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守り人15
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「ふむぅ、主様の気配がなかなかつかめないのぉ」
ザザビビは槌で奪った探知の力を使って探知をしてみる
この探知は通常の探知と変わらないためウルを見つけることはできないが、主を見つけるにはちょうどいい能力だと言える
しかし同じ世界にいなければそれも役には立たない
「いない、みたいじゃのぉ。だが悪しき者の気配はあるな。よし、倒しておくか」
ガンガンと槌を地面に打ち付けるといきなり視界が変わった
簡易式転移能力
気配を探ってその場所に座標を合わせて転移できる力
それにより敵たちは突如目の前に現れた少女に驚くことになる
「何だこの少女は」
漆黒のローブ
ウルの大幹部であろう少女が巨大な槌を持った少女を見て驚いていた
だがすぐに冷静になる
「まぁなんにせよ我の仕事を止めるのだから敵に間違いはないな」
ローブを取る少女
額から生える赤い角、鬼人のようだ
「我は止まってはいられるのだ。悪いが少女よ、しばらくの間眠っていてくれ。ここの人々も殺すつもりはない。強者を連れ帰るよう言われているだけなのだ。許せ」
鬼人の少女は刀を腰から抜くとすぐに斬りかかってきた
「ふん!」
ザザビビは槌でそれを受け止めて押し返した
「なんと、この我の初撃を止めるか・・・。お主出来るな」
刀をまた腰に納刀すると完全にローブを脱ぎ去る
動きやすそうな花柄の着物を優雅にバサリと翻し、腰を落として抜刀の構えを取った
「一刀奥義、瞬閃」
光よりも速い抜刀術、普通なら斬られたことにも気づかず死ぬだろうが、ザザビビにとっては遅いほどだった
「これも受けるか。なれば」
納刀してまた構える
「一刀極意、鬼一法眼」
目を閉じると額に能力らしき目が開眼する
メキメキと手や足の筋肉が固く固く密接に固まり、ただその一撃を放つための一振りの刀となり果てる
「鬼剣技極意、アマノハバキリ」
動作や音も、その全てを置き去りにして、鬼人の少女の姿はそこにあるのに多数方向から攻撃がいきなり現れた
だがそれすらも同じように防いでしまうザザビビ
「なんとなんと、我が全身全霊の一撃を防ぐとは、ぐうううう、くそ、これをやった後は体中が痛くてかなわん」
恐らく筋肉や骨が崩壊しているのであろう
それほどのダメージを受けてまでザザビビを止めようとしている鬼人の少女
「お主、名は?」
「ザザビビじゃ」
「ふむ、我の名はオサフネじゃ。お主我と共に来ぬか?」
「断る。お前らのような悪に与することそれすなわち主様を裏切るということじゃ」
「そうか、お主も主がおるのか。我もじゃ、我もじゃよ。我はその方を、姫を救わねばならぬ」
どうやらオサフネという少女は主君である姫をウルに人質として取られているようだ
その姫を救うためにもウルの手足となって働くしかない
「お前と共に行くことはできないが、わしもお前の力になろう。わしにも敬愛すべき主様がおる。お主の主君に対する忠義、まさにわしらと同じじゃて、お互い協力できると思うのじゃが?」
オサフネは刀をゆっくりとしまう
「交渉成立ととってよいのか?」
「何を聞いていたのじゃ。交渉の余地なし! じゃがわしもお主のことは嫌いにはなれぬのぉ。というわけでじゃ、次に会うときはまた敵かもしれぬが、手伝えそうなら味方になろう。ただし悪事には一切手を貸さぬ。じゃがお主の主君を助ける際には手伝うと約束しよう」
「かたじけない」
オサフネはザザビビと握手を交わすと何らかの装置を取り出してそのスイッチを押し、目の前から消え去った
ザザビビは槌で奪った探知の力を使って探知をしてみる
この探知は通常の探知と変わらないためウルを見つけることはできないが、主を見つけるにはちょうどいい能力だと言える
しかし同じ世界にいなければそれも役には立たない
「いない、みたいじゃのぉ。だが悪しき者の気配はあるな。よし、倒しておくか」
ガンガンと槌を地面に打ち付けるといきなり視界が変わった
簡易式転移能力
気配を探ってその場所に座標を合わせて転移できる力
それにより敵たちは突如目の前に現れた少女に驚くことになる
「何だこの少女は」
漆黒のローブ
ウルの大幹部であろう少女が巨大な槌を持った少女を見て驚いていた
だがすぐに冷静になる
「まぁなんにせよ我の仕事を止めるのだから敵に間違いはないな」
ローブを取る少女
額から生える赤い角、鬼人のようだ
「我は止まってはいられるのだ。悪いが少女よ、しばらくの間眠っていてくれ。ここの人々も殺すつもりはない。強者を連れ帰るよう言われているだけなのだ。許せ」
鬼人の少女は刀を腰から抜くとすぐに斬りかかってきた
「ふん!」
ザザビビは槌でそれを受け止めて押し返した
「なんと、この我の初撃を止めるか・・・。お主出来るな」
刀をまた腰に納刀すると完全にローブを脱ぎ去る
動きやすそうな花柄の着物を優雅にバサリと翻し、腰を落として抜刀の構えを取った
「一刀奥義、瞬閃」
光よりも速い抜刀術、普通なら斬られたことにも気づかず死ぬだろうが、ザザビビにとっては遅いほどだった
「これも受けるか。なれば」
納刀してまた構える
「一刀極意、鬼一法眼」
目を閉じると額に能力らしき目が開眼する
メキメキと手や足の筋肉が固く固く密接に固まり、ただその一撃を放つための一振りの刀となり果てる
「鬼剣技極意、アマノハバキリ」
動作や音も、その全てを置き去りにして、鬼人の少女の姿はそこにあるのに多数方向から攻撃がいきなり現れた
だがそれすらも同じように防いでしまうザザビビ
「なんとなんと、我が全身全霊の一撃を防ぐとは、ぐうううう、くそ、これをやった後は体中が痛くてかなわん」
恐らく筋肉や骨が崩壊しているのであろう
それほどのダメージを受けてまでザザビビを止めようとしている鬼人の少女
「お主、名は?」
「ザザビビじゃ」
「ふむ、我の名はオサフネじゃ。お主我と共に来ぬか?」
「断る。お前らのような悪に与することそれすなわち主様を裏切るということじゃ」
「そうか、お主も主がおるのか。我もじゃ、我もじゃよ。我はその方を、姫を救わねばならぬ」
どうやらオサフネという少女は主君である姫をウルに人質として取られているようだ
その姫を救うためにもウルの手足となって働くしかない
「お前と共に行くことはできないが、わしもお前の力になろう。わしにも敬愛すべき主様がおる。お主の主君に対する忠義、まさにわしらと同じじゃて、お互い協力できると思うのじゃが?」
オサフネは刀をゆっくりとしまう
「交渉成立ととってよいのか?」
「何を聞いていたのじゃ。交渉の余地なし! じゃがわしもお主のことは嫌いにはなれぬのぉ。というわけでじゃ、次に会うときはまた敵かもしれぬが、手伝えそうなら味方になろう。ただし悪事には一切手を貸さぬ。じゃがお主の主君を助ける際には手伝うと約束しよう」
「かたじけない」
オサフネはザザビビと握手を交わすと何らかの装置を取り出してそのスイッチを押し、目の前から消え去った
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