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第一章 魔王の誕生と、旅立ちまでのそれぞれ
12.公爵令嬢 レーナニア⑦
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わたくしは、ベッドの上にボスッと音を立てて、横になりました。
あまり行儀はよろしくありませんが、誰もいないのでいいでしょう。
アレクシス殿下が、リィカ嬢と遭遇した、という話のタイミングで、ちょうど馬車が我が家に到着。
本来であれば、ここでわたくしは降りて、その後王宮に向かうのですが、アレクシス殿下の話が気になって、そのまま王宮にお邪魔してしまいました。
そして話を聞いて驚いたのは、アレクシス殿下がアーク様より先にヒロインに会っていた、ということでしょうか。入学式の前、立ったままで動こうとしないから、気になって声をかけたそうです。
……つまりは、アレクシス殿下が一人でさっさと歩いて行ってしまった日のことですね。
この時は、逃げることもなく普通に会話されたそうで、これは逆に驚きかもしれません。
ただし、二度目の出会い……というか、遭遇したときはそのまま逃げられたそうです。
素振りをしていたらジッと見てくるので、何か用があるのかと声をかけたら逃げられた、ということでした。こちらの方が、ヒロインとの出会いイベントらしい出来事です。
「明るい栗色の髪をした、可愛い女の子だった」というのが、アレクシス殿下のリィカ嬢を見た感想で、概ねアーク様も同意していました。
しかし、可愛い、という言葉も、ただ事実として言っているだけで、そこに特別な感情はまったく見えません。
ちなみに、アーク様のルートを選択した場合、入学式の出会いの時に出る選択肢が、
→素直に迷ったと打ち明けて、送ってもらう
→校舎を見て回っているだけと言って、その場を離れる
の、二択です。
下の選択肢を選ぶと、そのままノーマルルートへ突入です。
そして、ここでノーマルルートへ進んだとしても、他の攻略対象者との出会いイベントなどは起きませんが、そこはこの世界が、現実である証拠なのでしょうか。
――ノーマルルート。
その単語に、頭がズキンとします。
その痛みが何なのか。
それを考える余裕もなく、久しぶりの、ゲームの記憶が蘇る感覚がして、眉をひそめます。
思い出したのは、ユーリッヒ様の、ヒロインとの出会いイベントです。
魔法のテストで、ユーリッヒ様を超える点数を叩きだしたヒロインに興味を持ったユーリッヒ様が、ヒロインに会いに行く。
それが、出会いイベントの内容です。
まさに、起きていること、そのままの内容です。
腕で両目を覆います。
この世界は現実だ、と間違いなくそう思うのに、起こることはゲームの内容と酷似しています。
そして、全く役に立たない、この後出しの記憶は何なのでしょうか。
悩みは増えてしまいましたが、全く手に入らなかったヒロインの情報を知ることができたのは、良かったです。
とは言いましても、実際の所、アレクシス殿下がわたくしたちに話をしてしまったのは、褒められることではありません。
ダスティン先生が信頼して話をしたのは、アレクシス殿下、バルムート様、ユーリッヒ様の三名なのですから、それを他人に話すのは厳禁です。
アーク様が、アレクシス殿下に説教している姿を思い出して、クスッと笑いが漏れました。
それから、ユーリッヒ様が、やはり逃げられてしまった、という話を聞いたのは、数日後でした。
さらに、バルムート様も、ヒロインと遭遇した、という話を聞きました。
お一人ではなく、アレクシス殿下と一緒に手合わせをしていた時だったそうです。
やはり逃げ出したそうですが……、アーク様が非常に面白くなさそうな顔をしていた(おそらく、アレクシス殿下が、バルムート様と一緒にいた点)方が、問題な気がしてきました。
残る攻略対象者は、実は、わたくしの兄です。
現在、三年生。
兄、クラウスのルートを選ぶと、まずアーク様と仲良くなる必要があります。一定以上仲が良くなると、アーク様の紹介、という形で兄と会うことができます。
だからなのか、兄はヒロインと会う事はなかったようです。
※ ※ ※
そうして、いくつかモヤモヤしたものを残しつつも、一年が終わろうとしています。
今日は、一年生の最後。修了式が終わり、現在は終了パーティーの最中です。
これは、入学式と同じく、貴族・平民クラス合同で行われます。
ダンスを踊ったりもするので、昔はドレスアップして参加していたそうですが、今は、平民クラスの方もいるので、制服での参加となっています。
とは言いましても、居にくいのか、会場内に平民クラスの方は見当たりません。
わたくしは、何となく会場から出て、外を歩きました。
一つだけ、どうしても気に掛かる単語があります。
それが、ノーマルルート。
誰のルートであっても、一度選択肢を間違えると、進んでしまうルート。
攻略対象者の誰と関わる事もなく、ただ学園生活を楽しむだけのルート。
なぜ、こんなルートあるのか、と疑問だった事を、思い出しています。
そして、もう一つの疑問。
それは、アーク様のルートにしても、誰のルートにしても、今日のこの、修了式でハッピーエンドを迎える、という事。
ゲームのタイトルに「学園生活の三年間」とあるにも関わらず、一年目の最後で話が終わってしまうのです。
けれど、その事を考えると、頭がズキン、と痛んで、それ以上考えられなくなります。
あの、アーク様が毒を盛られる前と同じです。
ただ頭が痛み、嫌な予感がする、あの時と。
頭を押さえながら、空を仰ぎ見ます。
広がっているのは、綺麗な青空です。
ヒロインは、どうしているのでしょうか。
そう考えたとき。
突然、空が黒く染まりました。
疑問に思う間もなく、空から降ってきた声に、身体が固まりました。
『――さて、ニンゲンたち諸君。我の声が聞こえるか』
ふっと吹いてきた風に、嫌な予感が高まりました。
『我は魔王である。――これより、我と我が軍勢は、諸君らニンゲンの国への侵略を開始する。これは、諸君らへの宣戦布告である。
まずは、挨拶代わりに魔物どもも諸君らの国に放っておいた。魔力がより強い場所へ、多くの魔物たちが集まるようになっている。――では、検討を祈る』
ブツッと途切れた声。
空には青空が戻ります。
でも。
「……あ……そう……だ……。ノーマル、エンドからの……魔王の、復活……。勇者の、召喚……」
嫌な予感がなんだったのか。思い出しました。
誰のルートをクリアしても、一年目の修了式でハッピーエンド。
しかし、誰のルートでもいいのでノーマルルートをクリアした時、その先が始まります。
それが、魔王の復活と、勇者の召喚。
それが、ノーマルルートをクリアすると始まる勇者召喚ルートで、二年目の始まりでもあります。
なぜ、ここまで思い出せなかったのでしょう。
この世界には、約200年に一度、魔王が誕生します。
そして、魔王が誕生すると、召喚の魔方陣を使い、勇者を召喚して、聖剣グラムを与え、そして勇者は仲間たちと共に、旅に出ます。
有名すぎるくらいに有名な、この世界の歴史。
復活か誕生か、という違いはあっても、ノーマルルートという単語に結びついて、思い出しても良かったのに……!
ゲームの内容は、こうです。
パーティーが終わる頃、突然魔王の復活が知らされます。
そのとき、偶然にも外に出ていたヒロインは、やはり偶然外に出ていた王太子の婚約者である公爵令嬢を見つけます。
公爵令嬢を見つけたとき、現れた魔物たちに食われるまさに直前で、ヒロインに選択肢が示されるんです。
→助けます
→助けません
もし、ここで仮に「助けません」を選ぶと、公爵令嬢はそこで死亡。
身体がすくんで動けなかった、申し訳ありません、と王太子殿下に泣きながら謝るシーンも少し後の方にあって、ここで王太子殿下とのフラグが立つわけですが……。
…………って……………えっ!?
ここにきて、いきなりわたくしの死亡フラグですか!?
しかも、他人の選択任せ、ってひどくないですか!?
グルルルルルル!!
――えっ?
聞こえたうなり声に、顔を上げて、周りを見渡します。
そこで、わたくしが魔物の群れに囲まれていることに気付きました。
先ほどの魔王の言葉、「魔力がより強い場所に魔物が集まる」と言っていましたよね……?
「……あ」
胸元のネックレスを握りしめます。
そう、魔力病のため、わたくしの魔力は常にこのネックレスの力で、外に出されています。
そのため、わたくしの周りは、常に魔力が多い状態になるそうです。
「……あ、あ……」
魔物がこちらに近づいてきます。
分かっていても、金縛りにあったように、身体が動きません。
(――……食わ……れる……?)
獲物を見定めるように、少しずつ近づいてくる魔物に、恐怖が、はじけました。
「いやあああぁああああああああああああああああああーーー」
ゲームのことも、ヒロインのことも、頭から消えました。
まるで悲鳴が合図だったように、飛びかかってくる魔物を、ただ見ることしかできません。
「《防御》!」
目の前に現れた壁に、魔物は弾き飛ばされました。
「……えっ!?」
突然の出来事に、頭が追いつきません。
「《防御》」
さらに唱えられた魔法で、わたくしの周りに円柱状の壁が出現しました。
「この中にいてください。魔物はわたしが何とかします」
そう言って、大量の魔物と向き合う彼女は。
明るい栗色の髪が、ゆるくウェーブがかかっている。
もしかして。
――ヒロイン。リィカ・クレールム……?
あまり行儀はよろしくありませんが、誰もいないのでいいでしょう。
アレクシス殿下が、リィカ嬢と遭遇した、という話のタイミングで、ちょうど馬車が我が家に到着。
本来であれば、ここでわたくしは降りて、その後王宮に向かうのですが、アレクシス殿下の話が気になって、そのまま王宮にお邪魔してしまいました。
そして話を聞いて驚いたのは、アレクシス殿下がアーク様より先にヒロインに会っていた、ということでしょうか。入学式の前、立ったままで動こうとしないから、気になって声をかけたそうです。
……つまりは、アレクシス殿下が一人でさっさと歩いて行ってしまった日のことですね。
この時は、逃げることもなく普通に会話されたそうで、これは逆に驚きかもしれません。
ただし、二度目の出会い……というか、遭遇したときはそのまま逃げられたそうです。
素振りをしていたらジッと見てくるので、何か用があるのかと声をかけたら逃げられた、ということでした。こちらの方が、ヒロインとの出会いイベントらしい出来事です。
「明るい栗色の髪をした、可愛い女の子だった」というのが、アレクシス殿下のリィカ嬢を見た感想で、概ねアーク様も同意していました。
しかし、可愛い、という言葉も、ただ事実として言っているだけで、そこに特別な感情はまったく見えません。
ちなみに、アーク様のルートを選択した場合、入学式の出会いの時に出る選択肢が、
→素直に迷ったと打ち明けて、送ってもらう
→校舎を見て回っているだけと言って、その場を離れる
の、二択です。
下の選択肢を選ぶと、そのままノーマルルートへ突入です。
そして、ここでノーマルルートへ進んだとしても、他の攻略対象者との出会いイベントなどは起きませんが、そこはこの世界が、現実である証拠なのでしょうか。
――ノーマルルート。
その単語に、頭がズキンとします。
その痛みが何なのか。
それを考える余裕もなく、久しぶりの、ゲームの記憶が蘇る感覚がして、眉をひそめます。
思い出したのは、ユーリッヒ様の、ヒロインとの出会いイベントです。
魔法のテストで、ユーリッヒ様を超える点数を叩きだしたヒロインに興味を持ったユーリッヒ様が、ヒロインに会いに行く。
それが、出会いイベントの内容です。
まさに、起きていること、そのままの内容です。
腕で両目を覆います。
この世界は現実だ、と間違いなくそう思うのに、起こることはゲームの内容と酷似しています。
そして、全く役に立たない、この後出しの記憶は何なのでしょうか。
悩みは増えてしまいましたが、全く手に入らなかったヒロインの情報を知ることができたのは、良かったです。
とは言いましても、実際の所、アレクシス殿下がわたくしたちに話をしてしまったのは、褒められることではありません。
ダスティン先生が信頼して話をしたのは、アレクシス殿下、バルムート様、ユーリッヒ様の三名なのですから、それを他人に話すのは厳禁です。
アーク様が、アレクシス殿下に説教している姿を思い出して、クスッと笑いが漏れました。
それから、ユーリッヒ様が、やはり逃げられてしまった、という話を聞いたのは、数日後でした。
さらに、バルムート様も、ヒロインと遭遇した、という話を聞きました。
お一人ではなく、アレクシス殿下と一緒に手合わせをしていた時だったそうです。
やはり逃げ出したそうですが……、アーク様が非常に面白くなさそうな顔をしていた(おそらく、アレクシス殿下が、バルムート様と一緒にいた点)方が、問題な気がしてきました。
残る攻略対象者は、実は、わたくしの兄です。
現在、三年生。
兄、クラウスのルートを選ぶと、まずアーク様と仲良くなる必要があります。一定以上仲が良くなると、アーク様の紹介、という形で兄と会うことができます。
だからなのか、兄はヒロインと会う事はなかったようです。
※ ※ ※
そうして、いくつかモヤモヤしたものを残しつつも、一年が終わろうとしています。
今日は、一年生の最後。修了式が終わり、現在は終了パーティーの最中です。
これは、入学式と同じく、貴族・平民クラス合同で行われます。
ダンスを踊ったりもするので、昔はドレスアップして参加していたそうですが、今は、平民クラスの方もいるので、制服での参加となっています。
とは言いましても、居にくいのか、会場内に平民クラスの方は見当たりません。
わたくしは、何となく会場から出て、外を歩きました。
一つだけ、どうしても気に掛かる単語があります。
それが、ノーマルルート。
誰のルートであっても、一度選択肢を間違えると、進んでしまうルート。
攻略対象者の誰と関わる事もなく、ただ学園生活を楽しむだけのルート。
なぜ、こんなルートあるのか、と疑問だった事を、思い出しています。
そして、もう一つの疑問。
それは、アーク様のルートにしても、誰のルートにしても、今日のこの、修了式でハッピーエンドを迎える、という事。
ゲームのタイトルに「学園生活の三年間」とあるにも関わらず、一年目の最後で話が終わってしまうのです。
けれど、その事を考えると、頭がズキン、と痛んで、それ以上考えられなくなります。
あの、アーク様が毒を盛られる前と同じです。
ただ頭が痛み、嫌な予感がする、あの時と。
頭を押さえながら、空を仰ぎ見ます。
広がっているのは、綺麗な青空です。
ヒロインは、どうしているのでしょうか。
そう考えたとき。
突然、空が黒く染まりました。
疑問に思う間もなく、空から降ってきた声に、身体が固まりました。
『――さて、ニンゲンたち諸君。我の声が聞こえるか』
ふっと吹いてきた風に、嫌な予感が高まりました。
『我は魔王である。――これより、我と我が軍勢は、諸君らニンゲンの国への侵略を開始する。これは、諸君らへの宣戦布告である。
まずは、挨拶代わりに魔物どもも諸君らの国に放っておいた。魔力がより強い場所へ、多くの魔物たちが集まるようになっている。――では、検討を祈る』
ブツッと途切れた声。
空には青空が戻ります。
でも。
「……あ……そう……だ……。ノーマル、エンドからの……魔王の、復活……。勇者の、召喚……」
嫌な予感がなんだったのか。思い出しました。
誰のルートをクリアしても、一年目の修了式でハッピーエンド。
しかし、誰のルートでもいいのでノーマルルートをクリアした時、その先が始まります。
それが、魔王の復活と、勇者の召喚。
それが、ノーマルルートをクリアすると始まる勇者召喚ルートで、二年目の始まりでもあります。
なぜ、ここまで思い出せなかったのでしょう。
この世界には、約200年に一度、魔王が誕生します。
そして、魔王が誕生すると、召喚の魔方陣を使い、勇者を召喚して、聖剣グラムを与え、そして勇者は仲間たちと共に、旅に出ます。
有名すぎるくらいに有名な、この世界の歴史。
復活か誕生か、という違いはあっても、ノーマルルートという単語に結びついて、思い出しても良かったのに……!
ゲームの内容は、こうです。
パーティーが終わる頃、突然魔王の復活が知らされます。
そのとき、偶然にも外に出ていたヒロインは、やはり偶然外に出ていた王太子の婚約者である公爵令嬢を見つけます。
公爵令嬢を見つけたとき、現れた魔物たちに食われるまさに直前で、ヒロインに選択肢が示されるんです。
→助けます
→助けません
もし、ここで仮に「助けません」を選ぶと、公爵令嬢はそこで死亡。
身体がすくんで動けなかった、申し訳ありません、と王太子殿下に泣きながら謝るシーンも少し後の方にあって、ここで王太子殿下とのフラグが立つわけですが……。
…………って……………えっ!?
ここにきて、いきなりわたくしの死亡フラグですか!?
しかも、他人の選択任せ、ってひどくないですか!?
グルルルルルル!!
――えっ?
聞こえたうなり声に、顔を上げて、周りを見渡します。
そこで、わたくしが魔物の群れに囲まれていることに気付きました。
先ほどの魔王の言葉、「魔力がより強い場所に魔物が集まる」と言っていましたよね……?
「……あ」
胸元のネックレスを握りしめます。
そう、魔力病のため、わたくしの魔力は常にこのネックレスの力で、外に出されています。
そのため、わたくしの周りは、常に魔力が多い状態になるそうです。
「……あ、あ……」
魔物がこちらに近づいてきます。
分かっていても、金縛りにあったように、身体が動きません。
(――……食わ……れる……?)
獲物を見定めるように、少しずつ近づいてくる魔物に、恐怖が、はじけました。
「いやあああぁああああああああああああああああああーーー」
ゲームのことも、ヒロインのことも、頭から消えました。
まるで悲鳴が合図だったように、飛びかかってくる魔物を、ただ見ることしかできません。
「《防御》!」
目の前に現れた壁に、魔物は弾き飛ばされました。
「……えっ!?」
突然の出来事に、頭が追いつきません。
「《防御》」
さらに唱えられた魔法で、わたくしの周りに円柱状の壁が出現しました。
「この中にいてください。魔物はわたしが何とかします」
そう言って、大量の魔物と向き合う彼女は。
明るい栗色の髪が、ゆるくウェーブがかかっている。
もしかして。
――ヒロイン。リィカ・クレールム……?
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