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その世界に降臨する者
050・護る者の為に
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~魔王城~
ジャスたちが魔王城に帰還すると、先に帰還していた悪魔や使い魔たちが周囲を取り囲む。
そのまま、傷ついたロロノアとマダム・オカミを治療の為に、どこか別の場所へと連れて行ってしまった。
ノーサは、マダム・オカミの治療の為 そのままついていってしまった。
心配そうにハンの帰りを待つジャスに、使い魔のノブナガが声をかけてきた。
「ジャスさん、世界樹の植樹が無事に完了しそうだニャン。
あとは、マリー様が目覚めてくれるのを待つだけニャン。
・
・
・
ジャスさんには、マリー様の側にいてほしいニャン。」
「・・・はい。
ノブナガさん、もし指標玉の場所へ転送しようと思ったらすぐにできますか。」
「うーん、魔力の充電が終わるまでは出来ないニャン。」
「魔力の充電・・・。
どのくらいの時間がかかるんですか。」
「ざっと計算で10分から20分くらいかニャン。」
「20分・・・。
ノブナガさん、魔力の充電を開始してもらってもいいですか?」
「ん?
忘れ物かニャン?
・
・
・
とにかく、任されたニャン。」
「ありがとうございます。」
ノブナガに精一杯の笑顔でお礼を言うと、ジャスはマリーの寝室へと急いだ。
マリーの寝室に着いたジャスは、不安から暗い表情をしている自分に気付き、再び精一杯の笑顔で部屋へと入る。
ジャスは マリーの横に座ると、マリーの手を優しく握り声をかける。
「マリーさん、朝ですよー。」
「・・・。」
しかし、マリーからの返事はない。
「マリーさん、早く起きないと魔界も天界も大変な事になっちゃいますよ。
もう、ロロノアさんも、マダム・オカミさんも、もしかするとハンさんも・・・。
マリーさん、ごめんなさい、わたし・・・。」
ジャスの目からは涙がこぼれている。
どうすればいいのか、どうした方がいいのか、自分が何をしたいのか、何をすればいいのか。
いろいろな不安がジャスを襲う。
そんなジャスの手を、無意識のマリーの手が弱々しくも、しっかりと握り返してきた。
ジャスは、マリーから勇気をもらったのだろうか、涙をぬぐうとニッコリと笑顔を見せ、マリーに再び声をかける。
「きっとマリーさんが目を覚ました時は、みんなで笑顔で迎えてあげますからね。
約束ですから、楽しみに待ってて下さいね。」
ジャスは眠っているマリーの手を強く握ると、額に優しくキスをする。
「マリーさん、行ってきます。」
ジャスは部屋を飛び出し、転送の間へと駆けだした。
(ハンさん、待っててください。)
一方そのころ、天界では、狂気の天使ベルゼブイと対峙する蒼き狼ジョチ(ハン)の姿があった。
ジョチは並みの魔王より強い肉体や魔力を有しているのだが、その力は大魔王ロロノアや魔王マダム・オカミと比べると遥かに見劣りする。
だが、ジョチは懸命にベルゼブイに喰らいついていた。
しかし、そんなジョチ(ハン)も深く傷つき、いまにも倒れそうな状態であった。
倒れるほどの致命傷を受けながらも、何度も何度も立ち向かってくるジョチに、ベルゼブイは怒りの表情を見せている。
「くっ!
うるさいイヌコロが!」
ベルゼブイの放った炎を寸前で躱すジョチだが、そのまま飛びかかってきたベルゼブイの一撃を無防備の腹部に受けてしまう。
ドン!
弾き飛ばされたジョチは、変身が解け、使い魔ハンの姿へと戻る。
倒れこむハンの方へとゆっくりと進みながら、ベルゼブイは気味の悪い笑い声をこらえながら、近寄ってくる。
「ぐふ、ぐふ、ぐふふ、おろかな。
使い魔風情が、進化の秘宝を使い 強化されたぐらいで勝てるとでも思ったのか。」
「勝てるとか勝てないとか、そんなこと考えてないッス。
俺は、お前を倒すことだけ考えてるッス。」
「くだらん。
それほどの微小な魔力で、神である我に歯向かうなど笑止千万!」
「お前は、神様でもなんでもないッス。
俺の大切な人を傷つけた、最低最悪クソ野郎ッス!」
ベルゼブイは、倒れこむハンを掴みあげると気味の悪い笑い顔を近づけてくる。
「ほれ、憎いなら殴り掛かってこい。」
使い魔ハンを挑発するように、ベルゼブイは顔を近づけてくる。
そんなベルゼブイの横っ面に、ハンは全身の力を込めて こぶしをふるう。
ぺち。
ぺち。
「ぐふふ、どうした。もう野良犬に変化する力も残っておらんのか。」
「はぁ・・はぁ・・・。」
息をするのも苦しそうなほど、生命力を消耗しているハンの瞳に何かを見たベルゼブイは、ハンをジッと見つめる。
ハンの瞳の中に何をみたのだろうか。
ベルゼブイは 笑うのを止め、真剣な面持ちで ハンに問いかける。
「その瞳の紋章は!?」
ハンは目を閉じ、顔をベルゼブイから背ける。
ベルゼブイは 左手でハンの頭を掴み、右手で瞼をこじ開け ハンの瞳の奥に刻まれる契約の紋章を再度みつめなおす。
ベルゼブイの胸の鼓動が、異常なほどに強く早くなっているのが、ハンにも伝わってくる。
ベルゼブイの見つめる先、ハンの瞳に映し出されたもの・・・。
それは、中央に瞳の描かれた三角形の背後に 天使の羽が描かれた紋章。
そう、マリーとの契約の紋章であった。
「その紋様。
古より古文書に描かれておる、神々の紋章ピラファスなのか。
いや、エイルシッドの紋章にも似ておる。
・
・
・
貴様の契約者、エイルシッドの関係者なのか!?
・
・
・
まてよ!
そういえば、この前の小娘。
・
・
・
奴に奪われた魔王城の主。
・
・
・
人間と同じ容姿をしている魔王。
・
・
・
魔界の民でありながら、天使の涙の秘密を・・・天界の秘密を知る者。
・
・
・
ま!
まさか!!!」
みるみると、ベルゼブイの表情から余裕が消えていく。
「その紋章!
エイルシッドの子。
・
・
・
あの小娘がエイルシッドの子だと言うのか!」
ハンは無言のまま力を溜めている。
マリーの秘密を知られた以上、何が何でもベルゼブイを止めなければならないと感じたからだ。
「ぐふ、ぐふふ、エイルシッドの娘の力を取り込めば、わしに怖いものはなくなる!
先手必勝で 小娘の力も取り込んでくれるわ!」
「そうは、させないッス!」
ハンは ベルゼブイの手の中で、魔界の風を纏い 再び 蒼き狼ジョチへと姿を変える。
そのまま蒼き狼ジョチは、ベルゼブイの手を振りほどき、臨戦態勢を取る。
「無駄だ!
貴様が どう足掻こうと、わしには勝てぬ。」
(わかってるッス。このままでは絶対に勝てないッス。
なら、俺にできる最後の・・・。)
「どうした、勝てぬと分かっているから襲ってこれぬのか。
なら、こちらから行くぞ!」
ベルゼブイが格下のジョチ目掛けて一直線に攻撃を繰り出してきた。
「アオオォォォォン!!!」
ジョチの遠吠えに、大気が呼応する。
ベルゼブイは いままでにない行動パターンに躊躇したのだろうか、一瞬だけ動きが止まってしまう。
もしかすると、ハンの瞳に マリーの紋章を見てしまったから、本能的に警戒したのかも知れない。
躊躇した理由は分からないが、その一瞬の隙をつき、ジョチは自身の体に転生の光をまとった。
「くっ!
まさか、進化の秘宝を使用したまま転生しようというのか!?
さ、させるか!!!」
ベルゼブイは、転生の光に包まれるジョチを攻撃しようと試みるが、その攻撃によるダメージは全て転生の光により消滅させられてしまう。
「くそが!
まだ神々を超えるには力が足りんというのか!」
ベルゼブイは、成すすべがなくなり、ハンを纏う転生の光が収まるのを待つ。
時間にすれば ほんの数秒程度なのだが、そのわずかな時間にベルゼブイは魔力を高め、エイルシッドの炎を召喚し始める。
「ぐふふ、奴の炎も馴染んできたわい。」
ハンを・・・蒼き狼ジョチを纏っていた転生の光が消え去ると同時に、ベルゼブイは召喚していた炎でジョチを攻撃する。
ベルゼブイの手から放たれた炎は、一直線にジョチに向かって全てを飲み込むように周囲を焼き尽くしながら襲い掛かる。
ジョチは、炎の軌道を見定め、余裕をもって回避する。
ベルゼブイから放たれた炎は、ジョチのいた場所を蒸発させ、不発のまま消えてしまった。
「回避に特化しおったか!」
ジョチの動きは、残像さえも残らぬほどに早く、ベルゼブイはジョチの動きを一切把握できずにいた。
ただ、不気味なまでに壁や地面を蹴る音が響き渡る。
回避に専念するジョチを捉えることができないベルゼブイは 焦りにも似た怒りの表情を見せる。
「くそ!くそ!くそ!」
ベルゼブイの放つ炎は一撃でジョチに致命傷を与えるほどの威力だが、ジョチに当たることはない。
ジョチが接近してくれば、攻撃があたる可能性も増えるのだろうが、冷静なジョチは一定の距離を保ったまま 接近してくることはないようだ。
そんなジョチに対し、ベルゼブイの怒りが増していき攻撃が乱雑になっていく。
→51へ
ジャスたちが魔王城に帰還すると、先に帰還していた悪魔や使い魔たちが周囲を取り囲む。
そのまま、傷ついたロロノアとマダム・オカミを治療の為に、どこか別の場所へと連れて行ってしまった。
ノーサは、マダム・オカミの治療の為 そのままついていってしまった。
心配そうにハンの帰りを待つジャスに、使い魔のノブナガが声をかけてきた。
「ジャスさん、世界樹の植樹が無事に完了しそうだニャン。
あとは、マリー様が目覚めてくれるのを待つだけニャン。
・
・
・
ジャスさんには、マリー様の側にいてほしいニャン。」
「・・・はい。
ノブナガさん、もし指標玉の場所へ転送しようと思ったらすぐにできますか。」
「うーん、魔力の充電が終わるまでは出来ないニャン。」
「魔力の充電・・・。
どのくらいの時間がかかるんですか。」
「ざっと計算で10分から20分くらいかニャン。」
「20分・・・。
ノブナガさん、魔力の充電を開始してもらってもいいですか?」
「ん?
忘れ物かニャン?
・
・
・
とにかく、任されたニャン。」
「ありがとうございます。」
ノブナガに精一杯の笑顔でお礼を言うと、ジャスはマリーの寝室へと急いだ。
マリーの寝室に着いたジャスは、不安から暗い表情をしている自分に気付き、再び精一杯の笑顔で部屋へと入る。
ジャスは マリーの横に座ると、マリーの手を優しく握り声をかける。
「マリーさん、朝ですよー。」
「・・・。」
しかし、マリーからの返事はない。
「マリーさん、早く起きないと魔界も天界も大変な事になっちゃいますよ。
もう、ロロノアさんも、マダム・オカミさんも、もしかするとハンさんも・・・。
マリーさん、ごめんなさい、わたし・・・。」
ジャスの目からは涙がこぼれている。
どうすればいいのか、どうした方がいいのか、自分が何をしたいのか、何をすればいいのか。
いろいろな不安がジャスを襲う。
そんなジャスの手を、無意識のマリーの手が弱々しくも、しっかりと握り返してきた。
ジャスは、マリーから勇気をもらったのだろうか、涙をぬぐうとニッコリと笑顔を見せ、マリーに再び声をかける。
「きっとマリーさんが目を覚ました時は、みんなで笑顔で迎えてあげますからね。
約束ですから、楽しみに待ってて下さいね。」
ジャスは眠っているマリーの手を強く握ると、額に優しくキスをする。
「マリーさん、行ってきます。」
ジャスは部屋を飛び出し、転送の間へと駆けだした。
(ハンさん、待っててください。)
一方そのころ、天界では、狂気の天使ベルゼブイと対峙する蒼き狼ジョチ(ハン)の姿があった。
ジョチは並みの魔王より強い肉体や魔力を有しているのだが、その力は大魔王ロロノアや魔王マダム・オカミと比べると遥かに見劣りする。
だが、ジョチは懸命にベルゼブイに喰らいついていた。
しかし、そんなジョチ(ハン)も深く傷つき、いまにも倒れそうな状態であった。
倒れるほどの致命傷を受けながらも、何度も何度も立ち向かってくるジョチに、ベルゼブイは怒りの表情を見せている。
「くっ!
うるさいイヌコロが!」
ベルゼブイの放った炎を寸前で躱すジョチだが、そのまま飛びかかってきたベルゼブイの一撃を無防備の腹部に受けてしまう。
ドン!
弾き飛ばされたジョチは、変身が解け、使い魔ハンの姿へと戻る。
倒れこむハンの方へとゆっくりと進みながら、ベルゼブイは気味の悪い笑い声をこらえながら、近寄ってくる。
「ぐふ、ぐふ、ぐふふ、おろかな。
使い魔風情が、進化の秘宝を使い 強化されたぐらいで勝てるとでも思ったのか。」
「勝てるとか勝てないとか、そんなこと考えてないッス。
俺は、お前を倒すことだけ考えてるッス。」
「くだらん。
それほどの微小な魔力で、神である我に歯向かうなど笑止千万!」
「お前は、神様でもなんでもないッス。
俺の大切な人を傷つけた、最低最悪クソ野郎ッス!」
ベルゼブイは、倒れこむハンを掴みあげると気味の悪い笑い顔を近づけてくる。
「ほれ、憎いなら殴り掛かってこい。」
使い魔ハンを挑発するように、ベルゼブイは顔を近づけてくる。
そんなベルゼブイの横っ面に、ハンは全身の力を込めて こぶしをふるう。
ぺち。
ぺち。
「ぐふふ、どうした。もう野良犬に変化する力も残っておらんのか。」
「はぁ・・はぁ・・・。」
息をするのも苦しそうなほど、生命力を消耗しているハンの瞳に何かを見たベルゼブイは、ハンをジッと見つめる。
ハンの瞳の中に何をみたのだろうか。
ベルゼブイは 笑うのを止め、真剣な面持ちで ハンに問いかける。
「その瞳の紋章は!?」
ハンは目を閉じ、顔をベルゼブイから背ける。
ベルゼブイは 左手でハンの頭を掴み、右手で瞼をこじ開け ハンの瞳の奥に刻まれる契約の紋章を再度みつめなおす。
ベルゼブイの胸の鼓動が、異常なほどに強く早くなっているのが、ハンにも伝わってくる。
ベルゼブイの見つめる先、ハンの瞳に映し出されたもの・・・。
それは、中央に瞳の描かれた三角形の背後に 天使の羽が描かれた紋章。
そう、マリーとの契約の紋章であった。
「その紋様。
古より古文書に描かれておる、神々の紋章ピラファスなのか。
いや、エイルシッドの紋章にも似ておる。
・
・
・
貴様の契約者、エイルシッドの関係者なのか!?
・
・
・
まてよ!
そういえば、この前の小娘。
・
・
・
奴に奪われた魔王城の主。
・
・
・
人間と同じ容姿をしている魔王。
・
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・
魔界の民でありながら、天使の涙の秘密を・・・天界の秘密を知る者。
・
・
・
ま!
まさか!!!」
みるみると、ベルゼブイの表情から余裕が消えていく。
「その紋章!
エイルシッドの子。
・
・
・
あの小娘がエイルシッドの子だと言うのか!」
ハンは無言のまま力を溜めている。
マリーの秘密を知られた以上、何が何でもベルゼブイを止めなければならないと感じたからだ。
「ぐふ、ぐふふ、エイルシッドの娘の力を取り込めば、わしに怖いものはなくなる!
先手必勝で 小娘の力も取り込んでくれるわ!」
「そうは、させないッス!」
ハンは ベルゼブイの手の中で、魔界の風を纏い 再び 蒼き狼ジョチへと姿を変える。
そのまま蒼き狼ジョチは、ベルゼブイの手を振りほどき、臨戦態勢を取る。
「無駄だ!
貴様が どう足掻こうと、わしには勝てぬ。」
(わかってるッス。このままでは絶対に勝てないッス。
なら、俺にできる最後の・・・。)
「どうした、勝てぬと分かっているから襲ってこれぬのか。
なら、こちらから行くぞ!」
ベルゼブイが格下のジョチ目掛けて一直線に攻撃を繰り出してきた。
「アオオォォォォン!!!」
ジョチの遠吠えに、大気が呼応する。
ベルゼブイは いままでにない行動パターンに躊躇したのだろうか、一瞬だけ動きが止まってしまう。
もしかすると、ハンの瞳に マリーの紋章を見てしまったから、本能的に警戒したのかも知れない。
躊躇した理由は分からないが、その一瞬の隙をつき、ジョチは自身の体に転生の光をまとった。
「くっ!
まさか、進化の秘宝を使用したまま転生しようというのか!?
さ、させるか!!!」
ベルゼブイは、転生の光に包まれるジョチを攻撃しようと試みるが、その攻撃によるダメージは全て転生の光により消滅させられてしまう。
「くそが!
まだ神々を超えるには力が足りんというのか!」
ベルゼブイは、成すすべがなくなり、ハンを纏う転生の光が収まるのを待つ。
時間にすれば ほんの数秒程度なのだが、そのわずかな時間にベルゼブイは魔力を高め、エイルシッドの炎を召喚し始める。
「ぐふふ、奴の炎も馴染んできたわい。」
ハンを・・・蒼き狼ジョチを纏っていた転生の光が消え去ると同時に、ベルゼブイは召喚していた炎でジョチを攻撃する。
ベルゼブイの手から放たれた炎は、一直線にジョチに向かって全てを飲み込むように周囲を焼き尽くしながら襲い掛かる。
ジョチは、炎の軌道を見定め、余裕をもって回避する。
ベルゼブイから放たれた炎は、ジョチのいた場所を蒸発させ、不発のまま消えてしまった。
「回避に特化しおったか!」
ジョチの動きは、残像さえも残らぬほどに早く、ベルゼブイはジョチの動きを一切把握できずにいた。
ただ、不気味なまでに壁や地面を蹴る音が響き渡る。
回避に専念するジョチを捉えることができないベルゼブイは 焦りにも似た怒りの表情を見せる。
「くそ!くそ!くそ!」
ベルゼブイの放つ炎は一撃でジョチに致命傷を与えるほどの威力だが、ジョチに当たることはない。
ジョチが接近してくれば、攻撃があたる可能性も増えるのだろうが、冷静なジョチは一定の距離を保ったまま 接近してくることはないようだ。
そんなジョチに対し、ベルゼブイの怒りが増していき攻撃が乱雑になっていく。
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