らない
らしい。
まあ、そんな海遊びが出来るほどこの世界の人達には
精神的な余裕はまだないし、海には海の魔物がいる
らしいので理解はしたけど・・・。
泳げないとなると海辺の散策か、波打ち際で波との
追いかけっこか日光浴・・・と考えていたら、膝程度
の深さであればアサリが取れることに気がついた。
足の裏で水中の砂をぐりぐりして、小石のような
感触がすればそれがアサリだ。
小さい頃、海沿いにあった田舎のおばあちゃんちで
したことのあるアサリ取りの経験を思い出して、
スカートの下に裾にゴムが付いた膝上までたくし上げ
られるカボチャパンツみたいなのをシンシアさんに
早速準備してもらう。
急なお願いにも、私がおやつを食べている間にササッ
とカボチャパンツを作り上げてくれるシンシアさんは
本当に有能だ。
「今夜の夕飯はアサリスパゲティにアサリのシチュー
ですよ!」
張り切る私にエル君の
「まあ、キノコと違って毒のあるアサリって聞いた
ことはないからユーリ様が取ってきて食べても平気
ですかね・・・」
と言う呟きが聞こえたんだけど、信用がないね?
先にリオネルへ着いていた護衛の騎士さんの一人が
砂浜に敷く敷物や椅子、飲み物などの入った籠など
荷物を持ってくれてエル君やユリウスさんも一緒に
借りているお屋敷の庭園を海へと歩く。
砂浜へと下りる坂道も綺麗に舗装された階段と外灯が
並んでいて、ハイビスカスみたいな色鮮やかな花の
鉢植えも並んでいた。
それを見たユリウスさんが
「おおー、珍しい!月光花の原種がこんなに大きく
咲いてるのは初めて見たっす!」
と喜んでいる。月光花ってユリウスさんが栽培実験を
している夜に光って咲く白い花だ。
でもここに並んでいる植木鉢の物はどれも赤やピンク
の暖色系だし真っ昼間なのに咲いている。
「え?全然違いませんか?」
「元はこんな風に昼間に咲く血のように赤い花で、
夜になると溜め込んだ熱を放射する南国原産の物
なんす。その放射熱が発光の元だとか何とかって
話らしいっすよ。それが突然変異で色が薄かったり
開花が昼でなく涼しい夜にずれ込む品種が出てきたり
したのを利用して、より発光が強かったり明かりが
目立つ白い花に改良したのが今の月光花の元っす。
でも原種は南国まで行かないとなかなか見られない
んすけど気候的にここは栽培に適してるみたいっす、
いっぱい咲いてますね。」
庭師の腕もいいのかなあ、後で少し分けてもらおう、
と興味深そうに見ている。
「月光花と違って夜になれば花は閉じますけど閉じた
赤い花弁を通して発光する光は色付きのランプみたい
で綺麗だと思うっすよ。階段沿いに植えてあるのも、
夜にここを通って浜辺に降りるのに便利だしその光を
楽しむためかも知れないっすね。」
とも言っているので、滞在中は一度夜の海を見に
ここを散策してみるのもいいかも知れない。
そんな話をしながら海岸へと降りて、ビーチパラソル
のような大きな日傘を騎士さんに立ててもらえば私の
海遊び・・・もといアサリ取りの準備はすっかり
整ったのだった。
かき消えて、次の瞬間には周りの景色が変わった。
「わっ!」
「おっと」
一瞬の浮遊感に体がよろけて、手を握っていてくれた
シグウェルさんが抱き止めてくれた。
「ありがとうございます!」
「相変わらず君は軽いな。滞在中は好きなものを
好きなだけ、思いきり食べて少し体重を増やす方が
いい。」
その言葉にシェラさんも、
「ユーリ様が食べたいとお望みすれば何でもすぐに
準備出来ますからね、遠慮なくいつでもおっしゃって
ください。それから王都へ帰る際、今度はオレと手を
繋いでくださいね。オレもユーリ様がよろけた時は
しっかりとお支えいたしますから。」
そんな事を言う。私としては誰の支えもなく一人で
立って移動できるのが理想なんだけど、と思って
いたらかすかに耳に波の音が聞こえてきた。
海が近いのかなと部屋を見渡せば大きな魔法陣が
描いてある、家具の少ない広くてシンプルなその
部屋の窓から風が入り、カーテンがさあっと揺れた。
潮の香りがする。
シグウェルさん達から離れ窓辺へと駆け寄ると、
後ろからシェラさんが
「バルコニーに出て景色を楽しめますよ」
と声をかけてくれた。
大きな両開きの扉を開いて半円形のバルコニーへと
出れば芝生と綺麗に手入れされた生垣の広がる
庭園の向こうにきらきら光る海が目に飛び込んで
来た。
頬に感じる風も空気も王都よりずっと暖かくてまるで
初夏のようだ。
「庭園の先はこの屋敷の所有する海岸に続いています
ので砂浜に降りられますよ。他の者に邪魔されること
なくのんびりと日光浴も出来ます」
私に続いてバルコニーへと足を運んだシェラさんが
説明してくれる。いわゆるプライベートビーチって
やつかな?
シグウェルさんも、
「この反対側の方向がリオネルの町になっている。
ここは丘の上に立っているから花火も良く見える
だろうな」
と付け足した。下を見下ろすと、私が立っている
ここは三階建ての建物の最上階だったので確かに
夜景や花火は綺麗に見えるだろう。
「夜になったらシェラさんの好きな星を見ながら
一緒にお夜食やお酒を楽しむのもいいですね!」
振り向いて話しかければ、
「おや、お付き合いしていただけるので?それは
何よりも嬉しいことです」
シェラさんはいつもの色気が引っ込んだふわりと
穏やかな笑みを見せた。
そんなシェラさんを見たシグウェルさんは、
「やはり君はユーリと一緒にいると魔力が安定して
いるな。伴侶に選ばれたのは周りにとっても良かった
かも知れない」
一人納得したように頷いている。
シェラさんに対してシグウェルさんがそういう見方を
しているとは思わなかった。
と、その時ユリウスさんの声が部屋の中に飛び込んで
きた。
「あー、問題なく着いたようで何よりっす!エル君と
シンシアさんも早速ユーリ様のお部屋を整えてくれた
んで、着いたら着替えて欲しいって言ってたっす!」
案内するっすよ、と言うユリウスさんに私は着いて
行くけどシグウェルさん達はどうするのかと思えば、
この町から船ですぐのところにある無人島に用が
あるので二人でちょっと足を運んでくるという。
「無人島ですか?」
なんだか面白そうだ。
「私も行けます?」
気になって聞けばシェラさんが、
「滞在中に一度ご案内したいとは思っていますが、
今はまだお待ち下さいね。基本的な安全確認が済んで
からお連れして詳しいご説明をしたいと思います」
にこにこと楽しそうに言ってシグウェルさんも
「船とその操舵手に魔法の使い手も専用で手配が
必要だからな」
とかなんとか言っている。なんだかやけに二人が
意気投合しているけど無人島の冒険でもしてくる
つもりなんだろうか。
ユリウスさんも、
「そういや団長、こないだから広範囲にかける防御用
の魔法陣やら結界石やらをずっとあれこれ試作して
たっすよね?それってその無人島用っすか?」
と不思議そうにしている。ユリウスさんも知らない
何かをシグウェルさんがシェラさんと二人でしている
なんて珍しいこともあるものだ。
そう思ったのはユリウスさんも同じようだ。
「アンタら二人が結託して企む事なんて、いつも
以上に嫌な予感しかしないんすけど大丈夫っすか?
国家転覆や天災規模の騒ぎになるような事をやらかす
んじゃないっすよね?」
「たかが無人島一つにかける魔法で大袈裟な奴だな。
それよりお前もこの周囲には結界を張り終わっている
のか?俺も重ねて結界を張るつもりだがお前には
基礎的なものを先に頼んだはずだ。」
疑いの目で見られたシグウェルさんは嫌そうな顔を
してユリウスさんに確かめると、
「そりゃあもう!ユーリ様が来る前にちゃーんと
防護魔法をかけたっす!まあ元より魔物ももう出ない
土地柄だし大丈夫だと思うっすけどね。俺と団長で
二重結界なんて用心深過ぎるっすよ。」
と言いながら私をシンシアさん達のところへと
促した。
そうしてシンシアさんの用意してくれた薄手の服へ
着替えれば、エル君が海岸に降りてみますか?と
聞いてくれた。
「行きたいです!アサリとか取れないですかねぇ」
喜んでその提案を受け入れれば
「ユーリ様、また食べ物のことばっかり・・・」
と呆れられた。だって仕方ないじゃない、この
世界の人達には基本的に海水浴という概念がない
って知ったんだもの。
リオネル行きが決まり、海で泳げると喜んだ私が
シンシアさんに水着ってあるんですか?それとも
湯浴み着的な何かが?と聞いたら貴族の人達は海で
泳いだりしないからそんな服はないと言われた。
海辺で暮らしていて素潜りをするだとか、海産物で
生計を立てている人ならそれ用の服はあるらしいけど
そうでなければ用もないのに海の中へは入らない
らしい。
まあ、そんな海遊びが出来るほどこの世界の人達には
精神的な余裕はまだないし、海には海の魔物がいる
らしいので理解はしたけど・・・。
泳げないとなると海辺の散策か、波打ち際で波との
追いかけっこか日光浴・・・と考えていたら、膝程度
の深さであればアサリが取れることに気がついた。
足の裏で水中の砂をぐりぐりして、小石のような
感触がすればそれがアサリだ。
小さい頃、海沿いにあった田舎のおばあちゃんちで
したことのあるアサリ取りの経験を思い出して、
スカートの下に裾にゴムが付いた膝上までたくし上げ
られるカボチャパンツみたいなのをシンシアさんに
早速準備してもらう。
急なお願いにも、私がおやつを食べている間にササッ
とカボチャパンツを作り上げてくれるシンシアさんは
本当に有能だ。
「今夜の夕飯はアサリスパゲティにアサリのシチュー
ですよ!」
張り切る私にエル君の
「まあ、キノコと違って毒のあるアサリって聞いた
ことはないからユーリ様が取ってきて食べても平気
ですかね・・・」
と言う呟きが聞こえたんだけど、信用がないね?
先にリオネルへ着いていた護衛の騎士さんの一人が
砂浜に敷く敷物や椅子、飲み物などの入った籠など
荷物を持ってくれてエル君やユリウスさんも一緒に
借りているお屋敷の庭園を海へと歩く。
砂浜へと下りる坂道も綺麗に舗装された階段と外灯が
並んでいて、ハイビスカスみたいな色鮮やかな花の
鉢植えも並んでいた。
それを見たユリウスさんが
「おおー、珍しい!月光花の原種がこんなに大きく
咲いてるのは初めて見たっす!」
と喜んでいる。月光花ってユリウスさんが栽培実験を
している夜に光って咲く白い花だ。
でもここに並んでいる植木鉢の物はどれも赤やピンク
の暖色系だし真っ昼間なのに咲いている。
「え?全然違いませんか?」
「元はこんな風に昼間に咲く血のように赤い花で、
夜になると溜め込んだ熱を放射する南国原産の物
なんす。その放射熱が発光の元だとか何とかって
話らしいっすよ。それが突然変異で色が薄かったり
開花が昼でなく涼しい夜にずれ込む品種が出てきたり
したのを利用して、より発光が強かったり明かりが
目立つ白い花に改良したのが今の月光花の元っす。
でも原種は南国まで行かないとなかなか見られない
んすけど気候的にここは栽培に適してるみたいっす、
いっぱい咲いてますね。」
庭師の腕もいいのかなあ、後で少し分けてもらおう、
と興味深そうに見ている。
「月光花と違って夜になれば花は閉じますけど閉じた
赤い花弁を通して発光する光は色付きのランプみたい
で綺麗だと思うっすよ。階段沿いに植えてあるのも、
夜にここを通って浜辺に降りるのに便利だしその光を
楽しむためかも知れないっすね。」
とも言っているので、滞在中は一度夜の海を見に
ここを散策してみるのもいいかも知れない。
そんな話をしながら海岸へと降りて、ビーチパラソル
のような大きな日傘を騎士さんに立ててもらえば私の
海遊び・・・もといアサリ取りの準備はすっかり
整ったのだった。
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