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第十二章 帝都ルベニア
鍛冶士サム
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おしゃべりしながら街中を歩くこと、しばし。
「ここだ」
ルードリックがそう言った場所は、ごく普通の住宅街の一画。ごく普通の家だった。
鍛冶士というから、分かりやすく工房でもあるのかと思ったが、そんな感じはない。
「剣を作る場所は、別にあるんですか?」
アレクが聞くと、ルードリックが一瞬不思議そうな顔をしたが、すぐに納得した顔をする。
「いや、そうじゃない。この奥にきちんと工房が存在するんだ」
言うと、ノックすることなくドアに手を掛けて、開いた。
「キエエエェェェェェェェェェェェェェェっ!!」
中から悲鳴のような叫び声が聞こえて、ルードリックの手が止まった。
勇者一行が身構えるが、ルードリックは静かにドアを閉める。
「十秒待ってくれ」
「は?」
疑問を呈しているうちに十秒たつ。
もう一度ドアを開ければ、奇声はしなかった。
「父さん! 来たぞ!」
「おおっ、リックか。入ってこい!」
「お客さん連れてきたんだが」
「……客?」
ルードリックが奥に向かって言うと、返事が返ってくる。
そして、奥からノソノソと姿を見せたのだが、その姿を見てルードリックとルシアが眉をひそめた。
「父さん、またそんな髭生やして」
「髭くらい毎日剃って、って何回もお願いしてるのに」
そう言いたくなるのも分かる。
奥から出てきたのは、髪はボサボサ、髭も手入れがされずに伸びている、年齢不詳の男である。
「別にいいじゃないか。誰が来るわけでもなし」
「あら、今私たちが来ているでしょう? それにお客さんも連れてきたのに、そんなみっともない格好して」
「ケイトが来るのは珍しいな」
「私の話、聞いてます?」
ケイトリンが不満そうにしても、男はお構いなしだ。
「で、客って?」
マイペースな男に、ルードリックとルシア、ケイトリンが三者三様にため息をついた。
ルードリックが代表で、勇者一行を指し示す。
「今現在皇城に滞在中の、勇者様のご一行だ。なんでも、父さんへの紹介状を持っているとかで、連れてきたんだよ」
「……勇者?」
「皆様方、こんな形ですが、これが父のルバンザム。通称サムです。名を呼ぶときは、通称の方でお呼び下さい」
改まって紹介されて、各々顔を見合わせるが、一歩前に出たのは紹介状を持つ泰基である。
「泰基と申します。聖地にいる……申し訳ありません、名前は知らないのですが、帝都にいるサムという兄弟子に、と紹介状を頂きまして」
サムが首を傾げながら紹介状を受け取る。
中を見て、すぐ「ああ」と声を上げた。
「聖地にいる爺さんか。変なこだわり持ってるから、アイツ名前言わないんだよな」
納得したように頷くサムを見て、泰基は確信した。
間違いなく、聖地の鍛冶士の老人が言っていた“変人だが腕のいい兄弟子“は、この人だ。
「手を見せてみろ」
あの老人と同じ事を言われ、泰基は何も言わずに手を見せる。
すると、サムの口の端が上がった。
「あんたたち、勇者一行なんだよな? 魔石はどの程度のランクのものを持ってる?」
「……いえ、その、俺は普通の剣を作って頂ければそれで……」
泰基が先回りする。
ルベルトスから聞いた、魔剣云々の話を思い出したからだ。
魔石の事を聞いてくるということは、そういうことだろう。
「なぁに言ってんだ。これからガンガン強敵と戦うんだろう。だったら、武器だって特別なものがあったほうがいいはずだ」
ごもっともだが、素直にその言葉を受け取れないのは、サムの目が妙に輝いているように見えるからか。
どうしたものか、と泰基が悩んでいると、リィカが口を開いた。
「あの、魔剣、作れるんですか?」
「ん?」
「ルベルトス殿下が持っていた剣を見せてもらいました。あれ、魔石を加工してますよね? でも魔剣じゃない。言葉は悪いけど、魔剣のまがい物です」
サムがリィカを興味深そうに見る。
リィカに向き直ると、試すように問いかけた。
「なぜ、魔石を加工したと思った?」
「私も魔石の加工ができるから、分かります。あれはただの金属じゃないです」
「ほお。やってみろ」
言われて、放り投げられたのはEランクの魔石だ。
何とか受け止めたリィカは、戸惑うようにサムを見る。
「……えっと、何を作れば」
だが、その疑問にサムは驚いたようだ。
「そんな事言えるくらい、色々作れるのか? そんなのあの三人くらいしかできないと思ってたが。何でもいい。加工できるという言葉が本当かどうかをみたいだけだ」
あの三人、という言葉が引っかかったが、そこにはツッコまず、リィカは考える。
加工できるかどうか見たいだけ、ということであれば、ただ魔石の形が変わればいいだけだ。
手にした魔石に水の魔力を送る。少しすると魔石が円球になった。
「おおっ、本当にできてるな」
サムの感心したような声を聞いて、多分ここまでで問題ないだろうが、ついでにそこに火の魔力も付与する。
そうすれば、暖かいお湯の出る魔石の完成だ。
それを渡して告げる。
「それに魔石を加工するときのように、魔力を流してみて下さい」
「……ん?」
首を傾げられた。
あれ、とリィカも首を傾げる。
「魔力、流しますよね?」
「知らん。大体俺は魔石で剣以外の形に出来たことがないしな。他のを作れと言われても、さっぱりだ」
「…………………」
黙ってしまったリィカの後方で、泰基とユーリが言葉を交わした。
「剣特化型の魔道具作成者ということか?」
「そう言えば聞こえがいいですけど。つまりよく分からないままに剣のイメージだけはしっかりして、なんかできるようになっちゃった、ということじゃないですか」
リィカはヒクつきそうになる頬を必死に押さえる。
ユーリの意見に、全くの同意見だ。
魔石を加工できる人ということで興味津々だったが、何となくガッカリだ。
「まだ俺は聞きたいことがあるんだがな、お嬢ちゃん。なぜ魔剣のまがい物と言い切る?」
サムの目に、緊張と期待がある。
しかしその理由が分からずにリィカは素直に答えた。
「実際に魔剣を見た事がある……」
「やはりそうか! いつ、どこでだ!? 誰が持っている!? どんな魔剣だ!?」
「えっと……」
最後まで言い終える前に詰め寄られ、リィカの額に冷や汗が流れる。
もしかして言っちゃダメだったかなぁ、なんて思った所で遅い。
チラリとバルに目線を向ければ、その目の動きをサムは見逃さなかった。
「お前か!? お前が知ってるのか!? いや、もしかして、お前が持ってる!?」
今度はバルが詰め寄られた。
目ざとすぎるサムに、リィカはヒクついて笑うしかできない。
そんなリィカを責めるようにバルが視線を送るが、すぐ諦めた。
もともとルベルトスとも約束したことだ。
「ご覧に入れますので、少し離れて下さい」
剣はアイテムボックスの中だ。
皇城内では帯剣できないため、中に入れてそのままになっていた。
中から剣を出せば、ルードリックたちが驚きの声を上げたが、それはすぐ奇声によってかき消された。
「キエエエェェェェェェェェェェェェェェっ!!」
先ほど家に入る前に聞いた奇声を上げるサムに、皆が一歩下がる。
目が血走っている。
形相が怖い。
真正面からそれを見てしまったバルは、このまま一目散に逃げたくなったほどだ。
が、十秒ほどたつと、顔が戻った。
「父さん、何でも興奮すると変な声を出すんだ。十秒くらい待てば落ち着くんだが」
ルードリックが解説している。
家に入るときに十秒待てと言ったのはそういうことかと皆が納得する中、顔は戻っても興奮は落ち着いていないサムが、右に左に落ち着きなく動いて魔剣を見ている。
「これは。これは……! この魔剣は……!! こ、この魔剣の銘はなんだ!?」
「……フォルテュード、です」
「やはり、そうか……!」
右から左から、上から下から魔剣を見ようとするくせに、決して自分は手を伸ばさないサムの質問にバルが答えれば、感極まった様子のサムがいた。
「ぬ、ぬ、抜いて、見せては、くれないか……?」
泣き出さんばかりに頼まれれば、嫌とも言えない。
希望通りに抜いてみせれば、本当に泣かれた。
「ああ……なんと、こんな日が……。また、この魔剣を拝める日がこようとは……。神よ、感謝いたします……!」
涙を流しながら、サムがなんか祈り始めた。
どうしよう、という困惑が広がる中、ケイトリンが容赦なくサムを引っぱたいた。
「あなた、いい加減になさいませ。勇者様方が困っているでしょう」
「もうちょっとだけ……もう少し感動に浸らせてくれ」
「後になさいませ。話を先に進めて下さい」
冷たく一応妻に言われて、サムは恨みがましい目を向けるが、ケイトリンは飄々と受け流している。
「やれやれ、しょうがない」
ガシガシ頭をかきつつ、サムが気を取り直して話し始めた。
「お嬢ちゃんの言うように、俺が作ったのは魔剣のまがい物だ。魔剣は、その剣自体に意思が宿っている。魔剣が主人を定め、主人に力を貸すんだ。その意思が宿らなきゃ、魔剣とは言えない」
そこまで言うと、視線が泰基を捉える。
「では、どうやってその意思を宿らせるのか。それが一番の課題だった」
その目が、鋭く光った。
「ここだ」
ルードリックがそう言った場所は、ごく普通の住宅街の一画。ごく普通の家だった。
鍛冶士というから、分かりやすく工房でもあるのかと思ったが、そんな感じはない。
「剣を作る場所は、別にあるんですか?」
アレクが聞くと、ルードリックが一瞬不思議そうな顔をしたが、すぐに納得した顔をする。
「いや、そうじゃない。この奥にきちんと工房が存在するんだ」
言うと、ノックすることなくドアに手を掛けて、開いた。
「キエエエェェェェェェェェェェェェェェっ!!」
中から悲鳴のような叫び声が聞こえて、ルードリックの手が止まった。
勇者一行が身構えるが、ルードリックは静かにドアを閉める。
「十秒待ってくれ」
「は?」
疑問を呈しているうちに十秒たつ。
もう一度ドアを開ければ、奇声はしなかった。
「父さん! 来たぞ!」
「おおっ、リックか。入ってこい!」
「お客さん連れてきたんだが」
「……客?」
ルードリックが奥に向かって言うと、返事が返ってくる。
そして、奥からノソノソと姿を見せたのだが、その姿を見てルードリックとルシアが眉をひそめた。
「父さん、またそんな髭生やして」
「髭くらい毎日剃って、って何回もお願いしてるのに」
そう言いたくなるのも分かる。
奥から出てきたのは、髪はボサボサ、髭も手入れがされずに伸びている、年齢不詳の男である。
「別にいいじゃないか。誰が来るわけでもなし」
「あら、今私たちが来ているでしょう? それにお客さんも連れてきたのに、そんなみっともない格好して」
「ケイトが来るのは珍しいな」
「私の話、聞いてます?」
ケイトリンが不満そうにしても、男はお構いなしだ。
「で、客って?」
マイペースな男に、ルードリックとルシア、ケイトリンが三者三様にため息をついた。
ルードリックが代表で、勇者一行を指し示す。
「今現在皇城に滞在中の、勇者様のご一行だ。なんでも、父さんへの紹介状を持っているとかで、連れてきたんだよ」
「……勇者?」
「皆様方、こんな形ですが、これが父のルバンザム。通称サムです。名を呼ぶときは、通称の方でお呼び下さい」
改まって紹介されて、各々顔を見合わせるが、一歩前に出たのは紹介状を持つ泰基である。
「泰基と申します。聖地にいる……申し訳ありません、名前は知らないのですが、帝都にいるサムという兄弟子に、と紹介状を頂きまして」
サムが首を傾げながら紹介状を受け取る。
中を見て、すぐ「ああ」と声を上げた。
「聖地にいる爺さんか。変なこだわり持ってるから、アイツ名前言わないんだよな」
納得したように頷くサムを見て、泰基は確信した。
間違いなく、聖地の鍛冶士の老人が言っていた“変人だが腕のいい兄弟子“は、この人だ。
「手を見せてみろ」
あの老人と同じ事を言われ、泰基は何も言わずに手を見せる。
すると、サムの口の端が上がった。
「あんたたち、勇者一行なんだよな? 魔石はどの程度のランクのものを持ってる?」
「……いえ、その、俺は普通の剣を作って頂ければそれで……」
泰基が先回りする。
ルベルトスから聞いた、魔剣云々の話を思い出したからだ。
魔石の事を聞いてくるということは、そういうことだろう。
「なぁに言ってんだ。これからガンガン強敵と戦うんだろう。だったら、武器だって特別なものがあったほうがいいはずだ」
ごもっともだが、素直にその言葉を受け取れないのは、サムの目が妙に輝いているように見えるからか。
どうしたものか、と泰基が悩んでいると、リィカが口を開いた。
「あの、魔剣、作れるんですか?」
「ん?」
「ルベルトス殿下が持っていた剣を見せてもらいました。あれ、魔石を加工してますよね? でも魔剣じゃない。言葉は悪いけど、魔剣のまがい物です」
サムがリィカを興味深そうに見る。
リィカに向き直ると、試すように問いかけた。
「なぜ、魔石を加工したと思った?」
「私も魔石の加工ができるから、分かります。あれはただの金属じゃないです」
「ほお。やってみろ」
言われて、放り投げられたのはEランクの魔石だ。
何とか受け止めたリィカは、戸惑うようにサムを見る。
「……えっと、何を作れば」
だが、その疑問にサムは驚いたようだ。
「そんな事言えるくらい、色々作れるのか? そんなのあの三人くらいしかできないと思ってたが。何でもいい。加工できるという言葉が本当かどうかをみたいだけだ」
あの三人、という言葉が引っかかったが、そこにはツッコまず、リィカは考える。
加工できるかどうか見たいだけ、ということであれば、ただ魔石の形が変わればいいだけだ。
手にした魔石に水の魔力を送る。少しすると魔石が円球になった。
「おおっ、本当にできてるな」
サムの感心したような声を聞いて、多分ここまでで問題ないだろうが、ついでにそこに火の魔力も付与する。
そうすれば、暖かいお湯の出る魔石の完成だ。
それを渡して告げる。
「それに魔石を加工するときのように、魔力を流してみて下さい」
「……ん?」
首を傾げられた。
あれ、とリィカも首を傾げる。
「魔力、流しますよね?」
「知らん。大体俺は魔石で剣以外の形に出来たことがないしな。他のを作れと言われても、さっぱりだ」
「…………………」
黙ってしまったリィカの後方で、泰基とユーリが言葉を交わした。
「剣特化型の魔道具作成者ということか?」
「そう言えば聞こえがいいですけど。つまりよく分からないままに剣のイメージだけはしっかりして、なんかできるようになっちゃった、ということじゃないですか」
リィカはヒクつきそうになる頬を必死に押さえる。
ユーリの意見に、全くの同意見だ。
魔石を加工できる人ということで興味津々だったが、何となくガッカリだ。
「まだ俺は聞きたいことがあるんだがな、お嬢ちゃん。なぜ魔剣のまがい物と言い切る?」
サムの目に、緊張と期待がある。
しかしその理由が分からずにリィカは素直に答えた。
「実際に魔剣を見た事がある……」
「やはりそうか! いつ、どこでだ!? 誰が持っている!? どんな魔剣だ!?」
「えっと……」
最後まで言い終える前に詰め寄られ、リィカの額に冷や汗が流れる。
もしかして言っちゃダメだったかなぁ、なんて思った所で遅い。
チラリとバルに目線を向ければ、その目の動きをサムは見逃さなかった。
「お前か!? お前が知ってるのか!? いや、もしかして、お前が持ってる!?」
今度はバルが詰め寄られた。
目ざとすぎるサムに、リィカはヒクついて笑うしかできない。
そんなリィカを責めるようにバルが視線を送るが、すぐ諦めた。
もともとルベルトスとも約束したことだ。
「ご覧に入れますので、少し離れて下さい」
剣はアイテムボックスの中だ。
皇城内では帯剣できないため、中に入れてそのままになっていた。
中から剣を出せば、ルードリックたちが驚きの声を上げたが、それはすぐ奇声によってかき消された。
「キエエエェェェェェェェェェェェェェェっ!!」
先ほど家に入る前に聞いた奇声を上げるサムに、皆が一歩下がる。
目が血走っている。
形相が怖い。
真正面からそれを見てしまったバルは、このまま一目散に逃げたくなったほどだ。
が、十秒ほどたつと、顔が戻った。
「父さん、何でも興奮すると変な声を出すんだ。十秒くらい待てば落ち着くんだが」
ルードリックが解説している。
家に入るときに十秒待てと言ったのはそういうことかと皆が納得する中、顔は戻っても興奮は落ち着いていないサムが、右に左に落ち着きなく動いて魔剣を見ている。
「これは。これは……! この魔剣は……!! こ、この魔剣の銘はなんだ!?」
「……フォルテュード、です」
「やはり、そうか……!」
右から左から、上から下から魔剣を見ようとするくせに、決して自分は手を伸ばさないサムの質問にバルが答えれば、感極まった様子のサムがいた。
「ぬ、ぬ、抜いて、見せては、くれないか……?」
泣き出さんばかりに頼まれれば、嫌とも言えない。
希望通りに抜いてみせれば、本当に泣かれた。
「ああ……なんと、こんな日が……。また、この魔剣を拝める日がこようとは……。神よ、感謝いたします……!」
涙を流しながら、サムがなんか祈り始めた。
どうしよう、という困惑が広がる中、ケイトリンが容赦なくサムを引っぱたいた。
「あなた、いい加減になさいませ。勇者様方が困っているでしょう」
「もうちょっとだけ……もう少し感動に浸らせてくれ」
「後になさいませ。話を先に進めて下さい」
冷たく一応妻に言われて、サムは恨みがましい目を向けるが、ケイトリンは飄々と受け流している。
「やれやれ、しょうがない」
ガシガシ頭をかきつつ、サムが気を取り直して話し始めた。
「お嬢ちゃんの言うように、俺が作ったのは魔剣のまがい物だ。魔剣は、その剣自体に意思が宿っている。魔剣が主人を定め、主人に力を貸すんだ。その意思が宿らなきゃ、魔剣とは言えない」
そこまで言うと、視線が泰基を捉える。
「では、どうやってその意思を宿らせるのか。それが一番の課題だった」
その目が、鋭く光った。
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