534 / 1,022
無能の異世界人6
しおりを挟む
アーキア・アーカイブスは見る世界全てが輝いて見えるほど陽気な性格の少年だ
家族はいないが彼は幸せだった
幼いころに両親を失い孤児院で育ったが、そこの先生によって彼はまっすぐにポジティブに育った
彼のモットーは何事も陽気に
そんな彼の性格は突然異世界に飛ばされてもいかんなく発揮された
何の能力も魔力もなく、飛ばされた世界で虐げられ、無能とののしられても、それでも彼は陽気に明るく振舞った
その結果多くの仲間に恵まれたのだが、しばらくしてアウルに攫われた
そして悪意を大量に吸収した世界の種を植え付けられる
悪意は彼に広がったが、彼は屈しなかった
逆に悪意を最高の善意に変え、世界の種は彼の力となったのだ
「見なよあれ、んんはは、素晴らしいではないか! ああ私はこの世界に来るために生まれたのかもしれないねぇ」
「なんかババアみたいね」
「うるさい!」
エーテとレノンナ、りえは三人でショッピング回り、残りの二人はウルに関する情報を集めることになった
「僕らだけ何で調査なんだよ」
「まぁまぁ、女の子ってのはいろいろあるんだよ。それにショッピングをするって言うのはこの世界の食や文化を調べることもできる。エーテさんがついてるんだからその辺詳しく調べてくれると思うよ」
「でもさ、ショッピングするってお金は? この世界のお金なんて誰も持ってないよね?」
「あ、そう言えばそうだね。タハハ、どうするんだろうね」
「笑い事じゃない気がするけど・・・」
実を言うとお金に勘しては心配いらない
エーテの能力で自分の持っているものとその世界のお金を等価交換することができる
ただお金を男二人に渡し忘れていただけだ
そんなこととはつゆ知らず、彼らはご飯も食べれず情報収集をすることとなった
数時間後、げっそりとした男たちの元に女性陣がホクホクとした顔で帰って来た
「なんっでだよ! なんで君たちだけそんなに買い物できてるんだよ! エーテさん! そのから揚げ串はなに!? りえちゃんいいねぇその帽子、似合ってるよー。レノンナちゃんはずいぶんいっぱい買ってらっしゃること! どういうことですかエーテさん! 僕達飲まず食わずで情報収集してたんですよ! ああもうお腹すいた! ちょっとその串くださいよ!」
「あっはっはっは、怒涛だねぇアモン君。ほれ串だとってこーい」
「僕は犬じゃない!」
ポーンと串が投げられてそれをアモンは素早くキャッチした
「おおうまいうまい」
いじられ役アモン、彼はこれで楽しんでいるから問題はない
「ハァじゃ、僕らもご飯買ってきますからお金下さいよ」
「ほいほい」
エーテにお金をもらうとアーキアと共に屋台の出ている場所へと走った
その他にも服や下着を買い、しばらくの生活は大丈夫だろう
「うまかった。すごいなここの食べ物は」
「うんうん、レッドピートのから揚げだっけ? 凄くおいしいね、柔らかいし外はカリッと揚げられてる」
満足したアーキアとアモン
そのまま彼らは街で聞いた情報を共有し始めた
「まずは私さねぇ。情報は宝、私の聞いた話だと、ここの隣町で私達のようなあまり見ない恰好の一団が見られたそうだよぉ。うん、まあそいつらがウルかどうかはまったくわからんわね! 取りあえず暴れたりとかは無いから隣町に行ってみようか」
「ふむふむ、じゃあ次は僕らかな。僕らも同じような情報だったね。他には特になし、あ、でも面白い情報が一つあったよ。なんでもクルーフェイタっていう大きな街に異世界から来た勇者がいるんだって。フフハハ、えっとね、名前は確かサカシタって人だったよねアモンくん」
「勇者か、縁のない話だって思ってたけどね」
「勇者、それは興味あるわね。エーテ、どう思う?」
「うんうん、なら会ってみればいいと思うさね。先に」
「勇者に、ですか? 会ってみたいです!」
満場一致、まずはその勇者サカシタに会いに行くことになった
うまくいけば協力も取り付けれるだろうとの話になった
食事を終え、ホテルを二部屋とって休む
そして翌朝の朝日が昇ってすぐにクルーフェイタという街へと向かった
ちなみに転移装置があるのであえて早起きをした意味が全くなかったのだが、それは言いっこなしだ
家族はいないが彼は幸せだった
幼いころに両親を失い孤児院で育ったが、そこの先生によって彼はまっすぐにポジティブに育った
彼のモットーは何事も陽気に
そんな彼の性格は突然異世界に飛ばされてもいかんなく発揮された
何の能力も魔力もなく、飛ばされた世界で虐げられ、無能とののしられても、それでも彼は陽気に明るく振舞った
その結果多くの仲間に恵まれたのだが、しばらくしてアウルに攫われた
そして悪意を大量に吸収した世界の種を植え付けられる
悪意は彼に広がったが、彼は屈しなかった
逆に悪意を最高の善意に変え、世界の種は彼の力となったのだ
「見なよあれ、んんはは、素晴らしいではないか! ああ私はこの世界に来るために生まれたのかもしれないねぇ」
「なんかババアみたいね」
「うるさい!」
エーテとレノンナ、りえは三人でショッピング回り、残りの二人はウルに関する情報を集めることになった
「僕らだけ何で調査なんだよ」
「まぁまぁ、女の子ってのはいろいろあるんだよ。それにショッピングをするって言うのはこの世界の食や文化を調べることもできる。エーテさんがついてるんだからその辺詳しく調べてくれると思うよ」
「でもさ、ショッピングするってお金は? この世界のお金なんて誰も持ってないよね?」
「あ、そう言えばそうだね。タハハ、どうするんだろうね」
「笑い事じゃない気がするけど・・・」
実を言うとお金に勘しては心配いらない
エーテの能力で自分の持っているものとその世界のお金を等価交換することができる
ただお金を男二人に渡し忘れていただけだ
そんなこととはつゆ知らず、彼らはご飯も食べれず情報収集をすることとなった
数時間後、げっそりとした男たちの元に女性陣がホクホクとした顔で帰って来た
「なんっでだよ! なんで君たちだけそんなに買い物できてるんだよ! エーテさん! そのから揚げ串はなに!? りえちゃんいいねぇその帽子、似合ってるよー。レノンナちゃんはずいぶんいっぱい買ってらっしゃること! どういうことですかエーテさん! 僕達飲まず食わずで情報収集してたんですよ! ああもうお腹すいた! ちょっとその串くださいよ!」
「あっはっはっは、怒涛だねぇアモン君。ほれ串だとってこーい」
「僕は犬じゃない!」
ポーンと串が投げられてそれをアモンは素早くキャッチした
「おおうまいうまい」
いじられ役アモン、彼はこれで楽しんでいるから問題はない
「ハァじゃ、僕らもご飯買ってきますからお金下さいよ」
「ほいほい」
エーテにお金をもらうとアーキアと共に屋台の出ている場所へと走った
その他にも服や下着を買い、しばらくの生活は大丈夫だろう
「うまかった。すごいなここの食べ物は」
「うんうん、レッドピートのから揚げだっけ? 凄くおいしいね、柔らかいし外はカリッと揚げられてる」
満足したアーキアとアモン
そのまま彼らは街で聞いた情報を共有し始めた
「まずは私さねぇ。情報は宝、私の聞いた話だと、ここの隣町で私達のようなあまり見ない恰好の一団が見られたそうだよぉ。うん、まあそいつらがウルかどうかはまったくわからんわね! 取りあえず暴れたりとかは無いから隣町に行ってみようか」
「ふむふむ、じゃあ次は僕らかな。僕らも同じような情報だったね。他には特になし、あ、でも面白い情報が一つあったよ。なんでもクルーフェイタっていう大きな街に異世界から来た勇者がいるんだって。フフハハ、えっとね、名前は確かサカシタって人だったよねアモンくん」
「勇者か、縁のない話だって思ってたけどね」
「勇者、それは興味あるわね。エーテ、どう思う?」
「うんうん、なら会ってみればいいと思うさね。先に」
「勇者に、ですか? 会ってみたいです!」
満場一致、まずはその勇者サカシタに会いに行くことになった
うまくいけば協力も取り付けれるだろうとの話になった
食事を終え、ホテルを二部屋とって休む
そして翌朝の朝日が昇ってすぐにクルーフェイタという街へと向かった
ちなみに転移装置があるのであえて早起きをした意味が全くなかったのだが、それは言いっこなしだ
0
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる