557 / 612
第十六章 三年目の始まり
アレクの想い
しおりを挟む
「アレクが気付いたのか?」
「殿下だけではなく、リィカ嬢も気付いていたようです。しっかり私のほうを見ておりましたから」
アレクがリィカを抱えたまま、学園から帰ってきた。その報告を国王が受けたとき、思わず「は?」と疑問が漏れた。
学園にBランクの魔物が現れた報告は受けている。それをアレクたちが討伐したことも知っている。だが、何がどうして、アレクがリィカを抱えて帰ってくるのか。
そして、なぜアレクが明らかに苛立っている様子を見せているのか。
どちらにしても、放置はできないと判断して自らの諜報機関『影』の長であるフィリップを向かわせたのだが、アレクに気付かれて結局は追い出されてしまった。
アレクが魔王討伐の旅に行く前は、『影』たちが本気で気配を消していれば気付くことはなかったはずなのだが……。
「旅の間に強くなられたのでしょうね。これまでも気付いた素振りはなくとも、何となく違和感があるという話がありましたから」
フィリップの言葉に、国王は眉をひそめた。
そう。旅から戻った後、国王が命じたこともあるし、そうでないこともあるが、何度か『影』の誰かがアレクの側に行って様子を窺っていたことがある。その時に、そういう報告をもらっていた。
「つまりは、これまでは素知らぬふりをしていただけか」
国王は苦笑するしかない。実際に、アレクがどれだけ強くなったのだろうかと、知る機会があるはずもないのだから。
「陛下、いかがなさいますか」
「……ふむ」
その質問が、リィカを抱えたまま私室に籠もってしまったアレクの事を指していることは国王も分かる。
分かるが、何とも判断に困る事柄だ。何せ前後の事情が何も分からない。
「……放っておくか」
「よろしいのですか? アレクシス殿下ではなく、リィカ嬢の立場からすると……」
「今はリィカ嬢も貴族だ。仮にそれで間違いがあったとしても、間違いでなくしてしまえば問題ない。そしてそれは、儂としても望む結果だ」
仮にアレクの手がついたとしても、結婚させてしまえば何も問題はないということだ。そして、国王はそれを「王命」で為せてしまうことができる。
その手段をリィカ相手に取っていいのかと考えると、躊躇いはある。だが、そうなればリィカをアレクの妃としてこの国に留めることができるのだから、問題ない。
それに、と思う。
「大丈夫だろう。儂はあの子を信じておるよ」
最終的に大事にはならない。そう言って、鷹揚に笑ったのだった。
※ ※ ※
そんな国王の考えなど知らず、アレクはリィカの上に馬乗りになり、その両腕をベッドに押さえつける。
そして、気付いた。
「へえ。俺の贈った指輪はしてくれているのか」
左手の薬指にされたその指輪を、自らの指で触れる。つけてくれている事実自体は嬉しいのに、アレクの顔は妙に歪む。
視界にリィカの怯えの顔を捉えても、むしろそういう表情を自分がさせているのかと思ったら、変な優越感を感じた。
「どういうつもりなんだろうな、リィカは。俺のプロポーズをはぐらかしておいて、でも指輪はつけてくれている。俺を貴族どもの防御代わりに使って、いらなくなれば捨てるつもりか?」
「ち、ちがうっ、そうじゃなくてっ……いたぃっ」
リィカの上げた否定する声に、アレクはほとんど無意識にリィカの腕を掴んでいる手に力を込めていた。
痛みに歪むリィカの表情に、しかし何も感じないまま、アレクは自らが思うままに言葉を吐き出していた。
「プロポーズは急だったかもしれないと思う。だから、あの場で返事を求めるつもりはなかった。だが、『いいえ』の返事を受け入れるつもりもなかった。時間がかかっても、お前は『はい』と言ってくれるだろうと、そう思ってた」
さらに手に力を込めると、リィカの目尻に涙が浮かぶ。それでも、アレクは力を緩めようとは思わなかった。
リィカも、今度は悲鳴はあげず、口を開く。
「アレク、その、はなしを……」
「聞きたくない!」
リィカの言葉を遮って、アレクは叫ぶ。叫んでリィカを抱きしめる。……いや、しがみつく。絶対に離さないというように。
「頼むよ、リィカ。話を受けてくれ。俺にはお前しかいないんだ」
自分を拒否する言葉など、聞きたくない。話を聞くと言ってここまで連れてきたけれど、本当に聞く勇気などない。
リィカに拒否されたとき、自分がどういう行動に出るのか。……それがリィカを傷つけると分かっていても、きっと自分はその行動を止められない。
「俺に母親はいなくて、兄上には義姉上がいて……。バルやユーリだって、婚約者がいるし、二人ともなりたい道があるから、俺といつまでも一緒にはいてくれない」
決して一人だったわけではない。それでも、アレクは孤独を感じることがあった。
父親は国王で忙しくしている。母と思っていた人は兄の母であって、自分の母親ではない。
ずっと一緒にいると思っていた兄には、婚約者ができた。
城を飛び出した先で会って、一緒に冒険者をしてくれたバルやユーリは、可能な限りアレクに寄り添おうとしてくれていた。アレクもそれは分かっている。
しかし、それも期限がある。これから先の人生ずっと、アレクと一緒にはいられない。いてはくれない。
分かっている。分かっているからこそ、アレクは自らが"独り"なのだと、感じてしまって怖かった。
「……そんなとき、リィカに会ったんだ」
最初からそんなことを思っていたわけではない。
でも、好きになって恋人同士になって……将来を考えたとき、初めて気付いたのだ。リィカとは一緒にいられる可能性に。
「俺には、リィカだけなんだ。リィカだけは、他の誰のものにもならない。リィカだけは、俺とずっと一緒にいてくれる。俺にはリィカしか、いないんだ」
そしてアレクは、リィカの腹部に手を触れた。
「なぁリィカ。ここに俺の子供ができたら……俺と一緒にいてくれるか?」
「…………っ……!」
リィカが大きく目を見開いた。何か言おうとしたのか口を開けるが、それより先にアレクの顔が近づいた。
「頼むよ、リィカ。どうか俺を、受け入れてくれ」
そして距離がゼロになり、唇が重なった。
※ ※ ※
リィカからの抵抗は、ない。
本当にどういうつもりなのか。自分がやめるとでも思っているのか。
そう考えたとき、リィカが泣いていることに気付いた。泣いたところでやめるつもりはない。
そう思いつつ、唇から離れたときだった。。
「ごめんなさい、アレク」
リィカの声に、動きが止まる。
「ごめんなさい。ただ、会いたくないだけなの」
その言葉に、息が止まるかと思った。そのくせ、心臓はバクバクとすごい速さで動いている。
(会いたくない……? 誰に……? 俺、に……?)
最後に浮かんだその考えに、アレクは全身がカッと熱くなる。頭が真っ白になって、何かを叫ぼうとした瞬間、リィカが再び口を開いた。
「あの人に、会いたくないだけなの。ごめんなさい」
「…………………あのひと?」
気勢をそがれるとは、こういうことなのだろうか。違うかもしれないが。
どちらにしても、水を掛けられたような気持ちでつぶやいた自分の声は、我ながら呆然としている、とアレクは思った。
「殿下だけではなく、リィカ嬢も気付いていたようです。しっかり私のほうを見ておりましたから」
アレクがリィカを抱えたまま、学園から帰ってきた。その報告を国王が受けたとき、思わず「は?」と疑問が漏れた。
学園にBランクの魔物が現れた報告は受けている。それをアレクたちが討伐したことも知っている。だが、何がどうして、アレクがリィカを抱えて帰ってくるのか。
そして、なぜアレクが明らかに苛立っている様子を見せているのか。
どちらにしても、放置はできないと判断して自らの諜報機関『影』の長であるフィリップを向かわせたのだが、アレクに気付かれて結局は追い出されてしまった。
アレクが魔王討伐の旅に行く前は、『影』たちが本気で気配を消していれば気付くことはなかったはずなのだが……。
「旅の間に強くなられたのでしょうね。これまでも気付いた素振りはなくとも、何となく違和感があるという話がありましたから」
フィリップの言葉に、国王は眉をひそめた。
そう。旅から戻った後、国王が命じたこともあるし、そうでないこともあるが、何度か『影』の誰かがアレクの側に行って様子を窺っていたことがある。その時に、そういう報告をもらっていた。
「つまりは、これまでは素知らぬふりをしていただけか」
国王は苦笑するしかない。実際に、アレクがどれだけ強くなったのだろうかと、知る機会があるはずもないのだから。
「陛下、いかがなさいますか」
「……ふむ」
その質問が、リィカを抱えたまま私室に籠もってしまったアレクの事を指していることは国王も分かる。
分かるが、何とも判断に困る事柄だ。何せ前後の事情が何も分からない。
「……放っておくか」
「よろしいのですか? アレクシス殿下ではなく、リィカ嬢の立場からすると……」
「今はリィカ嬢も貴族だ。仮にそれで間違いがあったとしても、間違いでなくしてしまえば問題ない。そしてそれは、儂としても望む結果だ」
仮にアレクの手がついたとしても、結婚させてしまえば何も問題はないということだ。そして、国王はそれを「王命」で為せてしまうことができる。
その手段をリィカ相手に取っていいのかと考えると、躊躇いはある。だが、そうなればリィカをアレクの妃としてこの国に留めることができるのだから、問題ない。
それに、と思う。
「大丈夫だろう。儂はあの子を信じておるよ」
最終的に大事にはならない。そう言って、鷹揚に笑ったのだった。
※ ※ ※
そんな国王の考えなど知らず、アレクはリィカの上に馬乗りになり、その両腕をベッドに押さえつける。
そして、気付いた。
「へえ。俺の贈った指輪はしてくれているのか」
左手の薬指にされたその指輪を、自らの指で触れる。つけてくれている事実自体は嬉しいのに、アレクの顔は妙に歪む。
視界にリィカの怯えの顔を捉えても、むしろそういう表情を自分がさせているのかと思ったら、変な優越感を感じた。
「どういうつもりなんだろうな、リィカは。俺のプロポーズをはぐらかしておいて、でも指輪はつけてくれている。俺を貴族どもの防御代わりに使って、いらなくなれば捨てるつもりか?」
「ち、ちがうっ、そうじゃなくてっ……いたぃっ」
リィカの上げた否定する声に、アレクはほとんど無意識にリィカの腕を掴んでいる手に力を込めていた。
痛みに歪むリィカの表情に、しかし何も感じないまま、アレクは自らが思うままに言葉を吐き出していた。
「プロポーズは急だったかもしれないと思う。だから、あの場で返事を求めるつもりはなかった。だが、『いいえ』の返事を受け入れるつもりもなかった。時間がかかっても、お前は『はい』と言ってくれるだろうと、そう思ってた」
さらに手に力を込めると、リィカの目尻に涙が浮かぶ。それでも、アレクは力を緩めようとは思わなかった。
リィカも、今度は悲鳴はあげず、口を開く。
「アレク、その、はなしを……」
「聞きたくない!」
リィカの言葉を遮って、アレクは叫ぶ。叫んでリィカを抱きしめる。……いや、しがみつく。絶対に離さないというように。
「頼むよ、リィカ。話を受けてくれ。俺にはお前しかいないんだ」
自分を拒否する言葉など、聞きたくない。話を聞くと言ってここまで連れてきたけれど、本当に聞く勇気などない。
リィカに拒否されたとき、自分がどういう行動に出るのか。……それがリィカを傷つけると分かっていても、きっと自分はその行動を止められない。
「俺に母親はいなくて、兄上には義姉上がいて……。バルやユーリだって、婚約者がいるし、二人ともなりたい道があるから、俺といつまでも一緒にはいてくれない」
決して一人だったわけではない。それでも、アレクは孤独を感じることがあった。
父親は国王で忙しくしている。母と思っていた人は兄の母であって、自分の母親ではない。
ずっと一緒にいると思っていた兄には、婚約者ができた。
城を飛び出した先で会って、一緒に冒険者をしてくれたバルやユーリは、可能な限りアレクに寄り添おうとしてくれていた。アレクもそれは分かっている。
しかし、それも期限がある。これから先の人生ずっと、アレクと一緒にはいられない。いてはくれない。
分かっている。分かっているからこそ、アレクは自らが"独り"なのだと、感じてしまって怖かった。
「……そんなとき、リィカに会ったんだ」
最初からそんなことを思っていたわけではない。
でも、好きになって恋人同士になって……将来を考えたとき、初めて気付いたのだ。リィカとは一緒にいられる可能性に。
「俺には、リィカだけなんだ。リィカだけは、他の誰のものにもならない。リィカだけは、俺とずっと一緒にいてくれる。俺にはリィカしか、いないんだ」
そしてアレクは、リィカの腹部に手を触れた。
「なぁリィカ。ここに俺の子供ができたら……俺と一緒にいてくれるか?」
「…………っ……!」
リィカが大きく目を見開いた。何か言おうとしたのか口を開けるが、それより先にアレクの顔が近づいた。
「頼むよ、リィカ。どうか俺を、受け入れてくれ」
そして距離がゼロになり、唇が重なった。
※ ※ ※
リィカからの抵抗は、ない。
本当にどういうつもりなのか。自分がやめるとでも思っているのか。
そう考えたとき、リィカが泣いていることに気付いた。泣いたところでやめるつもりはない。
そう思いつつ、唇から離れたときだった。。
「ごめんなさい、アレク」
リィカの声に、動きが止まる。
「ごめんなさい。ただ、会いたくないだけなの」
その言葉に、息が止まるかと思った。そのくせ、心臓はバクバクとすごい速さで動いている。
(会いたくない……? 誰に……? 俺、に……?)
最後に浮かんだその考えに、アレクは全身がカッと熱くなる。頭が真っ白になって、何かを叫ぼうとした瞬間、リィカが再び口を開いた。
「あの人に、会いたくないだけなの。ごめんなさい」
「…………………あのひと?」
気勢をそがれるとは、こういうことなのだろうか。違うかもしれないが。
どちらにしても、水を掛けられたような気持ちでつぶやいた自分の声は、我ながら呆然としている、とアレクは思った。
0
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
【完結】「父に毒殺され母の葬儀までタイムリープしたので、親戚の集まる前で父にやり返してやった」
まほりろ
恋愛
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。
気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。
私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。
母の葬儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。
父を断罪できるチャンスは今しかない。
「お父様は悪くないの!
お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!
だからお父様はお母様に毒をもったの!
お願いお父様を捕まえないで!」
私は声の限りに叫んでいた。
心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。
※他サイトにも投稿しています。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※タイトル変更しました。
旧タイトル「父に殺されタイムリープしたので『お父様は悪くないの!お父様は愛する人と一緒になりたくてお母様の食事に毒をもっただけなの!』と叫んでみた」
子育て失敗の尻拭いは婚約者の務めではございません。
章槻雅希
ファンタジー
学院の卒業パーティで王太子は婚約者を断罪し、婚約破棄した。
真実の愛に目覚めた王太子が愛しい平民の少女を守るために断行した愚行。
破棄された令嬢は何も反論せずに退場する。彼女は疲れ切っていた。
そして一週間後、令嬢は国王に呼び出される。
けれど、その時すでにこの王国には終焉が訪れていた。
タグに「ざまぁ」を入れてはいますが、これざまぁというには重いかな……。
小説家になろう様にも投稿。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~
紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの?
その答えは私の10歳の誕生日に判明した。
誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。
『魅了の力』
無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。
お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。
魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。
新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。
―――妹のことを忘れて。
私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。
魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。
しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。
なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。
それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。
どうかあの子が救われますようにと。
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~
山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」
母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。
愛人宅に住み屋敷に帰らない父。
生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。
私には母の言葉が理解出来なかった。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]
ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。
「さようなら、私が産まれた国。
私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」
リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる──
◇婚約破棄の“後”の話です。
◇転生チート。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^
◇なので感想欄閉じます(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる