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魔王ちゃんを狙う者3
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ギンジョウの死体は調査班によって徹底的に調べられることとなる
一番大きな痕跡は胸についた大きな刀傷
刀を持つ魔族は少なくないが、魔王城の近くで起こったことだ
もしかしたら目撃者もいるかもしれないな
胸の傷跡と刀の照合、それと聞き込みは調査班に任せてある
そのうち調査班のリーダーであるビラードが報告してくれることだろう
それよりもだ。吾輩は強くならなくてはならぬ
ずっとリドリリに守られてばかりではだめだ
幼いころから魔法の才能だけは誰よりもあったが、腕っぷしはからっきしだからな
せめて自分の身は自分で守れるくらいには護身術を習わなければ
「では、お相手は私が務めさせていただきます」
リドリリは今でこそ吾輩の秘書だが、もともと戦闘班最強、この国でも随一の実力を誇っていた
シュロンの上司でもあり、シュロンはリドリリに一度も勝てたことがなかった
つまり、それほどまで強い
「頼むリドリリ、吾輩はもっともっと強くならなければならない」
吾輩は国の鍛冶師に特別に打たせた両刃のショートソード型の刀を抜く
刀の技術を取り込んだもので、研ぎも刀と同じ研ぎ方だ。切れ味はお墨付きである
対してリドリリの方は素手。彼女の能力は自身の強化
そう、それだけだ。ただそれだけで彼女は魔王国の頂点の一角まで上り詰めた
「では、参ります!」
リドリリは自分を強化した
そのまま一瞬にして視界から消える
どこだ? どこに消えた?
「ここです!」
背中に衝撃が走った。息ができないほどの激しい衝撃が体を駆け巡る
その直後に今度は腹部を衝撃が襲う。途端にこみあげてくる吐き気
彼女には手を抜かないようお願いしたが、本気を出せば吾輩など数秒で粉々になっている
かなり手を抜いてくれているのが分かったが、それでも吾輩には十分なほど強かった
この訓練の終わりは吾輩が彼女に少しでも触れることができれば勝ち
単純だけど実力差がかなりあるのでそう簡単にはいかない
ちなみに吾輩は一切魔法を使わない
使えばかなり有利にはなるだろうが、それでは特訓にならないからだ
「速い、かろうじて目で追えるくらいか・・・」
リドリリの影が見えたと思えばまた消え、また視界の端に映る
いや、本来の彼女が目で追えるはずもない
音速よりも速く動ける彼女が吾輩程度の目に止まるということはそこでも手加減をしてくれているのだろう
「どこを見ているのですか」
後ろに彼女の声がした
すぐに回避しようとするが、再び背中に衝撃が走る
「グゥッ」
「このままではいつまでたっても私に当たりませんよ?」
また視界から消えた
集中だ・・・。その時音が聞こえた
真横で地面をける音、すぐに剣を横に突き出した
その攻撃はひらりとかわされる。だがスピードが落ちた
ついた剣を上へと切り上げると、リドリリのスカートをかすめた
「それです!」
着地したリドリリは喜びながら吾輩に抱き着いた
「キーラ! よくできましたね!」
手加減していたとはいえ、魔王国最強である彼女にほんの少しだが触れた
リドリリはすごく喜んでくれている
今の感覚を忘れないようそれから何度も同じ特訓を繰り返した
その結果、手加減した彼女の腕を掴めるくらいにはなれた
だが、吾輩はボロボロだ
その日はリドリリと共にお風呂に入り、ゆっくり休むことにした
一番大きな痕跡は胸についた大きな刀傷
刀を持つ魔族は少なくないが、魔王城の近くで起こったことだ
もしかしたら目撃者もいるかもしれないな
胸の傷跡と刀の照合、それと聞き込みは調査班に任せてある
そのうち調査班のリーダーであるビラードが報告してくれることだろう
それよりもだ。吾輩は強くならなくてはならぬ
ずっとリドリリに守られてばかりではだめだ
幼いころから魔法の才能だけは誰よりもあったが、腕っぷしはからっきしだからな
せめて自分の身は自分で守れるくらいには護身術を習わなければ
「では、お相手は私が務めさせていただきます」
リドリリは今でこそ吾輩の秘書だが、もともと戦闘班最強、この国でも随一の実力を誇っていた
シュロンの上司でもあり、シュロンはリドリリに一度も勝てたことがなかった
つまり、それほどまで強い
「頼むリドリリ、吾輩はもっともっと強くならなければならない」
吾輩は国の鍛冶師に特別に打たせた両刃のショートソード型の刀を抜く
刀の技術を取り込んだもので、研ぎも刀と同じ研ぎ方だ。切れ味はお墨付きである
対してリドリリの方は素手。彼女の能力は自身の強化
そう、それだけだ。ただそれだけで彼女は魔王国の頂点の一角まで上り詰めた
「では、参ります!」
リドリリは自分を強化した
そのまま一瞬にして視界から消える
どこだ? どこに消えた?
「ここです!」
背中に衝撃が走った。息ができないほどの激しい衝撃が体を駆け巡る
その直後に今度は腹部を衝撃が襲う。途端にこみあげてくる吐き気
彼女には手を抜かないようお願いしたが、本気を出せば吾輩など数秒で粉々になっている
かなり手を抜いてくれているのが分かったが、それでも吾輩には十分なほど強かった
この訓練の終わりは吾輩が彼女に少しでも触れることができれば勝ち
単純だけど実力差がかなりあるのでそう簡単にはいかない
ちなみに吾輩は一切魔法を使わない
使えばかなり有利にはなるだろうが、それでは特訓にならないからだ
「速い、かろうじて目で追えるくらいか・・・」
リドリリの影が見えたと思えばまた消え、また視界の端に映る
いや、本来の彼女が目で追えるはずもない
音速よりも速く動ける彼女が吾輩程度の目に止まるということはそこでも手加減をしてくれているのだろう
「どこを見ているのですか」
後ろに彼女の声がした
すぐに回避しようとするが、再び背中に衝撃が走る
「グゥッ」
「このままではいつまでたっても私に当たりませんよ?」
また視界から消えた
集中だ・・・。その時音が聞こえた
真横で地面をける音、すぐに剣を横に突き出した
その攻撃はひらりとかわされる。だがスピードが落ちた
ついた剣を上へと切り上げると、リドリリのスカートをかすめた
「それです!」
着地したリドリリは喜びながら吾輩に抱き着いた
「キーラ! よくできましたね!」
手加減していたとはいえ、魔王国最強である彼女にほんの少しだが触れた
リドリリはすごく喜んでくれている
今の感覚を忘れないようそれから何度も同じ特訓を繰り返した
その結果、手加減した彼女の腕を掴めるくらいにはなれた
だが、吾輩はボロボロだ
その日はリドリリと共にお風呂に入り、ゆっくり休むことにした
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