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妖怪族の国再び5
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目の前に広がる光景は大きな大きな、その、口では言いあらわでないアレを持った狸妖怪の姿
へ、変態?
「ふひぃ、わしは狸妖怪が大将の太三郎狸、さてここに来たと言うことはわしはお主らと戦わねばならぬということか。どれ、少し準備をするでな、待っておくれよ」
ポフンと音がして煙が上がったかと思うとその煙からかっこいいお兄さんが出て来た
「ふむ、すまぬ。女性に見せるような姿ではなかった。申し訳ない」
「い、いえ、あの、あの姿は一体」
「うむ、本来の姿はこちらなのだが、普段はあのようにだらしのない姿でいれば敵の油断を誘えるのでな。しかし来るのがかような少女たちであるならば姿を選んだというのに。まったくポコ様はわざとわしに知らせなんだな」
「ポコ様ってイタズラ好きなんですか?」
「いや、普段は真面目なのだが、わしにだけなぜかこうして変ないたずらを仕掛けてくるのだ」
「それって」
「む、何か分かるのか?」
「いや、うーん、それを僕の口で言っていいのか・・・。とにかく太三郎さんは心配しなくていいと思いますよ」
「どういうことですか精霊様?」
「ああ、ハクラちゃんにはまだ早いかな」
「えー、教えてくれてもいいじゃないですか」
「まあそんなことはどうでもよい。さぁわしと戦え。わしは幻術が不得意故こちらで行かせてもらう」
「それは、手甲ですか?」
「うむ、神刀であろうと弾く優れものだぞ。では、参る!」
瞬間的に爆発的な妖力の流れを感じた
これは危ないと僕とハクラちゃんはぐっと態勢を低くして初撃をギリギリで躱した
危なかった、もしこれが当たってたらと思うとヒヤッとしたよ
何せ後ろを振り向いたら山二つほどが綺麗に吹き飛んでまっ平になっていたんだから
「ひ、ひぇえ」
「どれだけ妖力込めてるんですか!」
「なに、ほんの少し、だ!」
二撃目、これは右手で彼の手を少し弾いて防いだ
空に浮かぶ雲が消え去る
「ふむ、なかなかに目はいいようだな」
「さっきの階層で覚醒しましたからね」
「なるほど、見の極みか」
探知を超えたその先、僕は彼の妖力の流れが手に取るように分かっていた
「なれば、四幻拳闘術奥義、百花葬拳!」
「うわわわ、おっとっと、ちょ、危なっ」
「せりゃっ、ていっ! 鬼剣舞裏秘術、幻想炎舞!」
ハクラちゃんが真っ白な炎に包まれて陽炎にように姿が揺らいで太三郎さんの拳をいなした
さらにカウンターで彼の拳を刀のへりで叩き折った
「ぬ、中々いい動きだな鬼娘」
「だてに修行してませんからね」
「まあこれくらいならどうということはない」
折れた腕を妖力で再生させると再び拳を構えた
「四幻拳闘術奥義、破拳!」
今度は空気の壁を砕いたようなパーンという音の後、ものすごい衝撃が来て僕は思いっきり遠くへ吹き飛ばされた
しかも体の一部が吹き飛んでる
妖力だけじゃここまでにならないはず、多分神力も込めてるねこれ
痛いし
すぐに再生して急いで戻るとハクラちゃんが見事に太三郎さんの拳を片腕で受け止めていた
「わしの拳を受け止めるとは、どんな体構造をしているんだお主は」
「そんじょそこらの鬼とは違うんですよ私は! 鬼仙格闘術秘儀、聖拳!」
「なっ!? 刀だけではないのか!」
「隠し玉は取っておくものなんですよ」
ハクラちゃんの光り輝く拳が太三郎さんのみぞおちにめり込むと空高く打ち上げられて、しばらくした後に地面に激突した
うわ痛そう
「カフッ、ふぅ、これほどのダメージを負ったのは久しぶりだ。なるほど、乙女と侮ると痛い目を見るな」
「渾身の一撃でしたのに、立てるなんて」
「鍛え方が違う、そこいらの狸妖怪とはな」
「なら本気で行かせていただきます!」
「よかろう、全身全霊で受け止めてやる」
「鬼仙剣術神域、一の型、不死鳥」
刀に真っ白な炎を纏わせると、それを一閃させて撃ち放った
それは真っ白な不死鳥となって飛んでいく
ハクラちゃんの全力の一撃なんだろう、撃ったあとハクラちゃんはガクリと膝をついていた
「四幻拳闘術護技、玄角!」
一点に飲みに力を集約した拳による一撃が不死鳥に当たる
一瞬で決着はついた
パキャンと手甲が砕け散り、太三郎さんの拳も砕け散った
「ぐ、おお、これはこれは、いいぞ鬼娘、くっ、素晴らしい力だ」
砕けた拳がものすごく痛そう
「わしの負けだ。まさかわしの拳が砕かれるとはな」
「す、すぐ治療しますから手を見せて下さい」
「む、そうか、頼んだ」
太三郎さんの拳を見て回復魔法をかけた
幸いにも拳自体は残っていたので数分で完治出来たよ
「ほぉ、お主の魔法は神がかっているな。もう少し精進すれば神域に達するかもしれんぞ」
「神域・・・。そういえばハクラちゃんもさっき神域って」
「うむ、鍛え上げた力は時折神域、つまり神の域に達することがある。鬼娘、お主は今初めてその力を使ったのだろう?」
「は、はい、無我夢中だったのですが、なんだか行けそうな気がして」
「それでいい。どんどん成長してゆけ、今後のためにな」
「今後? それって」
「わしの口からはそのくらいしか言えぬ。さぁ次に進め」
「は、はい」
やっぱり何か起こってるのかな?
みんなが口々に力を付けろって言ってるし、少し心配
へ、変態?
「ふひぃ、わしは狸妖怪が大将の太三郎狸、さてここに来たと言うことはわしはお主らと戦わねばならぬということか。どれ、少し準備をするでな、待っておくれよ」
ポフンと音がして煙が上がったかと思うとその煙からかっこいいお兄さんが出て来た
「ふむ、すまぬ。女性に見せるような姿ではなかった。申し訳ない」
「い、いえ、あの、あの姿は一体」
「うむ、本来の姿はこちらなのだが、普段はあのようにだらしのない姿でいれば敵の油断を誘えるのでな。しかし来るのがかような少女たちであるならば姿を選んだというのに。まったくポコ様はわざとわしに知らせなんだな」
「ポコ様ってイタズラ好きなんですか?」
「いや、普段は真面目なのだが、わしにだけなぜかこうして変ないたずらを仕掛けてくるのだ」
「それって」
「む、何か分かるのか?」
「いや、うーん、それを僕の口で言っていいのか・・・。とにかく太三郎さんは心配しなくていいと思いますよ」
「どういうことですか精霊様?」
「ああ、ハクラちゃんにはまだ早いかな」
「えー、教えてくれてもいいじゃないですか」
「まあそんなことはどうでもよい。さぁわしと戦え。わしは幻術が不得意故こちらで行かせてもらう」
「それは、手甲ですか?」
「うむ、神刀であろうと弾く優れものだぞ。では、参る!」
瞬間的に爆発的な妖力の流れを感じた
これは危ないと僕とハクラちゃんはぐっと態勢を低くして初撃をギリギリで躱した
危なかった、もしこれが当たってたらと思うとヒヤッとしたよ
何せ後ろを振り向いたら山二つほどが綺麗に吹き飛んでまっ平になっていたんだから
「ひ、ひぇえ」
「どれだけ妖力込めてるんですか!」
「なに、ほんの少し、だ!」
二撃目、これは右手で彼の手を少し弾いて防いだ
空に浮かぶ雲が消え去る
「ふむ、なかなかに目はいいようだな」
「さっきの階層で覚醒しましたからね」
「なるほど、見の極みか」
探知を超えたその先、僕は彼の妖力の流れが手に取るように分かっていた
「なれば、四幻拳闘術奥義、百花葬拳!」
「うわわわ、おっとっと、ちょ、危なっ」
「せりゃっ、ていっ! 鬼剣舞裏秘術、幻想炎舞!」
ハクラちゃんが真っ白な炎に包まれて陽炎にように姿が揺らいで太三郎さんの拳をいなした
さらにカウンターで彼の拳を刀のへりで叩き折った
「ぬ、中々いい動きだな鬼娘」
「だてに修行してませんからね」
「まあこれくらいならどうということはない」
折れた腕を妖力で再生させると再び拳を構えた
「四幻拳闘術奥義、破拳!」
今度は空気の壁を砕いたようなパーンという音の後、ものすごい衝撃が来て僕は思いっきり遠くへ吹き飛ばされた
しかも体の一部が吹き飛んでる
妖力だけじゃここまでにならないはず、多分神力も込めてるねこれ
痛いし
すぐに再生して急いで戻るとハクラちゃんが見事に太三郎さんの拳を片腕で受け止めていた
「わしの拳を受け止めるとは、どんな体構造をしているんだお主は」
「そんじょそこらの鬼とは違うんですよ私は! 鬼仙格闘術秘儀、聖拳!」
「なっ!? 刀だけではないのか!」
「隠し玉は取っておくものなんですよ」
ハクラちゃんの光り輝く拳が太三郎さんのみぞおちにめり込むと空高く打ち上げられて、しばらくした後に地面に激突した
うわ痛そう
「カフッ、ふぅ、これほどのダメージを負ったのは久しぶりだ。なるほど、乙女と侮ると痛い目を見るな」
「渾身の一撃でしたのに、立てるなんて」
「鍛え方が違う、そこいらの狸妖怪とはな」
「なら本気で行かせていただきます!」
「よかろう、全身全霊で受け止めてやる」
「鬼仙剣術神域、一の型、不死鳥」
刀に真っ白な炎を纏わせると、それを一閃させて撃ち放った
それは真っ白な不死鳥となって飛んでいく
ハクラちゃんの全力の一撃なんだろう、撃ったあとハクラちゃんはガクリと膝をついていた
「四幻拳闘術護技、玄角!」
一点に飲みに力を集約した拳による一撃が不死鳥に当たる
一瞬で決着はついた
パキャンと手甲が砕け散り、太三郎さんの拳も砕け散った
「ぐ、おお、これはこれは、いいぞ鬼娘、くっ、素晴らしい力だ」
砕けた拳がものすごく痛そう
「わしの負けだ。まさかわしの拳が砕かれるとはな」
「す、すぐ治療しますから手を見せて下さい」
「む、そうか、頼んだ」
太三郎さんの拳を見て回復魔法をかけた
幸いにも拳自体は残っていたので数分で完治出来たよ
「ほぉ、お主の魔法は神がかっているな。もう少し精進すれば神域に達するかもしれんぞ」
「神域・・・。そういえばハクラちゃんもさっき神域って」
「うむ、鍛え上げた力は時折神域、つまり神の域に達することがある。鬼娘、お主は今初めてその力を使ったのだろう?」
「は、はい、無我夢中だったのですが、なんだか行けそうな気がして」
「それでいい。どんどん成長してゆけ、今後のためにな」
「今後? それって」
「わしの口からはそのくらいしか言えぬ。さぁ次に進め」
「は、はい」
やっぱり何か起こってるのかな?
みんなが口々に力を付けろって言ってるし、少し心配
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