短編作品劇場

転生しました！

序章

世界は、魔王の出現による恐怖に混乱していた。

魔王の居城付近では、魔界より悪魔や魔獣が召喚され、各地の人間の国を滅ぼし始めた。


そんななか、一人の青年が魔王に立ち向かった。

彼は、神々より祝福された装備を集め、仲間と共に、人類の宿敵、魔王を封印した。



しかし、魔王は最後の力で、世界を破滅させる異時限爆弾(異次元の破壊力がある時限爆弾)を作動させる。



勇者は、全生命力を魔力に変換し、異時限爆弾と共に、空へと飛び上がった。



その爆発は、多くの国で確認されるほどだったと言う。












～天界～

勇者は目覚めた。

周囲は、温かい光に包まれ、花や草木の香りが、気持ちを落ち着かせる。

勇者の前に、白い服を着た男性が現れた。



勇者「神様、ですか？」


男性は頷き、話し始める。

神様「勇者よ、よくぞ世界を守った。」



勇者「ありがとうございます。ここまで戦えたのは、神様の御協力のおかげです。」

神様「しかし、最後に死んでしまうとは、残念なことだ。」

勇者「申し訳ございません。しかし、自分の意思で行動した結果です。後悔はしておりません。」



神様「そうか。　・・・もし、勇者が望むなら、命を与え、次の使命を与えようと思うのだが。
そこは、人類が多く繁栄する世界。数々の困難や誘惑がある魔界のような世界だ。その世界で真の正義を見つけてほしい。」


勇者「畏まりました。御心のままに従います。」





勇者の返事を待っていたかのように、周囲を光が包み込む。


神様「うむ。よくぞ言ってくれた！　勇者よ、今後、天道アマミチ・晴男ハルオと名乗るがよい。」


天道(勇者)は、光の中に消えていった。