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第十三章 好きこそものの上手なれ
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『強欲の目』から出てきた悪意の塊みたいな黒い霧に
身を任せるなんてとんでもない事を言い出した
シグウェルさんに、その場の誰もが呆気に取られた。
「お前・・・自分が何を言ってるのか分かって
いるのか?」
そう言ったきり絶句した自分の父親にシグウェルさん
は何を驚いているんだとでも言いたそうな顔をした。
「この霧のような魔力はいくら絡め取ろうとしても
まとめ切れません。であれば、誰かの体にわざと
憑依させて一か所に纏めてからひと息に叩くのが
一番です。そして憑依された状態でも魔力を暴発
させずに繊細な魔力操作をしつつ浄化されるのを
待てるのはこの中で最も魔力量が多く最も優れた
魔導士である俺です。」
人間に浄化魔法をかけるのはよくあることだ。
でもそれが、とても強い悪意ある魔力を浄化するため
だと一体どれほど強力な浄化魔法が必要なんだろう。
脳裏にはシェラさんの使った、人が燃えて消え去って
しまうほど強烈な青い炎の浄化魔法が思い浮かんだ。
「だっ、だめですよそんなの!」
反対したけど、シグウェルさんは
「何、心配することはない。これまで俺がどれだけ
魔法と魔力の研鑽を積み、それに時間を費やして
きたと思っているんだ。その俺が可能だと言って
いるんだ。間違いなくこの方法が一番浄化出来る
確率が高い。」
そんなことを言う。続けて
「レジナス、君にはユーリが俺の纏う黒い霧を浄化
している間の彼女の護りを頼む。霧にこの体を
開け渡せば、一時的に俺は浄化を拒もうとして
ユーリを襲う可能性もある。もし襲おうとしたら
その時は止めてくれ。」
そう頼んだ。レジナスさんは何も言わずに黙って
それに頷く。
「そんなに危険なことまでして私に浄化をまかせる
なんて・・・」
戸惑ってしまい、思わずそう呟けば深刻な状況にも
関わらずシグウェルさんは私に向かってふっと
微笑んだ。
場にそぐわない、私に向けられた氷の溶けたように
甘く柔らかいその笑顔にドラグウェル様とセディさん
は目を見張る。
「ユーリ、俺は君を信じている。自信を持て、君なら
きっと出来る。それにこの俺が信頼し、身も心も
一切合財全てを任せてもいいと思えるのは恐らく
生涯を懸けて君ただ一人だけだ。だから俺は、君に
俺の全てを委ねて任せられる。」
こんな状況なのに、シグウェルさんのその言葉は
微笑んだその表情と相まって、まるで甘い口説き文句
か愛の告白のように聞こえた。
無意識に顔が赤くなる。
私だけじゃなくユリウスさんまでまた赤くなって、
こんな時に何言ってんすか団長!と声をあげたし
私を抱えるレジナスさんの手にも力が入ったような
気がする。
ドラグウェル様とセディさんはシグウェルさんの
唐突なセリフに声もあげられずに呆気にとられて
いた。
だけどそんな私達の反応を気にすることなく
シグウェルさんは飄々としてやるぞ、と言うと
目を閉じて体から力を抜いた。
完全に無防備で無抵抗なその状態を黒い霧は
見逃さない。
シグウェルさんの姿は黒い霧に囲まれると、
あっという間に見えなくなった。
「シグウェルさん!」
声をかけても霧に覆われてその姿は見えない。
同じくその様子を見守っていたレジナスさんが
小声で聞いてきた。
「ユーリ、浄化魔法は使えるか?今ならまだ何も
動きがない。憑依されたシグウェルが動き出して
俺達を襲う前になんとか出来るか?」
その言葉にハッとする。そうだった、こうして
眺めている場合じゃない。
「やってみます!」
まずは私の中に吸収されたらしいあの金色の粒子、
グノーデルさんの力らしいものを使えれば。
レジナスさんに掴まったままぎゅっと目を閉じた。
吸収されて私の体の中に散らばってしまっている
金色の粒が胸の真ん中に集まってくるような
イメージをする。
でもその後はどうしよう。さすがにシェラさんみたく
シグウェルさんを浄化で燃やすわけにはいかない。
さっき見たドラグウェル様のように浄化の炎を
放てればいいのかな。
金の矢があればそれをシグウェルさんに打ち込めた
だろうか。
迷ってしまって集中し切れないでいると、突然
ガクンと体が揺れた。
何事かと驚いて目を開ければ、私の目の前で
シグウェルさんがこちらに手を伸ばしていた。
そしてそれを阻止しようとしたレジナスさんが、
そのお腹の辺りを右足で蹴って止めたところだった。
「動き出したぞユーリ。」
レジナスさんはあくまで冷静だ。
黒い霧はシグウェルさんの体に全部吸収されて
しまったのかどこにも見えない。
シグウェルさんも一見いつもと同じにみえたけど、
顔を見ればいつものあの無表情だけど目が違った。
紫色の綺麗な瞳には、竜のように縦に瞳孔が
開いていた。
お腹を蹴られたシグウェルさんは、そのまま
レジナスさんの右足を両手で掴むと放り投げようと
したので、レジナスさんは舌打ちをすると今度は
右足を掴まれたままで体をわずかに捻って回し蹴りを
するように空いていた左足でシグウェルさんの顎を
狙った。
それを防ごうとしたシグウェルさんの手が右足から
離れる。と、レジナスさんは蹴り上げたその勢いの
ままくるりと体を回してシグウェルさんから少し
距離を取って着地した。
ちなみにこの一連の流れの間、私はレジナスさんに
抱えられたままだった。
訳も分からず前後左右に揺さぶられて目が回る。
「すまないユーリ、今降ろす。時間を稼ぐから
浄化は頼んだぞ。」
そう言ったレジナスさんに地面に降ろされた私は
ぺたりと座り込んでしまった。
その私のところへ来ようとするシグウェルさんの
前にレジナスさんが立ちはだかる。
なんとかシグウェルさんを捕まえようとしているけど
そんなレジナスさん相手に黒い霧に操られている
らしいシグウェルさんは一歩も引かない。
レジナスさんの拳や蹴りを受け止め、時には受け流し
と格闘技のような技の応酬だけ見ていれば遜色が
ない。ただ、レジナスさんの方が力が強いので
少しだけ押し返されているようにも見えた。
「団長、体術訓練サボっててこれなんだもんホント
嫌になるっすねぇ・・・」
ユリウスさんが心配そうに見つめながらも愚痴った。
このままレジナスさんに力押しで負けたシグウェル
さんがおとなしく掴まってくれれば浄化しやすい
んだけど。
レジナスさんと対峙しているシグウェルさんは、
体術で対抗しているけど魔法を使って私達を攻撃
しようとする気配はない。
もしかして霧に体を明け渡したシグウェルさんが
抵抗して魔法を使わせないようにしているのかな。
それなら早く、今のうちに浄化を。
そう思いながらもう一度目を閉じて集中する。
今度こそグノーデルさんの力を借りられますように。
今ここにはユリウスさん始め優秀な魔導士さんが
数人いる。
もし私の浄化のやり方がヘタクソでシグウェルさんに
多少の怪我を負わせてもきっと回復魔法でなんとか
してくれるはず!
それならダーヴィゼルドのあの時みたいに、申し訳
ないけどシグウェルさんの上に浄化のための雷を
落としてもどうにかならないかな?
胸の中心に金色の粒子が集まる様子をさっきよりも
強くイメージする。
その時だ。どくん、と大きく私の心臓が脈打った
ような気がして体が揺れた。
ぐらりと傾いて思わず地面に両手をつくと、
シンシアさんを診てくれていたユリウスさんが
驚く。
「ユーリ様⁉︎」
大丈夫です、と言いたかったけどまだ心臓がどくどく
脈打っていて声が出なかった。
体が熱くて、何かが私の体の中心に集まってきて
いるような気がする。
それに、その真ん中からよく分からない高揚感と
力が溢れ出てきているみたいな。しかもそれは
制御出来ない。
「・・・ははっ」
笑おうと思ってなかったのに声が漏れた。
何これ。戸惑う私の気持ちと真逆の、何だか
楽しい気分も溢れてきて感情のコントロールも
効かなくなったみたいだ。
この、制御できない力と体の熱さや高揚感は覚えが
ある。
私がお酒を飲んで大きくなる時にすごくよく似てる。
いや、でもまさか。お酒なんて飲んでないよ⁉︎
だけど体はどんどん熱くなって、大きくなる前兆と
同じように体全体が淡く光り始めた。
えっ、ホントに大きくなるの?こんな非常事態に⁉︎
「・・・ふっ、あははっ、ユリウスさん、服、
服をわたしにかしてっ・・・」
何だか分からないけど楽しい気分だ。
だけどこのままもし大きくなったら私の服は多分
破けて、露出魔よろしく体のあちこちがはだける。
それだけは絶対に避けたい。やっとのことで声を
絞り出すと、とりあえず手近にいたユリウスさんの
上着を剥ぎ取って羽織った。
「な、なんなんすかユーリ様!急に笑い出して
山賊みたいに俺の服を⁉︎」
ユリウスさんの声が遠くに聞こえる。
ああ、もうダメ。限界だ。そう思うと同時に
ふっ、と意識が遠のいた。
身を任せるなんてとんでもない事を言い出した
シグウェルさんに、その場の誰もが呆気に取られた。
「お前・・・自分が何を言ってるのか分かって
いるのか?」
そう言ったきり絶句した自分の父親にシグウェルさん
は何を驚いているんだとでも言いたそうな顔をした。
「この霧のような魔力はいくら絡め取ろうとしても
まとめ切れません。であれば、誰かの体にわざと
憑依させて一か所に纏めてからひと息に叩くのが
一番です。そして憑依された状態でも魔力を暴発
させずに繊細な魔力操作をしつつ浄化されるのを
待てるのはこの中で最も魔力量が多く最も優れた
魔導士である俺です。」
人間に浄化魔法をかけるのはよくあることだ。
でもそれが、とても強い悪意ある魔力を浄化するため
だと一体どれほど強力な浄化魔法が必要なんだろう。
脳裏にはシェラさんの使った、人が燃えて消え去って
しまうほど強烈な青い炎の浄化魔法が思い浮かんだ。
「だっ、だめですよそんなの!」
反対したけど、シグウェルさんは
「何、心配することはない。これまで俺がどれだけ
魔法と魔力の研鑽を積み、それに時間を費やして
きたと思っているんだ。その俺が可能だと言って
いるんだ。間違いなくこの方法が一番浄化出来る
確率が高い。」
そんなことを言う。続けて
「レジナス、君にはユーリが俺の纏う黒い霧を浄化
している間の彼女の護りを頼む。霧にこの体を
開け渡せば、一時的に俺は浄化を拒もうとして
ユーリを襲う可能性もある。もし襲おうとしたら
その時は止めてくれ。」
そう頼んだ。レジナスさんは何も言わずに黙って
それに頷く。
「そんなに危険なことまでして私に浄化をまかせる
なんて・・・」
戸惑ってしまい、思わずそう呟けば深刻な状況にも
関わらずシグウェルさんは私に向かってふっと
微笑んだ。
場にそぐわない、私に向けられた氷の溶けたように
甘く柔らかいその笑顔にドラグウェル様とセディさん
は目を見張る。
「ユーリ、俺は君を信じている。自信を持て、君なら
きっと出来る。それにこの俺が信頼し、身も心も
一切合財全てを任せてもいいと思えるのは恐らく
生涯を懸けて君ただ一人だけだ。だから俺は、君に
俺の全てを委ねて任せられる。」
こんな状況なのに、シグウェルさんのその言葉は
微笑んだその表情と相まって、まるで甘い口説き文句
か愛の告白のように聞こえた。
無意識に顔が赤くなる。
私だけじゃなくユリウスさんまでまた赤くなって、
こんな時に何言ってんすか団長!と声をあげたし
私を抱えるレジナスさんの手にも力が入ったような
気がする。
ドラグウェル様とセディさんはシグウェルさんの
唐突なセリフに声もあげられずに呆気にとられて
いた。
だけどそんな私達の反応を気にすることなく
シグウェルさんは飄々としてやるぞ、と言うと
目を閉じて体から力を抜いた。
完全に無防備で無抵抗なその状態を黒い霧は
見逃さない。
シグウェルさんの姿は黒い霧に囲まれると、
あっという間に見えなくなった。
「シグウェルさん!」
声をかけても霧に覆われてその姿は見えない。
同じくその様子を見守っていたレジナスさんが
小声で聞いてきた。
「ユーリ、浄化魔法は使えるか?今ならまだ何も
動きがない。憑依されたシグウェルが動き出して
俺達を襲う前になんとか出来るか?」
その言葉にハッとする。そうだった、こうして
眺めている場合じゃない。
「やってみます!」
まずは私の中に吸収されたらしいあの金色の粒子、
グノーデルさんの力らしいものを使えれば。
レジナスさんに掴まったままぎゅっと目を閉じた。
吸収されて私の体の中に散らばってしまっている
金色の粒が胸の真ん中に集まってくるような
イメージをする。
でもその後はどうしよう。さすがにシェラさんみたく
シグウェルさんを浄化で燃やすわけにはいかない。
さっき見たドラグウェル様のように浄化の炎を
放てればいいのかな。
金の矢があればそれをシグウェルさんに打ち込めた
だろうか。
迷ってしまって集中し切れないでいると、突然
ガクンと体が揺れた。
何事かと驚いて目を開ければ、私の目の前で
シグウェルさんがこちらに手を伸ばしていた。
そしてそれを阻止しようとしたレジナスさんが、
そのお腹の辺りを右足で蹴って止めたところだった。
「動き出したぞユーリ。」
レジナスさんはあくまで冷静だ。
黒い霧はシグウェルさんの体に全部吸収されて
しまったのかどこにも見えない。
シグウェルさんも一見いつもと同じにみえたけど、
顔を見ればいつものあの無表情だけど目が違った。
紫色の綺麗な瞳には、竜のように縦に瞳孔が
開いていた。
お腹を蹴られたシグウェルさんは、そのまま
レジナスさんの右足を両手で掴むと放り投げようと
したので、レジナスさんは舌打ちをすると今度は
右足を掴まれたままで体をわずかに捻って回し蹴りを
するように空いていた左足でシグウェルさんの顎を
狙った。
それを防ごうとしたシグウェルさんの手が右足から
離れる。と、レジナスさんは蹴り上げたその勢いの
ままくるりと体を回してシグウェルさんから少し
距離を取って着地した。
ちなみにこの一連の流れの間、私はレジナスさんに
抱えられたままだった。
訳も分からず前後左右に揺さぶられて目が回る。
「すまないユーリ、今降ろす。時間を稼ぐから
浄化は頼んだぞ。」
そう言ったレジナスさんに地面に降ろされた私は
ぺたりと座り込んでしまった。
その私のところへ来ようとするシグウェルさんの
前にレジナスさんが立ちはだかる。
なんとかシグウェルさんを捕まえようとしているけど
そんなレジナスさん相手に黒い霧に操られている
らしいシグウェルさんは一歩も引かない。
レジナスさんの拳や蹴りを受け止め、時には受け流し
と格闘技のような技の応酬だけ見ていれば遜色が
ない。ただ、レジナスさんの方が力が強いので
少しだけ押し返されているようにも見えた。
「団長、体術訓練サボっててこれなんだもんホント
嫌になるっすねぇ・・・」
ユリウスさんが心配そうに見つめながらも愚痴った。
このままレジナスさんに力押しで負けたシグウェル
さんがおとなしく掴まってくれれば浄化しやすい
んだけど。
レジナスさんと対峙しているシグウェルさんは、
体術で対抗しているけど魔法を使って私達を攻撃
しようとする気配はない。
もしかして霧に体を明け渡したシグウェルさんが
抵抗して魔法を使わせないようにしているのかな。
それなら早く、今のうちに浄化を。
そう思いながらもう一度目を閉じて集中する。
今度こそグノーデルさんの力を借りられますように。
今ここにはユリウスさん始め優秀な魔導士さんが
数人いる。
もし私の浄化のやり方がヘタクソでシグウェルさんに
多少の怪我を負わせてもきっと回復魔法でなんとか
してくれるはず!
それならダーヴィゼルドのあの時みたいに、申し訳
ないけどシグウェルさんの上に浄化のための雷を
落としてもどうにかならないかな?
胸の中心に金色の粒子が集まる様子をさっきよりも
強くイメージする。
その時だ。どくん、と大きく私の心臓が脈打った
ような気がして体が揺れた。
ぐらりと傾いて思わず地面に両手をつくと、
シンシアさんを診てくれていたユリウスさんが
驚く。
「ユーリ様⁉︎」
大丈夫です、と言いたかったけどまだ心臓がどくどく
脈打っていて声が出なかった。
体が熱くて、何かが私の体の中心に集まってきて
いるような気がする。
それに、その真ん中からよく分からない高揚感と
力が溢れ出てきているみたいな。しかもそれは
制御出来ない。
「・・・ははっ」
笑おうと思ってなかったのに声が漏れた。
何これ。戸惑う私の気持ちと真逆の、何だか
楽しい気分も溢れてきて感情のコントロールも
効かなくなったみたいだ。
この、制御できない力と体の熱さや高揚感は覚えが
ある。
私がお酒を飲んで大きくなる時にすごくよく似てる。
いや、でもまさか。お酒なんて飲んでないよ⁉︎
だけど体はどんどん熱くなって、大きくなる前兆と
同じように体全体が淡く光り始めた。
えっ、ホントに大きくなるの?こんな非常事態に⁉︎
「・・・ふっ、あははっ、ユリウスさん、服、
服をわたしにかしてっ・・・」
何だか分からないけど楽しい気分だ。
だけどこのままもし大きくなったら私の服は多分
破けて、露出魔よろしく体のあちこちがはだける。
それだけは絶対に避けたい。やっとのことで声を
絞り出すと、とりあえず手近にいたユリウスさんの
上着を剥ぎ取って羽織った。
「な、なんなんすかユーリ様!急に笑い出して
山賊みたいに俺の服を⁉︎」
ユリウスさんの声が遠くに聞こえる。
ああ、もうダメ。限界だ。そう思うと同時に
ふっ、と意識が遠のいた。
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