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転生者9
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うう、右前足がピリピリ痺れて歩きにくい
「大丈夫ミア。抱っこしようか?」
「んにゃ、まだ大丈夫。幸い進行もゆっくりみたいだし、サミダレに行くまでは十分もつよ」
サミダレはここから南下して数日の所
心臓に呪いが達するまではこの進行度で言うと数週間はかかりそうだから大丈夫だね
まあそれまでには右前足が動かなくなるかもだけど、修験道の力を使えばちょっとはマシになる
「無理しないでね、ミア」
「うにゅ、全然問題なーし」
次のエリアへと進むために歩き出す
まだまだ真っ直ぐに進めばいいみたい
エルヴィス君は適度にカード魔法で探知をしてくれるから助かるよね~
しばらく進むとまた開けた場所で、その先はもうない
どうやらここが終着点みたい
中央には人が一人うつむいて立っている
「あれが多分ダンジョンボスだよ」
ダンジョンボスはその名の通りダンジョンの最奥にいるボス魔物で、倒せばダンジョンをクリア
何らかの報酬を得ることができる
ここでは勇者用の装備が手に入るんだけど、勇者以外がダンジョンに挑戦すると別のものが手に入るらしい
ともかく今は目の前のナニカを倒せないとね
「また近づけば動くのかな?」
「たぶん」
私は恐る恐る近づく
するとグンと顔をあげるナニカ
ドロドロの顔
これは、ゾンビ?
「まってミア! そいつは、キャスターゾンビだ! 生前強い魔力を持った者はゾンビになった時に魔術を使って、知識や言葉を持つ。リッチとは違った進化をしたゾンビの進化の一つだよ」
「ほっほっほ、これはなかなかに博識な子もいたものだねえ」
「しゃ、しゃべった!?」
明らかにゾンビだけど、すごく知性を感じる
「ああ、怖い顔だよねぇ。子供達を怖がらせるのはわしの思うところではない。これでどうかの?」
その人?は姿を魔法で変えた
「わしはハンフリー・パウクロート。しがない人間の魔術師だった者だ」
ハンフリーさんはすごく温和そうなおじいさんに姿を変えた
「すごい魔力・・・。この人、師匠より、強い」
なんてことだ。メアリーの師匠のヴァレスクさんより強いって、それって、大英雄クラス!?
大英雄
英雄はこの世界に結構いる
ヴァレスクさんはその中でも一つ頭抜けた英雄なんだけど、大英雄はそのさらに上
この人は生前、その大英雄クラスの力を持っていたということ
「ああ、警戒しなくていい。わしは戦いは好かん。ここでは対話をしたいのじゃ」
「対話・・・」
「わしは生前勇者のために様々な研究をし、その成果を与えてきた。しかしじゃ、とある勇者が他の勇者を裏切り、魔王側に着いたことがあった。その時わしは不意を突かれて殺されたのじゃ。思えば奴の言動はおかしかった・・・。じゃからの、幼き勇者よ。君はなぜ戦う? 何ゆえ力を求める?」
この問いに、フィオナちゃんはすぐさま答えた
「守るため。私の手の届く範囲は、誰かを助けるために力を使いたい」
「ふむ、そうか、守るためか。まさか父親と同じ言葉を聞くとはな。やはりレノンの子じゃわい」
ニコニコ笑顔になるハンフリーさんは、その手から鎧を出現させた
メシアスーツ、白く輝く美しい鎧だった
でもかなりごついな。男性用じゃない?
「ほれ、幼き勇者よ。これに手をかざしなさい」
フィオナちゃんはハンフリーさんの言葉に恐る恐る手をかざす
「うわ!」
とたん、スーツがフィオナちゃんの体にまとわりついて、可愛らしく、天使のように美しい鎧に変わった
「大丈夫ミア。抱っこしようか?」
「んにゃ、まだ大丈夫。幸い進行もゆっくりみたいだし、サミダレに行くまでは十分もつよ」
サミダレはここから南下して数日の所
心臓に呪いが達するまではこの進行度で言うと数週間はかかりそうだから大丈夫だね
まあそれまでには右前足が動かなくなるかもだけど、修験道の力を使えばちょっとはマシになる
「無理しないでね、ミア」
「うにゅ、全然問題なーし」
次のエリアへと進むために歩き出す
まだまだ真っ直ぐに進めばいいみたい
エルヴィス君は適度にカード魔法で探知をしてくれるから助かるよね~
しばらく進むとまた開けた場所で、その先はもうない
どうやらここが終着点みたい
中央には人が一人うつむいて立っている
「あれが多分ダンジョンボスだよ」
ダンジョンボスはその名の通りダンジョンの最奥にいるボス魔物で、倒せばダンジョンをクリア
何らかの報酬を得ることができる
ここでは勇者用の装備が手に入るんだけど、勇者以外がダンジョンに挑戦すると別のものが手に入るらしい
ともかく今は目の前のナニカを倒せないとね
「また近づけば動くのかな?」
「たぶん」
私は恐る恐る近づく
するとグンと顔をあげるナニカ
ドロドロの顔
これは、ゾンビ?
「まってミア! そいつは、キャスターゾンビだ! 生前強い魔力を持った者はゾンビになった時に魔術を使って、知識や言葉を持つ。リッチとは違った進化をしたゾンビの進化の一つだよ」
「ほっほっほ、これはなかなかに博識な子もいたものだねえ」
「しゃ、しゃべった!?」
明らかにゾンビだけど、すごく知性を感じる
「ああ、怖い顔だよねぇ。子供達を怖がらせるのはわしの思うところではない。これでどうかの?」
その人?は姿を魔法で変えた
「わしはハンフリー・パウクロート。しがない人間の魔術師だった者だ」
ハンフリーさんはすごく温和そうなおじいさんに姿を変えた
「すごい魔力・・・。この人、師匠より、強い」
なんてことだ。メアリーの師匠のヴァレスクさんより強いって、それって、大英雄クラス!?
大英雄
英雄はこの世界に結構いる
ヴァレスクさんはその中でも一つ頭抜けた英雄なんだけど、大英雄はそのさらに上
この人は生前、その大英雄クラスの力を持っていたということ
「ああ、警戒しなくていい。わしは戦いは好かん。ここでは対話をしたいのじゃ」
「対話・・・」
「わしは生前勇者のために様々な研究をし、その成果を与えてきた。しかしじゃ、とある勇者が他の勇者を裏切り、魔王側に着いたことがあった。その時わしは不意を突かれて殺されたのじゃ。思えば奴の言動はおかしかった・・・。じゃからの、幼き勇者よ。君はなぜ戦う? 何ゆえ力を求める?」
この問いに、フィオナちゃんはすぐさま答えた
「守るため。私の手の届く範囲は、誰かを助けるために力を使いたい」
「ふむ、そうか、守るためか。まさか父親と同じ言葉を聞くとはな。やはりレノンの子じゃわい」
ニコニコ笑顔になるハンフリーさんは、その手から鎧を出現させた
メシアスーツ、白く輝く美しい鎧だった
でもかなりごついな。男性用じゃない?
「ほれ、幼き勇者よ。これに手をかざしなさい」
フィオナちゃんはハンフリーさんの言葉に恐る恐る手をかざす
「うわ!」
とたん、スーツがフィオナちゃんの体にまとわりついて、可愛らしく、天使のように美しい鎧に変わった
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