精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

悪の花5

　世界に悪を振りまくなど偽りの目的
　こいつは私達を利用して世界に善と愛を振りまくつもりだ
　そんなもの楽しくもなんともない！
「アアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！　だました！　だました！　私と姉さんを騙した！」
「落ち着きなさいリディエラ！　大丈夫、大丈夫だから」
「姉さんもグルなんだ！　許さないユルサナイゆるさない！！！！！　全部壊して殺して、全部消し去ってやる」

　リディエラの力は高まり、二人ではもはや抑えきれないほどに膨れ上がっていた
　その力がどこから来たのか
　異放の力を超えたナニカ
　生田目がなんとかリディエラを抑えようとしたが、あまりにも膨れ上がった力に弾き飛ばされてしまった
「二人で止めるよ。もはや彼女は・・・」
「言わないで！　私が、私が何とかするから！」
　アウルが悪意の力で拘束用の鎖を創り出し、リディエラに巻きつけて動きを止める
　そこを生田目がリディエラと同じ力を使って攻撃する
　手に込めた力は紫電を走らせリディエラの体に直撃した
「アアアアアアアア！！　あぐｒｒｒｒｒぅううう！！」
　もはや言葉すら発さずリディエラは鎖をパーンと弾き飛ばした
　そして地面に手を付けるとそこから精霊達を召喚した
　なんと精霊達はリディエラと同じように真っ黒に染まり、理性を失ったかのように襲い掛かって来た
　下位の精霊が数千体
　彼らは一斉に二人に襲い掛かってくる
「っち、多いな」
「アウル、精霊達は拘束して」
「いいけど、それじゃあこいつらは増える一方だよ」
「いいの、殺しちゃえば、この子が悲しむから」
　こんな状況でも妹のことを考え、生田目はアウルに拘束を頼んだ
　下位精霊が全員拘束されたことでリディエラはさらに中位の精霊達を召喚する
　数は数百体
　先ほどよりも強い精霊達だが、アウルの拘束によりあえなく捕まってしまう
　理性がないからか、全員が簡単に拘束できた