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第十五章 レニとユーリの神隠し
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「そう、何を言われたか忘れたの。」
私の苦し紛れの言い訳をリオン様はにっこり笑って
繰り返す。
必死でこくこく頷いたら、ロールケーキに伸ばした
私の手を止めていたのをリオン様は離してくれた。
「それなら仕方ないね。」
あれ?珍しく引き下がった。きょとんとしたら、
リオン様はレニ様に向き直った。
「レニはどう?ユーリはどうも忘れっぽいみたい
だけど、代わりにレニは覚えてるかな?確か歴史や
地学を覚えるのは得意だったよね?レニの記憶力の
良さに期待してみようかな。」
その言葉にケーキを頬張っていたレニ様が目を
輝かせた。
何しろ大好きな叔父のリオン様に期待してるとか
記憶力が良いとか褒められたのだ。
しまったと思った時にはもう、レニ様は張り切って
答えていた。
「えーと、あいつは会ってすぐユーリに向かって
自分は顔も家柄もいいから安心して嫁いでこいとか
結婚しようって言ってました!ユーリと自分の子供が
勇者様をずっと守る、みたいな事も言ってたし」
「へぇ・・・」
リオン様の私を見る視線が痛い。そんな視線に
気付かずにレニ様はまだ続ける。
「ユーリの魔力量が多いのをすごく気に入ってて、
オレが止めろって言ってもユーリの事を君は俺の
運命だとか、ユーリはしっかりしてるからちょっと
叱られてみたいだとか変なことを言う奴でした!」
レニ様よく覚えてるな!改めてキリウさんの言動を
振り返るとすごいことを言われていた。
「お前の先祖は一体どうなっているんだ」
いつもなら護衛中に口を開くことはないレジナスさん
が眉間に皺を寄せたまま苦言を呈した。
だけどそれを言われたシグウェルさんも眉をしかめて
いる。
「知るか。先祖の恥ずかしい言動を暴露された俺の
身にもなってみろ。しかもユーリを魔力量だけで
好ましく思って口説く?あり得ないだろう。どうせ
口説くなら性格を好ましく思うだとか瞳の美しさに
惹かれたとか、側にいてもらうだけで安らげる、その
笑顔をもっと自分に見せて欲しいとか、他にも色々と
言いようがあるだろうが。俺の先祖は魔法以外は
てんでダメだな。」
シグウェルさんがキリウさんに容赦ないダメ出しを
したけども。
「・・・お前も何を言ってるんだ?なぜお前が今
ユーリを口説くような事を言う?」
レジナスさんがびっくりしている。
いや、私もびっくりだよ!普通の会話の中で突然
私への口説き文句みたいなのを入れてくるのは
やめて欲しい。
あまりにも自然にキリウさんへの批評と一緒に
言われてレジナスさんがツッコミを入れなければ
違和感に気付かなかった。
ヴィルマ様が私の向かいで興味深げにその様子を
見つめて、魔導士団長殿はこういう方だったのです
ね・・・と呟いたのが聞こえてきて何故か私の方が
恥ずかしくなった。
レニ様はそんなシグウェルさんを口元にケーキの
クリームを付けたままぽかんとして見つめると、
「なんだよ、お前もあいつにそっくりじゃないか!
あいつ、ユーリと結婚したら毎日綺麗だよかわいい
愛してる、君しかいないって言うからねって言ってた
けど、それと今のお前の恥ずかしい言葉はそっくり
だ!やっぱり同じような顔だから同じような事を
言うんだな⁉︎」
顔を真っ赤にして文句を言った。
そういえばそんな恥ずかしいこともキリウさんは
臆面もなく言っていた。
そう思い出していたら、隣で
「え・・・?毎日言う?綺麗だね、かわいい」
「愛してると・・・?」
リオン様とレジナスさんが呟いた。
「君しかいないというのも毎日か」
シグウェルさんも確かめるようにふむ、と頷いて
繰り返した。
なんなの、三人して。思わず三人の顔を見渡したら
「言ってあげようか?」
リオン様が意地悪をする時のように目を笑ませ、
レジナスさんも
「ユーリが望むなら言えんこともない」
恥ずかしげにうっすらと目尻を薄く朱に染めてそう
頷いた。しかもシグウェルさんまで、
「まあ俺には君しかいないのは事実だし毎日口に
出して言ったところで、それは確認作業みたいな
ものだからなんてこともないな」
と涼しい顔で事も無げに言った。
「はっ、えぇ⁉︎何言ってるんですか三人とも!
そんな恥ずかしいこと毎日言われたい訳ないじゃ
ないですか‼︎」
あまりにも驚いたのと恥ずかしいので一瞬息が
出来なくなってしまった。
この三人に囲まれて毎日そんな事を言われるなんて
なんの拷問、なんの羞恥プレイだ。
恥ずかし過ぎて泣きそう。
「ユーリ、ものすごく赤くなって目が潤んでる。
可愛いね。」
だからなんでそこでリオン様は上機嫌なんだろうか。
「いい顔をしているな」
シグウェルさんが満足そうに目を細めた。
そういえばこの人達Sっ気気質だった。
人を追い込んでおいて満足そうにするなんてひどい。
こういう時に頼れるのはレジナスさんだけだ。
「レジナスさん・・・‼︎」
この二人に何か言ってやって!とリオン様の後ろを
見れば、レジナスさんは私をしっかりと見つめて
頷いた。
「分かっている。さすがに毎日は俺も恥ずかしくて
言えないから、たまにならどうだ?」
どうだ?じゃないよ!なんにも分かってない。
え?もしかしてレジナスさんも本当はキリウさんの
あの恥ずかしいセリフを私に言いたいってこと?
呆然としていたら、そこでヴィルマ様から声が
かかった。
「三人ともお止めください。ユーリ様にこれ以上
恥ずかしい思いをさせてはいけません。レニ、
あなたもです。もう充分ですから口を閉じなさい。」
静かにそう言うとテーブルを見渡した。
「その愛らしさがキリウ・ユールヴァルトの胸を
打って求婚されたとしても、ユーリ様はそれに一切
お気持ちは揺るがなかったのでしょう?ならばそれで
良いではありませんか。」
そうそう、そうだよ。キリウさんの求婚は何回も
ちゃんと断った。
首が折れるくらいそれに同意して頷けばヴィルマ様は
私に笑顔を見せてくれた。
「こんなにも愛らしく可愛らしい方なのですから
求婚されるのも無理はありません。つまらない嫉妬や
いたずらでユーリ様を困らせてあなた達が愛想を
尽かされないか心配になります。そのような事を
せず、真摯に向き合い誠実な態度を見せてその
お気持ちが他に向かないように努めるべきです。」
さすが元騎士、言うことが高潔で立派だ。ただし
それがリオン様達の私に対する態度の甘さに拍車を
かけそうなアドバイスでなければだけど。
「義姉上の目にユーリを困らせているように見えた
のならば謝ります。そう見えないよう、これから先も
ユーリには心を込めて僕の気持ちを伝えていくつもり
です。」
リオン様はそう言って私を見た。レジナスさんも
それに同意するように片手を後ろに回しもう片方の
手は胸に、騎士の礼を取って黙って頭を下げた。
シグウェルさんは、
「ではやはりキリウ・ユールヴァルトのように毎日
何かしらの方法で自分の気持ちを伝えた方が良いと
いうことでしょうか?」
と言い出した。いやだからそんな恥ずかしいこと
やめてっていう話だから。
たまらず私も声を上げる。
「三人の気持ちはよく分かってますから!何も
言わなくて大丈夫です、ありがとうございます‼︎
そもそもキリウさんの求婚や口説き文句は言われる
端からすぐに全部断ってましたし何の心配もない
ですよ⁉︎」
「即答で断ったの?」
「当然です‼︎」
リオン様の質問に勢い込んで答えればニコリと
微笑まれた。
「ならいいや。」
他の二人も頷いている。だから、さっきから私はそう
言ってたよね⁉︎
せっかくやっとの思いでレンさん達のいた時代から
戻って来たのになぜこんな恥ずかしい思いをして
いるのか。
そんな私にレニ様は、
「なんだかよく分からないけど大変だな、お前。」
と同情の目を向けてきたけどそもそもレニ様が余計な
ことを言ったせいだからね。
ぐったりと疲れてその日はそれでヴィルマ様の所を
後にすることになり、肝心のヴィルマ様とあまり
交流出来なかったのが残念だ。
ヴィルマ様も、また後で改めてお会いしましょうねと
お茶の約束をしてくれて、何故かレニ様がそれに
母上だけだと心配だから俺も来ます!と頬を赤くして
声を上げたのが謎だけど。
そのヴィルマ様が妊娠しているとリオン様から
教えてもらったのは、それから数日後のことだ。
あの時の私の様子をレニ様から聞いたリオン様が
シグウェルさんに頼み、きちんと診てもらったと
いう。
「さすがにユーリのように性別までは分からなかった
らしいけど、懐妊されているのは間違いないそう
だよ。兄上と父上もとても喜んでいた。来年の今頃は
レニも兄になっていて、王宮の中がもっと賑やかに
なるだろうね。」
楽しみだよ、と微笑むリオン様に私も良かったなと
思う。
そうしたらレニ様はきっとレンさんからもらったあの
青くて綺麗な魔石で素敵な贈り物を作るんだろう。
その時を思えば自然と私にも微笑みが浮かんで
その時のことを楽しみに思うのだった。
私の苦し紛れの言い訳をリオン様はにっこり笑って
繰り返す。
必死でこくこく頷いたら、ロールケーキに伸ばした
私の手を止めていたのをリオン様は離してくれた。
「それなら仕方ないね。」
あれ?珍しく引き下がった。きょとんとしたら、
リオン様はレニ様に向き直った。
「レニはどう?ユーリはどうも忘れっぽいみたい
だけど、代わりにレニは覚えてるかな?確か歴史や
地学を覚えるのは得意だったよね?レニの記憶力の
良さに期待してみようかな。」
その言葉にケーキを頬張っていたレニ様が目を
輝かせた。
何しろ大好きな叔父のリオン様に期待してるとか
記憶力が良いとか褒められたのだ。
しまったと思った時にはもう、レニ様は張り切って
答えていた。
「えーと、あいつは会ってすぐユーリに向かって
自分は顔も家柄もいいから安心して嫁いでこいとか
結婚しようって言ってました!ユーリと自分の子供が
勇者様をずっと守る、みたいな事も言ってたし」
「へぇ・・・」
リオン様の私を見る視線が痛い。そんな視線に
気付かずにレニ様はまだ続ける。
「ユーリの魔力量が多いのをすごく気に入ってて、
オレが止めろって言ってもユーリの事を君は俺の
運命だとか、ユーリはしっかりしてるからちょっと
叱られてみたいだとか変なことを言う奴でした!」
レニ様よく覚えてるな!改めてキリウさんの言動を
振り返るとすごいことを言われていた。
「お前の先祖は一体どうなっているんだ」
いつもなら護衛中に口を開くことはないレジナスさん
が眉間に皺を寄せたまま苦言を呈した。
だけどそれを言われたシグウェルさんも眉をしかめて
いる。
「知るか。先祖の恥ずかしい言動を暴露された俺の
身にもなってみろ。しかもユーリを魔力量だけで
好ましく思って口説く?あり得ないだろう。どうせ
口説くなら性格を好ましく思うだとか瞳の美しさに
惹かれたとか、側にいてもらうだけで安らげる、その
笑顔をもっと自分に見せて欲しいとか、他にも色々と
言いようがあるだろうが。俺の先祖は魔法以外は
てんでダメだな。」
シグウェルさんがキリウさんに容赦ないダメ出しを
したけども。
「・・・お前も何を言ってるんだ?なぜお前が今
ユーリを口説くような事を言う?」
レジナスさんがびっくりしている。
いや、私もびっくりだよ!普通の会話の中で突然
私への口説き文句みたいなのを入れてくるのは
やめて欲しい。
あまりにも自然にキリウさんへの批評と一緒に
言われてレジナスさんがツッコミを入れなければ
違和感に気付かなかった。
ヴィルマ様が私の向かいで興味深げにその様子を
見つめて、魔導士団長殿はこういう方だったのです
ね・・・と呟いたのが聞こえてきて何故か私の方が
恥ずかしくなった。
レニ様はそんなシグウェルさんを口元にケーキの
クリームを付けたままぽかんとして見つめると、
「なんだよ、お前もあいつにそっくりじゃないか!
あいつ、ユーリと結婚したら毎日綺麗だよかわいい
愛してる、君しかいないって言うからねって言ってた
けど、それと今のお前の恥ずかしい言葉はそっくり
だ!やっぱり同じような顔だから同じような事を
言うんだな⁉︎」
顔を真っ赤にして文句を言った。
そういえばそんな恥ずかしいこともキリウさんは
臆面もなく言っていた。
そう思い出していたら、隣で
「え・・・?毎日言う?綺麗だね、かわいい」
「愛してると・・・?」
リオン様とレジナスさんが呟いた。
「君しかいないというのも毎日か」
シグウェルさんも確かめるようにふむ、と頷いて
繰り返した。
なんなの、三人して。思わず三人の顔を見渡したら
「言ってあげようか?」
リオン様が意地悪をする時のように目を笑ませ、
レジナスさんも
「ユーリが望むなら言えんこともない」
恥ずかしげにうっすらと目尻を薄く朱に染めてそう
頷いた。しかもシグウェルさんまで、
「まあ俺には君しかいないのは事実だし毎日口に
出して言ったところで、それは確認作業みたいな
ものだからなんてこともないな」
と涼しい顔で事も無げに言った。
「はっ、えぇ⁉︎何言ってるんですか三人とも!
そんな恥ずかしいこと毎日言われたい訳ないじゃ
ないですか‼︎」
あまりにも驚いたのと恥ずかしいので一瞬息が
出来なくなってしまった。
この三人に囲まれて毎日そんな事を言われるなんて
なんの拷問、なんの羞恥プレイだ。
恥ずかし過ぎて泣きそう。
「ユーリ、ものすごく赤くなって目が潤んでる。
可愛いね。」
だからなんでそこでリオン様は上機嫌なんだろうか。
「いい顔をしているな」
シグウェルさんが満足そうに目を細めた。
そういえばこの人達Sっ気気質だった。
人を追い込んでおいて満足そうにするなんてひどい。
こういう時に頼れるのはレジナスさんだけだ。
「レジナスさん・・・‼︎」
この二人に何か言ってやって!とリオン様の後ろを
見れば、レジナスさんは私をしっかりと見つめて
頷いた。
「分かっている。さすがに毎日は俺も恥ずかしくて
言えないから、たまにならどうだ?」
どうだ?じゃないよ!なんにも分かってない。
え?もしかしてレジナスさんも本当はキリウさんの
あの恥ずかしいセリフを私に言いたいってこと?
呆然としていたら、そこでヴィルマ様から声が
かかった。
「三人ともお止めください。ユーリ様にこれ以上
恥ずかしい思いをさせてはいけません。レニ、
あなたもです。もう充分ですから口を閉じなさい。」
静かにそう言うとテーブルを見渡した。
「その愛らしさがキリウ・ユールヴァルトの胸を
打って求婚されたとしても、ユーリ様はそれに一切
お気持ちは揺るがなかったのでしょう?ならばそれで
良いではありませんか。」
そうそう、そうだよ。キリウさんの求婚は何回も
ちゃんと断った。
首が折れるくらいそれに同意して頷けばヴィルマ様は
私に笑顔を見せてくれた。
「こんなにも愛らしく可愛らしい方なのですから
求婚されるのも無理はありません。つまらない嫉妬や
いたずらでユーリ様を困らせてあなた達が愛想を
尽かされないか心配になります。そのような事を
せず、真摯に向き合い誠実な態度を見せてその
お気持ちが他に向かないように努めるべきです。」
さすが元騎士、言うことが高潔で立派だ。ただし
それがリオン様達の私に対する態度の甘さに拍車を
かけそうなアドバイスでなければだけど。
「義姉上の目にユーリを困らせているように見えた
のならば謝ります。そう見えないよう、これから先も
ユーリには心を込めて僕の気持ちを伝えていくつもり
です。」
リオン様はそう言って私を見た。レジナスさんも
それに同意するように片手を後ろに回しもう片方の
手は胸に、騎士の礼を取って黙って頭を下げた。
シグウェルさんは、
「ではやはりキリウ・ユールヴァルトのように毎日
何かしらの方法で自分の気持ちを伝えた方が良いと
いうことでしょうか?」
と言い出した。いやだからそんな恥ずかしいこと
やめてっていう話だから。
たまらず私も声を上げる。
「三人の気持ちはよく分かってますから!何も
言わなくて大丈夫です、ありがとうございます‼︎
そもそもキリウさんの求婚や口説き文句は言われる
端からすぐに全部断ってましたし何の心配もない
ですよ⁉︎」
「即答で断ったの?」
「当然です‼︎」
リオン様の質問に勢い込んで答えればニコリと
微笑まれた。
「ならいいや。」
他の二人も頷いている。だから、さっきから私はそう
言ってたよね⁉︎
せっかくやっとの思いでレンさん達のいた時代から
戻って来たのになぜこんな恥ずかしい思いをして
いるのか。
そんな私にレニ様は、
「なんだかよく分からないけど大変だな、お前。」
と同情の目を向けてきたけどそもそもレニ様が余計な
ことを言ったせいだからね。
ぐったりと疲れてその日はそれでヴィルマ様の所を
後にすることになり、肝心のヴィルマ様とあまり
交流出来なかったのが残念だ。
ヴィルマ様も、また後で改めてお会いしましょうねと
お茶の約束をしてくれて、何故かレニ様がそれに
母上だけだと心配だから俺も来ます!と頬を赤くして
声を上げたのが謎だけど。
そのヴィルマ様が妊娠しているとリオン様から
教えてもらったのは、それから数日後のことだ。
あの時の私の様子をレニ様から聞いたリオン様が
シグウェルさんに頼み、きちんと診てもらったと
いう。
「さすがにユーリのように性別までは分からなかった
らしいけど、懐妊されているのは間違いないそう
だよ。兄上と父上もとても喜んでいた。来年の今頃は
レニも兄になっていて、王宮の中がもっと賑やかに
なるだろうね。」
楽しみだよ、と微笑むリオン様に私も良かったなと
思う。
そうしたらレニ様はきっとレンさんからもらったあの
青くて綺麗な魔石で素敵な贈り物を作るんだろう。
その時を思えば自然と私にも微笑みが浮かんで
その時のことを楽しみに思うのだった。
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