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竜人の国14
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着替えを終えた
正直、こんな大勢の前でその、粗相をしてしまうっていうのは本当に恥ずかしい
でもこれは戦いの勲章と割り切って最後の試合に臨もう
「九階層・・・」
降りて来る九階層から異様な圧力がこっちに向かって飛んでくる
立ってるのもやっとの巨大な圧力
やっぱりそうなのね・・・
彼はクロが召喚するレベルの大英雄クラス
本当に強い人
愛憎のフィオナちゃんと同程度かそれ以上
あの時のフィオナちゃんはオワリのせいで異常な強さになってたけど、私もあの時は強い力を得ていた
だからなんとか戦えたけど、今は自分の実力だけで戦わないといけない
「よくここまで来たな。それなりの強者なのだろう。全力で来い。でなければ死ぬぞ」
「ええ、そうさせてもらいます」
私はいきなり全ての力を体に流した
さっきの出コツは掴んだ
魔力も気力も仙力も精霊力も、それら全部を混ぜて合わせて
「ハァアアアアアア!!」
スーパーミアさん誕生!
力が内側からどんどん溢れて来る
「ほぉ、戦いで成長するのか。面白い。少し本気を出そう」
あれ? ハルフさんの姿がぶれて
ぽきゅっ
首が変な音をたてて、私は突然上下が分からなくなった
あれ? 声も出ない。呼吸も、できない?
痛くて、苦しいのに、もがくこともできない
「ミア! ミアァアアアアアア!!」
フィオナちゃんの声が聞こえるけど、そっちを向くこともできなかった
「ふん、まさか一撃とは・・・。期待外れにもほどがある。もはや生き残ったとしても生涯動くことも叶うまい。ここは一思いに、その命を絶ってやろう」
まずい、ハルフさんが迫って来てるのに、私は何もできない
いや、出来ないなんてことはないはず
そう。私は人じゃない。この身は精霊なんだから
「ふ、ぐぅうううう! アアアアアアア!!」
痛みが引いていく
体が精霊体に変わったから動けるようになる
「これで物理攻撃は効きません。いざ!」
「精霊か。しかし俺はかつて悪精霊を消したこともあるぞ? こうやってだな」
「あ」
ハルフさんがぶれるのしか見えない
気づくと手がなくなってる
すぐに再生させて次の攻撃を受ける
「おお、対応し始めるか」
「三回も見ればそれなりに」
でも手が少し欠けてる
ふふふん、分かった。ハルフさんは気力を一瞬だけ爆発的に高めてて、それを足や手に集中させて移動したり攻撃したりしてる
なら同じように
次の拳が見えたからそこを合わせて
「おお、素晴らしい!」
拳に少しヒビが入ったけど、再生させて撃ち合う
「この俺とまともに撃ち合えるのはトガツメ以来だな」
「彼女と戦ったことがあるんですか?」
「ああ、あれは駄目だ。向上心がない」
「向上心?」
「あれは強すぎるがゆえにさらに強くなろうという意志がない」
「強すぎる?」
「知らんのか? あれは覚醒者と呼ばれる化け物だ。俺のような大英雄だろうとあいつにとっては、ありのようなもんだ」
「あの人、そこまで強いんですね・・・。だったらあの時助けてくれればブツブツ」
「はははっ! あれは助力こそはすれど世界を救うなんてことはもうしない。強くなりすぎたんだよ。お前もそうならないよう気を付けろ。退屈らしいぞ、最強と言うのは。まああいつは今子育てという喜びを知ってそっちに熱中しているようだがな」
「アハハ、確かに」
撃ち合いが拮抗してる
私の拳もいっさい拳が壊れなくなってきた
「高まってるな!」
「高まってますよ!」
でもこれ、ハルフさんの方が気力は圧倒的に上なのよね
何せ私は全部使ってやっと互角って感じなんだから
正直、こんな大勢の前でその、粗相をしてしまうっていうのは本当に恥ずかしい
でもこれは戦いの勲章と割り切って最後の試合に臨もう
「九階層・・・」
降りて来る九階層から異様な圧力がこっちに向かって飛んでくる
立ってるのもやっとの巨大な圧力
やっぱりそうなのね・・・
彼はクロが召喚するレベルの大英雄クラス
本当に強い人
愛憎のフィオナちゃんと同程度かそれ以上
あの時のフィオナちゃんはオワリのせいで異常な強さになってたけど、私もあの時は強い力を得ていた
だからなんとか戦えたけど、今は自分の実力だけで戦わないといけない
「よくここまで来たな。それなりの強者なのだろう。全力で来い。でなければ死ぬぞ」
「ええ、そうさせてもらいます」
私はいきなり全ての力を体に流した
さっきの出コツは掴んだ
魔力も気力も仙力も精霊力も、それら全部を混ぜて合わせて
「ハァアアアアアア!!」
スーパーミアさん誕生!
力が内側からどんどん溢れて来る
「ほぉ、戦いで成長するのか。面白い。少し本気を出そう」
あれ? ハルフさんの姿がぶれて
ぽきゅっ
首が変な音をたてて、私は突然上下が分からなくなった
あれ? 声も出ない。呼吸も、できない?
痛くて、苦しいのに、もがくこともできない
「ミア! ミアァアアアアアア!!」
フィオナちゃんの声が聞こえるけど、そっちを向くこともできなかった
「ふん、まさか一撃とは・・・。期待外れにもほどがある。もはや生き残ったとしても生涯動くことも叶うまい。ここは一思いに、その命を絶ってやろう」
まずい、ハルフさんが迫って来てるのに、私は何もできない
いや、出来ないなんてことはないはず
そう。私は人じゃない。この身は精霊なんだから
「ふ、ぐぅうううう! アアアアアアア!!」
痛みが引いていく
体が精霊体に変わったから動けるようになる
「これで物理攻撃は効きません。いざ!」
「精霊か。しかし俺はかつて悪精霊を消したこともあるぞ? こうやってだな」
「あ」
ハルフさんがぶれるのしか見えない
気づくと手がなくなってる
すぐに再生させて次の攻撃を受ける
「おお、対応し始めるか」
「三回も見ればそれなりに」
でも手が少し欠けてる
ふふふん、分かった。ハルフさんは気力を一瞬だけ爆発的に高めてて、それを足や手に集中させて移動したり攻撃したりしてる
なら同じように
次の拳が見えたからそこを合わせて
「おお、素晴らしい!」
拳に少しヒビが入ったけど、再生させて撃ち合う
「この俺とまともに撃ち合えるのはトガツメ以来だな」
「彼女と戦ったことがあるんですか?」
「ああ、あれは駄目だ。向上心がない」
「向上心?」
「あれは強すぎるがゆえにさらに強くなろうという意志がない」
「強すぎる?」
「知らんのか? あれは覚醒者と呼ばれる化け物だ。俺のような大英雄だろうとあいつにとっては、ありのようなもんだ」
「あの人、そこまで強いんですね・・・。だったらあの時助けてくれればブツブツ」
「はははっ! あれは助力こそはすれど世界を救うなんてことはもうしない。強くなりすぎたんだよ。お前もそうならないよう気を付けろ。退屈らしいぞ、最強と言うのは。まああいつは今子育てという喜びを知ってそっちに熱中しているようだがな」
「アハハ、確かに」
撃ち合いが拮抗してる
私の拳もいっさい拳が壊れなくなってきた
「高まってるな!」
「高まってますよ!」
でもこれ、ハルフさんの方が気力は圧倒的に上なのよね
何せ私は全部使ってやっと互角って感じなんだから
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