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第十五章 レニとユーリの神隠し
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「ユーリ様‼︎」
エル君の声に目を開ける。
「戻った・・・」
まだ魔石を掴んだままのレニ様も目を開けて周りを
確かめると呟いていた。
そう、私とレニ様はあの薔薇の生垣の中にある
勇者様の泉の前に立っていた。
ピチュピチュ、とどこかでさえずる鳥の声に鮮やかな
薔薇の花が浮かぶ花手水のような泉、晴れ渡った
青い空。
つい今さっきまでレンさん達といた目の前いっぱいに
広がる草原はどこにもない。
「ユーリ様、良かった・・・‼︎」
またエル君の声がしてガサッと生垣が揺れた。
声のした方を見ると、レニ様が私を引っ張り出した
あの生垣の隙間からエル君が顔を覗かせていた。
いつも色白のその顔が、さらに色をなくして青白く
見えた。やっぱり相当心配をかけたみたいだ。
だけど空を見上げればそこまで暗くなっていないから
そんなに時間は経っていないのかな?
「心配をかけてごめんなさい!私達が見えなくなって
どれくらいの時間が経ってましたか?」
「二時間ほどです。僕に手を伸ばしたはずのユーリ様
が、この生垣の向こうに消えたと思ったら気配から
何からまるで最初からいなかったみたいになくなって
しまいましたので、ちょうど魔導士団長を呼んで
調べてもらっているところでした。」
「え?」
「リオン殿下にもすぐに連絡を取りました。今日は
近隣の視察公務でしたので戻るまでに少し時間は
かかりますが、そろそろ到着されるはずです。」
レンさん達と過ごした時間は二時間どころか半日は
あった。どうやらあちらとこちらでは時間の流れが
違うらしい。
それにしてもシグウェルさんどころかリオン様まで
呼んだなんて、相当な騒ぎだ。
「もう戻って来たから大丈夫ですよ!二人ともケガ
一つありませんし‼︎」
力説したその時だった。
「現れたか」
シグウェルさんが姿を見せた。さっきまで顔が
そっくりなキリウさんを見ていたからか、なんだか
不思議な気分だ。
「とりあえず、そこは狭いからお前たちみんな
出て来い」
レニ様もいるのにぞんざいな口調だ。
その言葉に従って私達三人は外へ出ると、そんな
私とレニ様をシグウェルさんは目をすがめてじっと
見つめてくる。
「・・・エルが珍しく慌ててお前達が消えたと言う
から呼ばれてきてみれば、これは面白いな。今までに
感じたことのない精霊の力を感じる」
そこで興奮したレニ様が、
「さっきまで勇者様達と一緒だったんだ!勇者様は
カッコよかったけど魔導士団長のところの奴は全然
ダメだ‼︎」
と言った。
「どういう意味か詳しく聞かせてもらいましょうか。
それと、そのポケットの中の物はなんです?」
その言葉にシグウェルさんは片膝をついてレニ様と
視線を合わせるとそう言った。
それはいつも通りの態度なんだけど、さっきまで
似たような顔で結婚して!と騒ぐ軽薄な人を見ていた
せいなのか、似たような顔での温度差のある対応に
レニ様はすっかり萎縮してしまった。
「ユーリ!」
そう言って頼るように私を見る。
「えーと、精霊の力だと思うんですけど過去に
飛ばされてました。勇者様と、シグウェルさんちの
ご先祖のキリウさんの二人に出会って一緒に行動して
魔石をもらったんです。で、その魔石の力で戻って
来られました。」
なんだか話していても、我ながら夢みたいな話だ。
証拠の魔石がなければとてもじゃないけど信じて
もらえないだろう。
そう思って、話しながらポケットの中からあの炎狼と
一つ目巨人のいた魔石鉱山の魔石を見せる。
はい。とシグウェルさんの手のひらにその青と赤の
魔石を乗せれば、
「君達の姿が突然見えなくなったという話で、その
魔力の痕跡もあの生垣のところから忽然と消え失せて
いて何があったのかと思っていたが・・・。
これを見なければなかなかに信じるのが難しい話
だったな。」
話しながらシグウェルさんは魔石を光にかざした。
「信じてくれるんですか?」
こんな荒唐無稽な話を。そう思っていたら、私に
向き直ったシグウェルさんはあの紫色の瞳でじっと
私を見つめるとおもむろにふっと笑った。
「君の話をオレが疑うと思うか?」
あ、ダメだ。久しぶりに至近距離でこのいい笑顔を
まともに見てしまった。
自分の顔が赤くなった気がする。
「あ、そ、そうですか・・・」
狼狽えて視線を外したらレニ様が
「やっぱりユーリ、魔導士団長の顔に弱いんじゃ
ないか!キリウ・ユールヴァルトの求婚はあんなに
冷たく断ってたのに何でだ⁉︎同じような顔だろ?」
また余計な事を大声で言った。
「求婚って何の話?」
私の後ろでさくりと芝生を踏みしめる音がして、
リオン様の声がした。
振り向けばリオン様と、その後ろに眉間に皺を寄せた
レジナスさんが立っていた。
リオン様の髪が少しだけ乱れているような気がする
のは慌てて来てくれたからだろうか。
「ユーリとレニの姿が突然見えなくなったと聞いて
急いで戻って来たんだけど・・・。義姉上には二人の
無事は報告済み?」
リオン様に見られたエル君はこくりと頷いた。
「はい。ヴィルマ様も安堵されています。今は
お二人から簡単にお話を伺っていたところでした。」
「ありがとう。それでユーリ、誰に求婚されたって
いう話なのかな?」
エル君に見せた笑顔と違う黒い笑顔をリオン様は
私に見せた。
「君は一体何をしてるんだ。とりあえず詳しい話を
聞かせてもらおうか」
シグウェルさんも呆れたようにさっきまでの笑顔が
嘘のような冷たい目で私を見る。
レジナスさんは・・・無言だけど物凄く何か言いたげ
に私をじいっと見つめている。
「エ、エル君・・・」
エル君にはどうも出来ないと分かっていつつ、つい
頼るように見つめれば
「よく分かりませんけどきちんと説明した方が
いいと思います。」
かぶりを振ってそう言われた。レニ様はきょとんと
して、
「え?俺何か悪いこと言ったか?」
と私達を見ている。言ったよ!すごく余計な事を。
どうせ話すなら勇者様の強さとかキリウさんの魔法の
凄さとか色々あるのにどうして一番どうでも良くて
かつこの三人の機嫌を損ねそうな事を言うんだろう。
「えーと、とりあえずどこか座って話しませんか?
力を使ったせいなのかお腹がすきました!」
まだ私を見ている三人の視線を断ち切るように
私もレニ様ばりの大きな声を上げた。
エル君の声に目を開ける。
「戻った・・・」
まだ魔石を掴んだままのレニ様も目を開けて周りを
確かめると呟いていた。
そう、私とレニ様はあの薔薇の生垣の中にある
勇者様の泉の前に立っていた。
ピチュピチュ、とどこかでさえずる鳥の声に鮮やかな
薔薇の花が浮かぶ花手水のような泉、晴れ渡った
青い空。
つい今さっきまでレンさん達といた目の前いっぱいに
広がる草原はどこにもない。
「ユーリ様、良かった・・・‼︎」
またエル君の声がしてガサッと生垣が揺れた。
声のした方を見ると、レニ様が私を引っ張り出した
あの生垣の隙間からエル君が顔を覗かせていた。
いつも色白のその顔が、さらに色をなくして青白く
見えた。やっぱり相当心配をかけたみたいだ。
だけど空を見上げればそこまで暗くなっていないから
そんなに時間は経っていないのかな?
「心配をかけてごめんなさい!私達が見えなくなって
どれくらいの時間が経ってましたか?」
「二時間ほどです。僕に手を伸ばしたはずのユーリ様
が、この生垣の向こうに消えたと思ったら気配から
何からまるで最初からいなかったみたいになくなって
しまいましたので、ちょうど魔導士団長を呼んで
調べてもらっているところでした。」
「え?」
「リオン殿下にもすぐに連絡を取りました。今日は
近隣の視察公務でしたので戻るまでに少し時間は
かかりますが、そろそろ到着されるはずです。」
レンさん達と過ごした時間は二時間どころか半日は
あった。どうやらあちらとこちらでは時間の流れが
違うらしい。
それにしてもシグウェルさんどころかリオン様まで
呼んだなんて、相当な騒ぎだ。
「もう戻って来たから大丈夫ですよ!二人ともケガ
一つありませんし‼︎」
力説したその時だった。
「現れたか」
シグウェルさんが姿を見せた。さっきまで顔が
そっくりなキリウさんを見ていたからか、なんだか
不思議な気分だ。
「とりあえず、そこは狭いからお前たちみんな
出て来い」
レニ様もいるのにぞんざいな口調だ。
その言葉に従って私達三人は外へ出ると、そんな
私とレニ様をシグウェルさんは目をすがめてじっと
見つめてくる。
「・・・エルが珍しく慌ててお前達が消えたと言う
から呼ばれてきてみれば、これは面白いな。今までに
感じたことのない精霊の力を感じる」
そこで興奮したレニ様が、
「さっきまで勇者様達と一緒だったんだ!勇者様は
カッコよかったけど魔導士団長のところの奴は全然
ダメだ‼︎」
と言った。
「どういう意味か詳しく聞かせてもらいましょうか。
それと、そのポケットの中の物はなんです?」
その言葉にシグウェルさんは片膝をついてレニ様と
視線を合わせるとそう言った。
それはいつも通りの態度なんだけど、さっきまで
似たような顔で結婚して!と騒ぐ軽薄な人を見ていた
せいなのか、似たような顔での温度差のある対応に
レニ様はすっかり萎縮してしまった。
「ユーリ!」
そう言って頼るように私を見る。
「えーと、精霊の力だと思うんですけど過去に
飛ばされてました。勇者様と、シグウェルさんちの
ご先祖のキリウさんの二人に出会って一緒に行動して
魔石をもらったんです。で、その魔石の力で戻って
来られました。」
なんだか話していても、我ながら夢みたいな話だ。
証拠の魔石がなければとてもじゃないけど信じて
もらえないだろう。
そう思って、話しながらポケットの中からあの炎狼と
一つ目巨人のいた魔石鉱山の魔石を見せる。
はい。とシグウェルさんの手のひらにその青と赤の
魔石を乗せれば、
「君達の姿が突然見えなくなったという話で、その
魔力の痕跡もあの生垣のところから忽然と消え失せて
いて何があったのかと思っていたが・・・。
これを見なければなかなかに信じるのが難しい話
だったな。」
話しながらシグウェルさんは魔石を光にかざした。
「信じてくれるんですか?」
こんな荒唐無稽な話を。そう思っていたら、私に
向き直ったシグウェルさんはあの紫色の瞳でじっと
私を見つめるとおもむろにふっと笑った。
「君の話をオレが疑うと思うか?」
あ、ダメだ。久しぶりに至近距離でこのいい笑顔を
まともに見てしまった。
自分の顔が赤くなった気がする。
「あ、そ、そうですか・・・」
狼狽えて視線を外したらレニ様が
「やっぱりユーリ、魔導士団長の顔に弱いんじゃ
ないか!キリウ・ユールヴァルトの求婚はあんなに
冷たく断ってたのに何でだ⁉︎同じような顔だろ?」
また余計な事を大声で言った。
「求婚って何の話?」
私の後ろでさくりと芝生を踏みしめる音がして、
リオン様の声がした。
振り向けばリオン様と、その後ろに眉間に皺を寄せた
レジナスさんが立っていた。
リオン様の髪が少しだけ乱れているような気がする
のは慌てて来てくれたからだろうか。
「ユーリとレニの姿が突然見えなくなったと聞いて
急いで戻って来たんだけど・・・。義姉上には二人の
無事は報告済み?」
リオン様に見られたエル君はこくりと頷いた。
「はい。ヴィルマ様も安堵されています。今は
お二人から簡単にお話を伺っていたところでした。」
「ありがとう。それでユーリ、誰に求婚されたって
いう話なのかな?」
エル君に見せた笑顔と違う黒い笑顔をリオン様は
私に見せた。
「君は一体何をしてるんだ。とりあえず詳しい話を
聞かせてもらおうか」
シグウェルさんも呆れたようにさっきまでの笑顔が
嘘のような冷たい目で私を見る。
レジナスさんは・・・無言だけど物凄く何か言いたげ
に私をじいっと見つめている。
「エ、エル君・・・」
エル君にはどうも出来ないと分かっていつつ、つい
頼るように見つめれば
「よく分かりませんけどきちんと説明した方が
いいと思います。」
かぶりを振ってそう言われた。レニ様はきょとんと
して、
「え?俺何か悪いこと言ったか?」
と私達を見ている。言ったよ!すごく余計な事を。
どうせ話すなら勇者様の強さとかキリウさんの魔法の
凄さとか色々あるのにどうして一番どうでも良くて
かつこの三人の機嫌を損ねそうな事を言うんだろう。
「えーと、とりあえずどこか座って話しませんか?
力を使ったせいなのかお腹がすきました!」
まだ私を見ている三人の視線を断ち切るように
私もレニ様ばりの大きな声を上げた。
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