899 / 1,022
開花1
しおりを挟む
開花してもらうと言われたが、本人たちは何をどうすればいいのかが全く分からない
今まで芽吹いたのだって、仲間がピンチだったから、自分の命が危なかったからなどと行って理由で必死だったから
つまりどうやって芽吹いたのか理解できていないのだ
種に選ばれたことによって彼らの体は普通の人とは変わっている
それは本人たちも気づかないほどゆっくりと変わったため、すでに人の域を超えていることはメシアほどの女神でなければ気づかないほどだ
だがメシアはそのことは伏せておいた
下手に知って悩みの種となることは裂けなければならない
何せ彼らはウルの危険な者達に対抗できる力を持っている
これから来るであろうウルとの全面戦争で彼らの力だ必須となることは目に見えているのだ
それにメシアは焦っていた
アウルが解き放ったとみられる、アウルに次ぐほどの実力を持った何かが、こちらに迫って来ていたからだ
(何としても彼らには開花してもらわないと。この世界、いえ、全ての世界が・・・。私は救世の女神。世界を救うのが私の務め)
その心の変化を、娘であるプリシラは敏感に感じ取っていた
「お母さん・・・」
「大丈夫よプリシラ。彼らを開花させる方法は知っています」
種を植え付けられた者達
世界の種は世界を創り出すための重要なものだが、それが人間などの生物に植え付けられたことは未だかつてなかった
そもそも世界の種は創造主リルカが生み出すもので、どうあっても手に入るようなものではない
ならばなぜアウルがその種を持っていたのか
それは彼がリルカのクローンを創り出すのに成功したからだ
リルカクローンから種を生み出したというわけだ
「アウルが手に入れた種は世界の種と寸分たがわないほど精巧にできたものです。つまり世界の意思と繋がっているのです」
世界の意思、それはリルカの手を離れた世界がネットワークとなって創り出した人格のようなものだ
それらは世界をより良く運営するため常に試行している
そして種にもその意思は宿っていた
そう、エーテたちの中にもその意志は宿っているのである
「世界の種をあなた達は植え付けられました。それは前例のないことと言いましたが、正確には、世界の種を見に宿した者はいたのです。それは遥かな昔のこと、まだ創造主が世界を創り始めた頃まで遡ります」
メシアは目をつむると、ゆっくりと語りだした
今まで芽吹いたのだって、仲間がピンチだったから、自分の命が危なかったからなどと行って理由で必死だったから
つまりどうやって芽吹いたのか理解できていないのだ
種に選ばれたことによって彼らの体は普通の人とは変わっている
それは本人たちも気づかないほどゆっくりと変わったため、すでに人の域を超えていることはメシアほどの女神でなければ気づかないほどだ
だがメシアはそのことは伏せておいた
下手に知って悩みの種となることは裂けなければならない
何せ彼らはウルの危険な者達に対抗できる力を持っている
これから来るであろうウルとの全面戦争で彼らの力だ必須となることは目に見えているのだ
それにメシアは焦っていた
アウルが解き放ったとみられる、アウルに次ぐほどの実力を持った何かが、こちらに迫って来ていたからだ
(何としても彼らには開花してもらわないと。この世界、いえ、全ての世界が・・・。私は救世の女神。世界を救うのが私の務め)
その心の変化を、娘であるプリシラは敏感に感じ取っていた
「お母さん・・・」
「大丈夫よプリシラ。彼らを開花させる方法は知っています」
種を植え付けられた者達
世界の種は世界を創り出すための重要なものだが、それが人間などの生物に植え付けられたことは未だかつてなかった
そもそも世界の種は創造主リルカが生み出すもので、どうあっても手に入るようなものではない
ならばなぜアウルがその種を持っていたのか
それは彼がリルカのクローンを創り出すのに成功したからだ
リルカクローンから種を生み出したというわけだ
「アウルが手に入れた種は世界の種と寸分たがわないほど精巧にできたものです。つまり世界の意思と繋がっているのです」
世界の意思、それはリルカの手を離れた世界がネットワークとなって創り出した人格のようなものだ
それらは世界をより良く運営するため常に試行している
そして種にもその意思は宿っていた
そう、エーテたちの中にもその意志は宿っているのである
「世界の種をあなた達は植え付けられました。それは前例のないことと言いましたが、正確には、世界の種を見に宿した者はいたのです。それは遥かな昔のこと、まだ創造主が世界を創り始めた頃まで遡ります」
メシアは目をつむると、ゆっくりと語りだした
0
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
あなたの冒険者資格は失効しました〜最強パーティが最下級から成り上がるお話
此寺 美津己
ファンタジー
祖国が田舎だってわかってた。
電車もねえ、駅もねえ、騎士さま馬でぐーるぐる。
信号ねえ、あるわけねえ、おらの国には電気がねえ。
そうだ。西へ行こう。
西域の大国、別名冒険者の国ランゴバルドへ、ぼくらはやってきた。迷宮内で知り合った仲間は強者ぞろい。
ここで、ぼくらは名をあげる!
ランゴバルドを皮切りに世界中を冒険してまわるんだ。
と、思ってた時期がぼくにもありました…
攫われた聖女~魔族って、本当に悪なの?~
月輪林檎
ファンタジー
人々を恐怖に陥れる存在や魔族を束ねる王と呼ばれる魔王。そんな魔王に対抗できる力を持つ者を勇者と言う。
そんな勇者を支える存在の一人として、聖女と呼ばれる者がいた。聖女は、邪な存在を浄化するという特性を持ち、勇者と共に魔王を打ち破ったとさえ言われている。
だが、代が変わっていく毎に、段々と聖女の技が魔族に効きにくくなっていた……
今代の聖女となったクララは、勇者パーティーとして旅をしていたが、ある日、勇者にパーティーから出て行けと言われてしまう。
勇者達と別れて、街を歩いていると、突然話しかけられ眠らされてしまう。眼を覚ました時には、目の前に敵である魔族の姿が……
人々の敵である魔族。その魔族は本当に悪なのか。クララは、魔族と暮らしていく中でその事について考えていく。
転生貴族の異世界無双生活
guju
ファンタジー
神の手違いで死んでしまったと、突如知らされる主人公。
彼は、神から貰った力で生きていくものの、そうそう幸せは続かない。
その世界でできる色々な出来事が、主人公をどう変えて行くのか!
ハーレム弱めです。
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる