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第十二章 癒し子来たりて虎を呼ぶ
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勇者様の遺物が神殿の調理場の引き出しの中に
しまい込まれたまま気付かれなければ、私達が
アドニスに行く意味がなくなる所だった。
それでもなんとか見つかったので予定通り私達は
出発の日を迎える。
今回は第二王子であるリオン様が同行して、その上
小刀と交換でアドニスの神殿に奉納するために王宮の
宝物庫から引き出した、勇者様が使っていた剣も
一振り持参するために護衛の騎士さん達の数も今まで
よりも多めだ。
騎士さんが30人に魔導士さんも4人同行する。
当然その人数ではところどころで立ち寄る町の宿屋
には全員が入りきらないので、騎士さん達は野営を
するらしい。
「じゃあ野営料理を・・・⁉︎」
アドニスへ向かう馬車の中、目を輝かせた私に
リオン様は苦笑した。
この馬車には私とリオン様、エル君だけが乗っていて
レジナスさんは馬で並走しながら護衛している。
「基本的な食事は宿泊地が用意してくれるから、
それでも足りなければ彼らは自分達で何か獲って
くるかもしれないけど・・・」
外に出るのは危険だから、食べに行っちゃダメだよと
リオン様に釘を刺されてしまった。残念。
「ユーリ様、また毒キノコでも採るつもりでしたか」
エル君まで容赦ない。私だって毒キノコを採りたくて
採っているわけじゃない。おいしそうだと思って
採ったものがたまたま毒キノコだっただけだ。
そんな事をエル君に話して聞かせたら、
「ユーリ様、絶対に一人できのこ狩りはしないで
下さい。もし採ってきたら、その時は必ず僕か
レジナス様に見せるようにお願いします。」
眉間に皺を寄せてそう言われた。リオン様はそんな
私とエル君のやり取りを、二人ともだいぶ打ち解けた
ようで良かったよと笑って見ていた。
・・・アドニスへの道は順調で、途中の町では
どこでも大歓迎を受けた。わざわざ私のために木を
組んでちょっとした高台を作ってくれていたので、
リオン様に縦抱っこされたままそこに上がって
ぐるりと辺りを見回す。
気分はアレだ。学校の校庭で、一段高い場所から
話をする校長先生みたいな感じのやつ。
わざわざ集まってくれたことや大変な歓迎をして
くれたことへのお礼を言う。
そして私から見える範囲だけになってしまうけど、
集まってくれたみんなへ向かって癒しの力を使う。
そんな事をアドニスに着くまでの宿泊地に立ち寄る
たびに繰り返した。
「こんなにもみんなが集まってくれるとは思っても
みなかったです。広場に入り切れなかった人達も
いたみたいで申し訳ないですね・・・。」
その日はアドニスの隣町であるここ、デクラスの町で
癒しの力を使い領主様への挨拶を済ませたところ
だった。
いよいよ明日はアドニスへ入り、グノーデルさんが
言っていた勇者様の小刀がある神殿へ行くのだ。
アドニスは小さな町なので王子様を迎え入れるための
宿泊施設もないということで、私達はこのデクラスで
領主様の館に泊まらせてもらう。
「一応今まで通って来た町でも、広場に入り切れず
ユーリの加護を受けられなかった者達の中で怪我や
病の重い者は把握してあるよ。その者達には優先券を
渡してあるから、帰りにその町に立ち寄った時は
優先的に広場へ通すようにしてあるから。」
領主様の館の廊下を、私を縦抱きしたまま歩く
リオン様はそう説明してくれた。
「それなら良かったです!私が元の大きさだったら
もっとたくさん加護をつけれたと思うとちょっと
悔しいですね・・・」
私の力を必要としてくれている人がいるのに、それに
応えられないのが残念だ。
そんな私をリオン様はまあまあ、となだめる。
「そんなに焦らないでいいよ。これから先、何度でも
色々なところに視察に行けばいいんだから。」
ほら、綺麗な夕焼けだよ。
そう言われて見てみれば、領主様の館の3階にいる
私達が見る窓の外には夕暮れが広がっている。
ここデクラスも、アドニスの隣町だけあって山に
囲まれた標高の高い場所にある。
着いた時はまだ明るくて、馬車の中から見えた
牧草地が広がるのどかな風景は某アルプスの少女が
住んでいてもおかしくない風光明媚な所だった。
藁を積み重ねてシーツをかぶせただけの藁のベッドで
寝てみたくなるし、白パンに溶けたチーズをかけて
食べてみたくもなる場所だ。
そんな世界名作劇場に出てきそうなこの町は標高の
高さのおかげで空気が澄んでいるからか、目の前に
広がる風景はとても綺麗だ。
きっと夜も星が綺麗に見えるんだろうな。
そう思っていたら人の話し声が聞こえてきた。
「・・・見たか、あれ。恐れ多くもグノーデル神様の
加護も篤く勇者様の血を引く王子殿下を、まるで
自分の足のように移動するのに使っていたぞ。」
話し声は階下にある、兵士や傭兵の人達が訓練にも
使っている中庭のような場所から聞こえてきていた。
「あり得ないだろう⁉︎噂では高名な騎士で王子殿下の
護衛も勤める凄腕のレジナス様ですら自らの椅子の
ように扱い足蹴にしているそうじゃねえか。」
・・・あれ、これは。
私を抱いているリオン様と、後ろを歩いていた
レジナスさんの雰囲気が冷たいものに変わった。
周りの気温が何度か下がったような気がする。
私達の後ろを更に数歩離れて護衛しながら歩いている
数人の王宮の騎士さん達にはその話し声は聞こえて
いないらしく、突然雰囲気の変わった二人に戸惑う
空気が流れた。階下の話し声はまだ続いている。
「今回の視察も急な思い付きで突然決まったらしい。
アドニスの神殿も癒し子のウソかホントか分からない
話のせいで勇者様の遺物ってやつを夜通しかけて
探させられたというじゃねぇか。」
「ハッ、イリューディア神の申し子だか癒し子だか
知らないが、あんな子供に振り回される俺たちの
事も少しは考えて欲しいもんだな。」
あ、やっぱり私の話だった。うーん、そう思う人達が
いても仕方ないよね。
この視察の間中、リオン様は集まってくれた人達にも
私がよく見えるようにと移動の間はいつも縦抱っこで
いてくれたし、レジナスさんのことを椅子みたいに
していたのも事実だ。
道中、おやつ休憩の時にはなぜか必ずレジナスさんの
膝の上に座らせられていたんだけど、あれはきっと
いつかの執務室の時のように私に昼寝をさせたかった
んだろう。
しかもまんまと眠ってしまった。恐らくそれを見た
人達がしていた噂話かな?
レジナスさんに悪いことをしたなあ。
そんな風に思いながら、下から聞こえてくる話に
耳を傾けていた。
「自分の足では歩かず座る時は騎士を尻の下に敷くわ
思い付きでこんな辺境まで王族と騎士を引き連れて
来て急に視察をするわで、呆れた甘ったれ嬢ちゃん
じゃねえか。」
「まったく、こっちは毎日のように魔物退治に苦労を
してるんだ。必要なのはイリューディア神のような
やわな力ではなく、グノーデル神様の力強い加護
だってーの。」
「だよなあ。はあ・・・せめて呼ばれた召喚者が
勇者様のように頼もしい戦士なら良かったのに。
必要か?あんな子供。王子殿下に抱えられなければ
歩けもしない子供に何ができ」
そこで突然話し声が不自然に途切れた。
と、思うとすぐにぐえっ!と言う喉が潰れたような
声が下から聞こえてきた。
何事⁉︎慌てて下を覗き込もうとリオン様の腕の中から
身を乗り出す。
同行していた騎士さん達も一斉に手すりに身を
乗り出して下を確かめていた。
「・・・危ないよ、ユーリ。」
リオン様の声が聞いたことがないくらいヒンヤリして
いる。お、怒ってる⁉︎
悪態をつかれた私自身は何とも思ってないのに⁉︎
そこで見たのは仰向けに倒れている数人の傭兵らしき
人達で、さらにその中の一人の胸を片足で踏みつけ、
鞘に入ったままの剣をその首筋ギリギリに突き立てて
いるレジナスさんの姿だった。
しまい込まれたまま気付かれなければ、私達が
アドニスに行く意味がなくなる所だった。
それでもなんとか見つかったので予定通り私達は
出発の日を迎える。
今回は第二王子であるリオン様が同行して、その上
小刀と交換でアドニスの神殿に奉納するために王宮の
宝物庫から引き出した、勇者様が使っていた剣も
一振り持参するために護衛の騎士さん達の数も今まで
よりも多めだ。
騎士さんが30人に魔導士さんも4人同行する。
当然その人数ではところどころで立ち寄る町の宿屋
には全員が入りきらないので、騎士さん達は野営を
するらしい。
「じゃあ野営料理を・・・⁉︎」
アドニスへ向かう馬車の中、目を輝かせた私に
リオン様は苦笑した。
この馬車には私とリオン様、エル君だけが乗っていて
レジナスさんは馬で並走しながら護衛している。
「基本的な食事は宿泊地が用意してくれるから、
それでも足りなければ彼らは自分達で何か獲って
くるかもしれないけど・・・」
外に出るのは危険だから、食べに行っちゃダメだよと
リオン様に釘を刺されてしまった。残念。
「ユーリ様、また毒キノコでも採るつもりでしたか」
エル君まで容赦ない。私だって毒キノコを採りたくて
採っているわけじゃない。おいしそうだと思って
採ったものがたまたま毒キノコだっただけだ。
そんな事をエル君に話して聞かせたら、
「ユーリ様、絶対に一人できのこ狩りはしないで
下さい。もし採ってきたら、その時は必ず僕か
レジナス様に見せるようにお願いします。」
眉間に皺を寄せてそう言われた。リオン様はそんな
私とエル君のやり取りを、二人ともだいぶ打ち解けた
ようで良かったよと笑って見ていた。
・・・アドニスへの道は順調で、途中の町では
どこでも大歓迎を受けた。わざわざ私のために木を
組んでちょっとした高台を作ってくれていたので、
リオン様に縦抱っこされたままそこに上がって
ぐるりと辺りを見回す。
気分はアレだ。学校の校庭で、一段高い場所から
話をする校長先生みたいな感じのやつ。
わざわざ集まってくれたことや大変な歓迎をして
くれたことへのお礼を言う。
そして私から見える範囲だけになってしまうけど、
集まってくれたみんなへ向かって癒しの力を使う。
そんな事をアドニスに着くまでの宿泊地に立ち寄る
たびに繰り返した。
「こんなにもみんなが集まってくれるとは思っても
みなかったです。広場に入り切れなかった人達も
いたみたいで申し訳ないですね・・・。」
その日はアドニスの隣町であるここ、デクラスの町で
癒しの力を使い領主様への挨拶を済ませたところ
だった。
いよいよ明日はアドニスへ入り、グノーデルさんが
言っていた勇者様の小刀がある神殿へ行くのだ。
アドニスは小さな町なので王子様を迎え入れるための
宿泊施設もないということで、私達はこのデクラスで
領主様の館に泊まらせてもらう。
「一応今まで通って来た町でも、広場に入り切れず
ユーリの加護を受けられなかった者達の中で怪我や
病の重い者は把握してあるよ。その者達には優先券を
渡してあるから、帰りにその町に立ち寄った時は
優先的に広場へ通すようにしてあるから。」
領主様の館の廊下を、私を縦抱きしたまま歩く
リオン様はそう説明してくれた。
「それなら良かったです!私が元の大きさだったら
もっとたくさん加護をつけれたと思うとちょっと
悔しいですね・・・」
私の力を必要としてくれている人がいるのに、それに
応えられないのが残念だ。
そんな私をリオン様はまあまあ、となだめる。
「そんなに焦らないでいいよ。これから先、何度でも
色々なところに視察に行けばいいんだから。」
ほら、綺麗な夕焼けだよ。
そう言われて見てみれば、領主様の館の3階にいる
私達が見る窓の外には夕暮れが広がっている。
ここデクラスも、アドニスの隣町だけあって山に
囲まれた標高の高い場所にある。
着いた時はまだ明るくて、馬車の中から見えた
牧草地が広がるのどかな風景は某アルプスの少女が
住んでいてもおかしくない風光明媚な所だった。
藁を積み重ねてシーツをかぶせただけの藁のベッドで
寝てみたくなるし、白パンに溶けたチーズをかけて
食べてみたくもなる場所だ。
そんな世界名作劇場に出てきそうなこの町は標高の
高さのおかげで空気が澄んでいるからか、目の前に
広がる風景はとても綺麗だ。
きっと夜も星が綺麗に見えるんだろうな。
そう思っていたら人の話し声が聞こえてきた。
「・・・見たか、あれ。恐れ多くもグノーデル神様の
加護も篤く勇者様の血を引く王子殿下を、まるで
自分の足のように移動するのに使っていたぞ。」
話し声は階下にある、兵士や傭兵の人達が訓練にも
使っている中庭のような場所から聞こえてきていた。
「あり得ないだろう⁉︎噂では高名な騎士で王子殿下の
護衛も勤める凄腕のレジナス様ですら自らの椅子の
ように扱い足蹴にしているそうじゃねえか。」
・・・あれ、これは。
私を抱いているリオン様と、後ろを歩いていた
レジナスさんの雰囲気が冷たいものに変わった。
周りの気温が何度か下がったような気がする。
私達の後ろを更に数歩離れて護衛しながら歩いている
数人の王宮の騎士さん達にはその話し声は聞こえて
いないらしく、突然雰囲気の変わった二人に戸惑う
空気が流れた。階下の話し声はまだ続いている。
「今回の視察も急な思い付きで突然決まったらしい。
アドニスの神殿も癒し子のウソかホントか分からない
話のせいで勇者様の遺物ってやつを夜通しかけて
探させられたというじゃねぇか。」
「ハッ、イリューディア神の申し子だか癒し子だか
知らないが、あんな子供に振り回される俺たちの
事も少しは考えて欲しいもんだな。」
あ、やっぱり私の話だった。うーん、そう思う人達が
いても仕方ないよね。
この視察の間中、リオン様は集まってくれた人達にも
私がよく見えるようにと移動の間はいつも縦抱っこで
いてくれたし、レジナスさんのことを椅子みたいに
していたのも事実だ。
道中、おやつ休憩の時にはなぜか必ずレジナスさんの
膝の上に座らせられていたんだけど、あれはきっと
いつかの執務室の時のように私に昼寝をさせたかった
んだろう。
しかもまんまと眠ってしまった。恐らくそれを見た
人達がしていた噂話かな?
レジナスさんに悪いことをしたなあ。
そんな風に思いながら、下から聞こえてくる話に
耳を傾けていた。
「自分の足では歩かず座る時は騎士を尻の下に敷くわ
思い付きでこんな辺境まで王族と騎士を引き連れて
来て急に視察をするわで、呆れた甘ったれ嬢ちゃん
じゃねえか。」
「まったく、こっちは毎日のように魔物退治に苦労を
してるんだ。必要なのはイリューディア神のような
やわな力ではなく、グノーデル神様の力強い加護
だってーの。」
「だよなあ。はあ・・・せめて呼ばれた召喚者が
勇者様のように頼もしい戦士なら良かったのに。
必要か?あんな子供。王子殿下に抱えられなければ
歩けもしない子供に何ができ」
そこで突然話し声が不自然に途切れた。
と、思うとすぐにぐえっ!と言う喉が潰れたような
声が下から聞こえてきた。
何事⁉︎慌てて下を覗き込もうとリオン様の腕の中から
身を乗り出す。
同行していた騎士さん達も一斉に手すりに身を
乗り出して下を確かめていた。
「・・・危ないよ、ユーリ。」
リオン様の声が聞いたことがないくらいヒンヤリして
いる。お、怒ってる⁉︎
悪態をつかれた私自身は何とも思ってないのに⁉︎
そこで見たのは仰向けに倒れている数人の傭兵らしき
人達で、さらにその中の一人の胸を片足で踏みつけ、
鞘に入ったままの剣をその首筋ギリギリに突き立てて
いるレジナスさんの姿だった。
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