406 / 709
第十七章 その鐘を鳴らすのはわたし
26
しおりを挟む
濃い紫色をした霧が城壁を登ってファレルの街へ
入って来ている。
「街に張るトマス様達の結界は間に合わなかった
んでしょうか⁉︎」
窓枠をぎゅっと握りしめたままその様子を見つめる
けどどう見ても結界が働いているようには見えない。
「集落へ人手をさいていて神官の数が足りなかった
のかも知れません。もしそうだとすれば街そのもの
へ結界を張るよりも祭具や神殿の宝物を守るのを
優先するはずです。」
シェラさんが考えながらそう言った時、ちょうど
神殿の方が明るく輝いた。
もしかしてあれがそうなんだろうか。
霧はどんどん街の中まで這い上がって来て、その
上の方を飛んでいた鳥が霧に触れた途端に落ちた
のも遠目に見えた。
「エル君、無事でいてくれるといいんですけど」
「ユーリ様の加護がついた竜の鱗を持っています
からね、無事を信じましょう。」
話しながらシェラさんは下の階から呼んできた塔の
番人の人と一緒に私が鳴らす鐘を吊るす準備をして
くれた。
「どうぞユーリ様、いつでもいけますよ」
シェラさんがひんやりと冷たい白銀色の鐘付き棒を
渡してくれた。
シグウェルさんが鏡を通して叩いて見せてくれたのは
ただの鉄の棒だったけど、これは銀を加工してある
みたいだ。
「この鐘からは恐ろしいほど強力な魔力を感じますが
これは一体・・・?」
鐘を吊るすのを手伝ってくれた番人さん・・・
ファレルの神官さんがおずおずと鐘に手を触れて
そう言った。
「氷瀑竜の心臓から出来た魔石をシグウェルさんが
加工してくれた物です!これでヨナスの力を鎮められ
ればいいんですけど」
「竜の魔石を加工⁉︎それをたった一人でやったと
いうんですか?宮廷魔導士団長の魔力はずば抜けて
秀でていると噂には聞いていましたが、まさか・・・
え?竜の魔石?本当に?死してなお残る竜の執念や
特殊な魔法効果はどうやって解呪を?」
信じられない、と番人さんは繰り返し呟いている。
私はその手のことには詳しくないので竜の一部が変化
した魔石を加工するのがどれくらい難しいのかは
よく分からないけど、番人さんのその様子からして
シグウェルさんがとんでもない事をやってのけた
のだと言う事はよく分かった。
シグウェルさん本人は竜の鱗に手を加える仕事の
余り時間で片手間にやったら出来た、みたいに
なんでもなさそうに話してたけど・・・。
そういえばユリウスさんも簡単に出来ることじゃない
って思い切り首を横に振ってたっけ。
番人さんの反応にシェラさんも、
「オレもその手のことは専門外なので詳しいことは
分かりませんが、神官がそこまで驚くほどの物で
あれば期待して良いのではありませんか?」
と私に微笑み頷いた。
そうだね。ヨナスの魔石をどうやったら無効化できる
のか全くのノープランだった私にこんなすごい物を
授けてくれたシグウェルさんに感謝だ。
よく見ておけ、と言って加工した余りの魔石を叩いて
鳴らしてみせてくれたシグウェルさんを思い出す。
魔法はイメージだ。
お手本で鐘を叩いてみせてくれた時、それはキーンと
澄んだ綺麗な音がして薄水色をした光が魔石を中心に
波のように広がっていた。
あれをより遠く広く、集落の中のヨナスの神殿まで
届くように。
うまくいきますようにと目を閉じて、額を鐘に付けて
祈る。
そうやって集中していたら番人さんの絶望したような
声が耳に入ってきた。
「ああ、なんてことだ・・・!」
何があったのかと顔を上げれば、青ざめて窓の外を
見ている番人さんと一緒にシェラさんもそちらを
じっと見つめながら教えてくれた。
「霧の勢いが増しました。街が霧にほぼ飲み込まれて
しまっています」
このままではあっという間に神殿どころかこの大鐘楼
まで霧は到達してしまうだろう。
急いでもう一度目を閉じて集中する。
鐘が奏でる音はただの音じゃない。私の魔力を乗せて
空気を震わせる周波数の音の波になり、その波は
ヨナスの力を砕いて飲み込み、包み込む。
包み込んで、あの魔石を震える音の波で砂のように
粉々にしてしまって、二度とみんなに被害を与えない
ように。
「イリューディアさんの力がヨナスの力を鎮めて
くれますように」
声に出して願い、目を開ける。額を付けていた鐘が
その願いに応えるように薄水色の輝きはより強く
その光を放っていた。
力強く高く広く響けと白銀色の棒で思い切りそれを
叩く。
私の今の体は非力だから、持てる限りの力で叩けば
びりびりと手が痺れた。
だけどそのおかげか、キーンと反響するその高音は
シグウェルさんがやって見せてくれた時よりも、
もっとずっと高く細かい音の震えになって周りへと
伝わっていった。
叩いたところから金色の光が飛び散り、同じような
金色の光の波と一緒に瞬く星の光のようにそれは
きらきらとこまかな輝きを放ちながら鐘を中心に
同心円状に大鐘楼の外へと広がる。
シェラさんがうっとりした声で
「ああ、素晴らしく美しいですね。まるで星の光が
生まれる場に立ち会っているようです」
と言っているのが聞こえた。
鐘から溢れた光の波は外へと出てしまったけど、
叩いたその音はまだ反響しながら聞こえている。
「外の様子はどうですか⁉︎」
霧は消えただろうか。もし消えていなかったらまた
鐘を突かなければ。
塔のほぼ真ん中に立つ私は背が低いので窓の外の
様子が見えない。
鐘から手を離したらその効果が消えそうな気がして
怖くてそこから離れられないのでシェラさん達に
外の様子を尋ねる。
番人さんはまだ青ざめたまま、
「ダメです。霧の勢いは止まり、その濃さも薄まった
ようですがまだ完全には消えておりません。」
そう教えてくれた。やっぱり、いくらこの鐘が私の
魔力を倍増させてくれると言ってもこのサイズの私
だとイリューディアさんの力をヨナスに対抗出来る
ほど使いこなせていない。
それなら、足りない分は補わなければいけない。
効果があるまで何度でも、魔力のある限り鐘を叩く。
王都で力を使った時も魔力枯渇になるくらいの力を
使ったからこそ、そこに住む全員に加護の力が
効いたんだろうし。
ということは、今も魔力枯渇するくらい力を出さない
とヨナスの力を無効化するなんて無理なのかも。
「もう一度やります!シェラさん、もし私が倒れても
驚かないでくださいね。ただ眠っちゃうだけなので」
念のためシェラさんに私の介助を頼んでおこう。
「どういう意味ですか?ユーリ様が倒れられるのを
黙って見ていろと?」
シェラさんが厳しい顔をした。
「もしかしたら、です。それだけの全力を出さないと
多分ダメです。死ぬわけじゃないですよ、ちゃんと
起きるから大丈夫です!起きたらお腹が空いてるので
おやつをたくさん準備しておいて下さいね!」
安心させるように明るく笑って見せたけどやっぱり
まだ難しい顔をしている。
まあそうだよね。客観的に考えてみても、自分の
好きな人が目の前でいきなり昏倒したら心配しない
わけがない。
私だってアドニスの町でリオン様がラーデウルフの
群れに折れた剣で対峙しているって聞いた時は気が
気じゃなかったし。
だけど加減して使うような力じゃきっとこの場は
乗り切れない。
「オレもユーリ様の力になれればいいのに。この身と
命の全てを捧げ尽くしてでもあなたを助けたい。
オレをおいていくなんて絶対に許せない。」
片膝をついて鐘についていた私の手の上にそっと
手を添えたシェラさんが真剣な顔で言う。
久々に敬語が取れてるのを聞いた。本気で怒ってる
やつだ。
いやだから、置いていくとかそんな縁起でもない。
死ぬわけじゃないから!
「だ、大丈夫ですってば!」
「根拠がない、そんな言葉一つで信じられるわけが
ない。」
なんて聞き分けがないんだ、頑固さがレジナスさん
みたいだ。こんな事してる場合じゃないのに。
そんな私達に、あの・・・と番人さんから声が
かかった。
「その方の魔力をユーリ様に移すのは駄目なの
でしょうか?」
え?なにそれ。まだ私を問い詰めるような目で見て
いるシェラさんから視線を移せば、
「魔力譲渡です。互いが心を通わせ了承していれば
一方からもう一方へと魔力を渡すことが出来ます。
それであれば今のユーリ様のお力に更に魔力が上乗せ
され、魔力枯渇という最悪の事態を免れる可能性も
あるのでは・・・?もっとも、了承したとしても互い
の魔力の相性もありますが。」
おずおずと番人さんは言う。
魔力譲渡。あれだ、シグウェルさんと一緒に星の砂を
加工した時の。
でもあの時は危うくシグウェルさんの方が魔力枯渇に
なるところだった。危険じゃないだろうか。
私はそう思って躊躇したのにシェラさんは添えていた
手をしっかりと握りしめる形に変えると
「ぜひやりましょう」
と有無を言わせないかのように握るその手に力を
込めた。
入って来ている。
「街に張るトマス様達の結界は間に合わなかった
んでしょうか⁉︎」
窓枠をぎゅっと握りしめたままその様子を見つめる
けどどう見ても結界が働いているようには見えない。
「集落へ人手をさいていて神官の数が足りなかった
のかも知れません。もしそうだとすれば街そのもの
へ結界を張るよりも祭具や神殿の宝物を守るのを
優先するはずです。」
シェラさんが考えながらそう言った時、ちょうど
神殿の方が明るく輝いた。
もしかしてあれがそうなんだろうか。
霧はどんどん街の中まで這い上がって来て、その
上の方を飛んでいた鳥が霧に触れた途端に落ちた
のも遠目に見えた。
「エル君、無事でいてくれるといいんですけど」
「ユーリ様の加護がついた竜の鱗を持っています
からね、無事を信じましょう。」
話しながらシェラさんは下の階から呼んできた塔の
番人の人と一緒に私が鳴らす鐘を吊るす準備をして
くれた。
「どうぞユーリ様、いつでもいけますよ」
シェラさんがひんやりと冷たい白銀色の鐘付き棒を
渡してくれた。
シグウェルさんが鏡を通して叩いて見せてくれたのは
ただの鉄の棒だったけど、これは銀を加工してある
みたいだ。
「この鐘からは恐ろしいほど強力な魔力を感じますが
これは一体・・・?」
鐘を吊るすのを手伝ってくれた番人さん・・・
ファレルの神官さんがおずおずと鐘に手を触れて
そう言った。
「氷瀑竜の心臓から出来た魔石をシグウェルさんが
加工してくれた物です!これでヨナスの力を鎮められ
ればいいんですけど」
「竜の魔石を加工⁉︎それをたった一人でやったと
いうんですか?宮廷魔導士団長の魔力はずば抜けて
秀でていると噂には聞いていましたが、まさか・・・
え?竜の魔石?本当に?死してなお残る竜の執念や
特殊な魔法効果はどうやって解呪を?」
信じられない、と番人さんは繰り返し呟いている。
私はその手のことには詳しくないので竜の一部が変化
した魔石を加工するのがどれくらい難しいのかは
よく分からないけど、番人さんのその様子からして
シグウェルさんがとんでもない事をやってのけた
のだと言う事はよく分かった。
シグウェルさん本人は竜の鱗に手を加える仕事の
余り時間で片手間にやったら出来た、みたいに
なんでもなさそうに話してたけど・・・。
そういえばユリウスさんも簡単に出来ることじゃない
って思い切り首を横に振ってたっけ。
番人さんの反応にシェラさんも、
「オレもその手のことは専門外なので詳しいことは
分かりませんが、神官がそこまで驚くほどの物で
あれば期待して良いのではありませんか?」
と私に微笑み頷いた。
そうだね。ヨナスの魔石をどうやったら無効化できる
のか全くのノープランだった私にこんなすごい物を
授けてくれたシグウェルさんに感謝だ。
よく見ておけ、と言って加工した余りの魔石を叩いて
鳴らしてみせてくれたシグウェルさんを思い出す。
魔法はイメージだ。
お手本で鐘を叩いてみせてくれた時、それはキーンと
澄んだ綺麗な音がして薄水色をした光が魔石を中心に
波のように広がっていた。
あれをより遠く広く、集落の中のヨナスの神殿まで
届くように。
うまくいきますようにと目を閉じて、額を鐘に付けて
祈る。
そうやって集中していたら番人さんの絶望したような
声が耳に入ってきた。
「ああ、なんてことだ・・・!」
何があったのかと顔を上げれば、青ざめて窓の外を
見ている番人さんと一緒にシェラさんもそちらを
じっと見つめながら教えてくれた。
「霧の勢いが増しました。街が霧にほぼ飲み込まれて
しまっています」
このままではあっという間に神殿どころかこの大鐘楼
まで霧は到達してしまうだろう。
急いでもう一度目を閉じて集中する。
鐘が奏でる音はただの音じゃない。私の魔力を乗せて
空気を震わせる周波数の音の波になり、その波は
ヨナスの力を砕いて飲み込み、包み込む。
包み込んで、あの魔石を震える音の波で砂のように
粉々にしてしまって、二度とみんなに被害を与えない
ように。
「イリューディアさんの力がヨナスの力を鎮めて
くれますように」
声に出して願い、目を開ける。額を付けていた鐘が
その願いに応えるように薄水色の輝きはより強く
その光を放っていた。
力強く高く広く響けと白銀色の棒で思い切りそれを
叩く。
私の今の体は非力だから、持てる限りの力で叩けば
びりびりと手が痺れた。
だけどそのおかげか、キーンと反響するその高音は
シグウェルさんがやって見せてくれた時よりも、
もっとずっと高く細かい音の震えになって周りへと
伝わっていった。
叩いたところから金色の光が飛び散り、同じような
金色の光の波と一緒に瞬く星の光のようにそれは
きらきらとこまかな輝きを放ちながら鐘を中心に
同心円状に大鐘楼の外へと広がる。
シェラさんがうっとりした声で
「ああ、素晴らしく美しいですね。まるで星の光が
生まれる場に立ち会っているようです」
と言っているのが聞こえた。
鐘から溢れた光の波は外へと出てしまったけど、
叩いたその音はまだ反響しながら聞こえている。
「外の様子はどうですか⁉︎」
霧は消えただろうか。もし消えていなかったらまた
鐘を突かなければ。
塔のほぼ真ん中に立つ私は背が低いので窓の外の
様子が見えない。
鐘から手を離したらその効果が消えそうな気がして
怖くてそこから離れられないのでシェラさん達に
外の様子を尋ねる。
番人さんはまだ青ざめたまま、
「ダメです。霧の勢いは止まり、その濃さも薄まった
ようですがまだ完全には消えておりません。」
そう教えてくれた。やっぱり、いくらこの鐘が私の
魔力を倍増させてくれると言ってもこのサイズの私
だとイリューディアさんの力をヨナスに対抗出来る
ほど使いこなせていない。
それなら、足りない分は補わなければいけない。
効果があるまで何度でも、魔力のある限り鐘を叩く。
王都で力を使った時も魔力枯渇になるくらいの力を
使ったからこそ、そこに住む全員に加護の力が
効いたんだろうし。
ということは、今も魔力枯渇するくらい力を出さない
とヨナスの力を無効化するなんて無理なのかも。
「もう一度やります!シェラさん、もし私が倒れても
驚かないでくださいね。ただ眠っちゃうだけなので」
念のためシェラさんに私の介助を頼んでおこう。
「どういう意味ですか?ユーリ様が倒れられるのを
黙って見ていろと?」
シェラさんが厳しい顔をした。
「もしかしたら、です。それだけの全力を出さないと
多分ダメです。死ぬわけじゃないですよ、ちゃんと
起きるから大丈夫です!起きたらお腹が空いてるので
おやつをたくさん準備しておいて下さいね!」
安心させるように明るく笑って見せたけどやっぱり
まだ難しい顔をしている。
まあそうだよね。客観的に考えてみても、自分の
好きな人が目の前でいきなり昏倒したら心配しない
わけがない。
私だってアドニスの町でリオン様がラーデウルフの
群れに折れた剣で対峙しているって聞いた時は気が
気じゃなかったし。
だけど加減して使うような力じゃきっとこの場は
乗り切れない。
「オレもユーリ様の力になれればいいのに。この身と
命の全てを捧げ尽くしてでもあなたを助けたい。
オレをおいていくなんて絶対に許せない。」
片膝をついて鐘についていた私の手の上にそっと
手を添えたシェラさんが真剣な顔で言う。
久々に敬語が取れてるのを聞いた。本気で怒ってる
やつだ。
いやだから、置いていくとかそんな縁起でもない。
死ぬわけじゃないから!
「だ、大丈夫ですってば!」
「根拠がない、そんな言葉一つで信じられるわけが
ない。」
なんて聞き分けがないんだ、頑固さがレジナスさん
みたいだ。こんな事してる場合じゃないのに。
そんな私達に、あの・・・と番人さんから声が
かかった。
「その方の魔力をユーリ様に移すのは駄目なの
でしょうか?」
え?なにそれ。まだ私を問い詰めるような目で見て
いるシェラさんから視線を移せば、
「魔力譲渡です。互いが心を通わせ了承していれば
一方からもう一方へと魔力を渡すことが出来ます。
それであれば今のユーリ様のお力に更に魔力が上乗せ
され、魔力枯渇という最悪の事態を免れる可能性も
あるのでは・・・?もっとも、了承したとしても互い
の魔力の相性もありますが。」
おずおずと番人さんは言う。
魔力譲渡。あれだ、シグウェルさんと一緒に星の砂を
加工した時の。
でもあの時は危うくシグウェルさんの方が魔力枯渇に
なるところだった。危険じゃないだろうか。
私はそう思って躊躇したのにシェラさんは添えていた
手をしっかりと握りしめる形に変えると
「ぜひやりましょう」
と有無を言わせないかのように握るその手に力を
込めた。
19
お気に入りに追加
1,916
あなたにおすすめの小説
騎士団寮のシングルマザー
古森きり
恋愛
夫と離婚し、実家へ帰る駅への道。
突然突っ込んできた車に死を覚悟した歩美。
しかし、目を覚ますとそこは森の中。
異世界に聖女として召喚された幼い娘、真美の為に、歩美の奮闘が今、始まる!
……と、意気込んだものの全く家事が出来ない歩美の明日はどっちだ!?
※ノベルアップ+様(読み直し改稿ナッシング先行公開)にも掲載しましたが、カクヨムさん(は改稿・完結済みです)、小説家になろうさん、アルファポリスさんは改稿したものを掲載しています。
※割と鬱展開多いのでご注意ください。作者はあんまり鬱展開だと思ってませんけども。
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
暗闇に輝く星は自分で幸せをつかむ
Rj
恋愛
許婚のせいで見知らぬ女の子からいきなり頬をたたかれたステラ・デュボワは、誰にでもやさしい許婚と高等学校卒業後にこのまま結婚してよいのかと考えはじめる。特待生として通うスペンサー学園で最終学年となり最後の学園生活を送る中、許婚との関係がこじれたり、思わぬ申し出をうけたりとこれまで考えていた将来とはまったく違う方向へとすすんでいく。幸せは自分でつかみます!
ステラの恋と成長の物語です。
*女性蔑視の台詞や場面があります。
交換された花嫁
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」
お姉さんなんだから…お姉さんなんだから…
我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。
「お姉様の婚約者頂戴」
妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。
「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」
流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。
結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。
そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。
竜帝は番に愛を乞う
浅海 景
恋愛
祖母譲りの容姿で両親から疎まれている男爵令嬢のルー。自分とは対照的に溺愛される妹のメリナは周囲からも可愛がられ、狼族の番として見初められたことからますます我儘に振舞うようになった。そんなメリナの我儘を受け止めつつ使用人のように働き、学校では妹を虐げる意地悪な姉として周囲から虐げられる。無力感と諦めを抱きながら淡々と日々を過ごしていたルーは、ある晩突然現れた男性から番であることを告げられる。しかも彼は獣族のみならず世界の王と呼ばれる竜帝アレクシスだった。誰かに愛されるはずがないと信じ込む男爵令嬢と番と出会い愛を知った竜帝の物語。
愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる