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利善とレイドの異世界旅9
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眠ってしまっては話も聞けないからと利善とレイド、そしてこの世界で戦っていた者たちは続々と引き上げることになった
モーリスが率いる部隊以外にもかなりの数の異世界人がここに来ていたようで、姿が見えなかったのは他の場所で残党と戦っていたからだ
すでに大幹部だった少女エイブスの洗脳が解けたことと、側近が全員やられたことが知れ渡っており、残党たちもウルの本拠地へと逃げて行ったようだ
そんな残党に発信機などをつけることを忘れなかったのはひとえにモーリスの指導のおかげだろう
ただそんな発信機もあまり役には立たないかもしれないが、無いよりはマシ、そんなレベルである
戻ってからエイブスはすぐに医療チームによって運ばれて行った
脳へのダメージがあるためすぐにでも回復手術や魔法が必要だったためだ
彼らにかかれば後遺症も残ることなく元通りに歩けたり話せたりするほどに回復する
レイドも彼女を安心して任せられた
モーリスの判断によると、エイブスは何の情報も持ってはいないらしい
脳に埋め込まれた洗脳装置は記憶も制御していたため、洗脳されてから解放されるまでの記憶は一切残っていない
「あの子はいずれ元の世界に返す。もちろんしばらくは監視、という名の護衛を付けてだがな」
彼女の能力は氷河の世界と仮称をつけられた
世界そのものを凍らせる能力であるため、解放されたとなるとまた狙われるだろう
ウルの一件が片付くまでは監視が必要だとの判断だ
「これで拠点がようやく一つ潰れた。だがまだまだ多くの拠点が残っているはずだ。世界を滅ぼしてつくる拠点・・・。これからも協力してくれるか?」
モーリスの問いに直ぐにうなづく二人
たくさんの犠牲者が多くの世界で助けを待っている
レイドも戦いを怖がってはいたが、それでも立ち上がる
エイブスのような被害者をこれ以上増やさないためにも
レイドと利善には数週間の休みが与えられた
それはモーリスたちも同様だ
長く続いた戦いにようやく終止符が打たれたのだ。当然だろう
他にもこの世界から拠点をつぶしに、あるいわ人々を助けに出ている者たちは多くいる
彼らも彼らの戦いを続け、世界を取り戻そうと奮闘していることだろう
そんな中利善は以前にもまして自分の力を磨くことに専念していた
幸いにも似た能力を持つ者もいるし、それを防ぐ力を持った者もいる
そのため利善にとってはいい刺激となっていた
「ありがとうクルルさん。この力の弱点が見えてきた気がするよ」
「ムペペペ、いいってことっぽ。クルさんの力と利善君の力はよく似てるっぽ。だからこのクルさんも一緒に強くなれるって寸法っぽよ」
独特な話し方の女性
利善より少し年下に見えるが、彼女は鳳凰の獣人であるため寿命が長く、利善の十回り以上は年上だった
この世界でもかなり年齢が高いため、皆からは頼れるお姉さんとして知られている
それに彼女の能力自体もかなり強力だ
利善の空間に似た能力ではあるが、彼女の力はその上位互換と言うべきもので、異空間という空間を作り出せる
そこには無限にものを収納できるし、人をそこに入れて運ぶといった輸送にも適している
さらには異空間を一度開いた場所なら自由にそこへの行き来が可能になるため、時折輸送係として働くこともある
だが彼女のすごさは輸送ではなく、その力を完全に使いこなしていることにある
異空間同士を繋げてあらゆる場所から適切な攻撃ができる
しかもその異空間には多量の武器がしまってあるため、どこからどの武器でどう攻撃されるのか、敵には全く予想ができない
物理攻撃が効かない相手にはマジックアイテムも使うため、その強さはこの世界でも十指にはいるほどだ
彼女との訓練のおかげで利善もメキメキと実力が上達していった
モーリスが率いる部隊以外にもかなりの数の異世界人がここに来ていたようで、姿が見えなかったのは他の場所で残党と戦っていたからだ
すでに大幹部だった少女エイブスの洗脳が解けたことと、側近が全員やられたことが知れ渡っており、残党たちもウルの本拠地へと逃げて行ったようだ
そんな残党に発信機などをつけることを忘れなかったのはひとえにモーリスの指導のおかげだろう
ただそんな発信機もあまり役には立たないかもしれないが、無いよりはマシ、そんなレベルである
戻ってからエイブスはすぐに医療チームによって運ばれて行った
脳へのダメージがあるためすぐにでも回復手術や魔法が必要だったためだ
彼らにかかれば後遺症も残ることなく元通りに歩けたり話せたりするほどに回復する
レイドも彼女を安心して任せられた
モーリスの判断によると、エイブスは何の情報も持ってはいないらしい
脳に埋め込まれた洗脳装置は記憶も制御していたため、洗脳されてから解放されるまでの記憶は一切残っていない
「あの子はいずれ元の世界に返す。もちろんしばらくは監視、という名の護衛を付けてだがな」
彼女の能力は氷河の世界と仮称をつけられた
世界そのものを凍らせる能力であるため、解放されたとなるとまた狙われるだろう
ウルの一件が片付くまでは監視が必要だとの判断だ
「これで拠点がようやく一つ潰れた。だがまだまだ多くの拠点が残っているはずだ。世界を滅ぼしてつくる拠点・・・。これからも協力してくれるか?」
モーリスの問いに直ぐにうなづく二人
たくさんの犠牲者が多くの世界で助けを待っている
レイドも戦いを怖がってはいたが、それでも立ち上がる
エイブスのような被害者をこれ以上増やさないためにも
レイドと利善には数週間の休みが与えられた
それはモーリスたちも同様だ
長く続いた戦いにようやく終止符が打たれたのだ。当然だろう
他にもこの世界から拠点をつぶしに、あるいわ人々を助けに出ている者たちは多くいる
彼らも彼らの戦いを続け、世界を取り戻そうと奮闘していることだろう
そんな中利善は以前にもまして自分の力を磨くことに専念していた
幸いにも似た能力を持つ者もいるし、それを防ぐ力を持った者もいる
そのため利善にとってはいい刺激となっていた
「ありがとうクルルさん。この力の弱点が見えてきた気がするよ」
「ムペペペ、いいってことっぽ。クルさんの力と利善君の力はよく似てるっぽ。だからこのクルさんも一緒に強くなれるって寸法っぽよ」
独特な話し方の女性
利善より少し年下に見えるが、彼女は鳳凰の獣人であるため寿命が長く、利善の十回り以上は年上だった
この世界でもかなり年齢が高いため、皆からは頼れるお姉さんとして知られている
それに彼女の能力自体もかなり強力だ
利善の空間に似た能力ではあるが、彼女の力はその上位互換と言うべきもので、異空間という空間を作り出せる
そこには無限にものを収納できるし、人をそこに入れて運ぶといった輸送にも適している
さらには異空間を一度開いた場所なら自由にそこへの行き来が可能になるため、時折輸送係として働くこともある
だが彼女のすごさは輸送ではなく、その力を完全に使いこなしていることにある
異空間同士を繋げてあらゆる場所から適切な攻撃ができる
しかもその異空間には多量の武器がしまってあるため、どこからどの武器でどう攻撃されるのか、敵には全く予想ができない
物理攻撃が効かない相手にはマジックアイテムも使うため、その強さはこの世界でも十指にはいるほどだ
彼女との訓練のおかげで利善もメキメキと実力が上達していった
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