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2章・スタートライン
第8話 天使の贈物
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~翌日・宿【冒険者の集い】~
エイトたち4人は、エイトとレヴィアの部屋で今後の準備を兼ねて話し合いをしている。
「今日の昼過ぎには、レイザーも戻ってくるし、午前中に準備して、午後には迷宮に入ろうと思うけど。みんなは何か質問や要望はある?」
エイトが、四次元ポシェットの中身を仕分けながら、他の3人に声を掛ける。
「任せる。」
「いえ、何もないです。楽しみですね!」
「OK!どこまで潜るの?」
レヴィアは、無関心。
アルルは、遠足気分。
ミザリが、一番まじめに考えているようだった。
「ああ、迷宮の魔法陣があると言われる10階までは潜ろと思・・・。」
ミザリの質問に答えようとしていたエイトが、ふと何かに気づき、逆に質問をする。
「エッ!ミザリも一緒に行くの?」
「ええ、そういう約束だったから。」
当たり前のように、ミザリが返事をする。
ミザリは、まだまだ子供。
数多くの危険が潜む迷宮に連れていくには早すぎると感じ、不安の表情を隠せないエイト。
エイトはレヴィアを見る。
レヴィアは、相変わらずの様子で椅子に座り、本を読んでいた。
「ねえ、レヴィア・・・。」
「どうした?」
「ミザリと どんな約束をしたの?」
「洋服、担保で付いてきた。金貨7,000枚分。」
「そんなにしたの?なぜ!?」
レヴィアは、本に夢中で回答が回答になっていない。
この答え方では、エイトが勘違いをしてしまうだろう。
事情を知っているアルルは、やはり説明不足のままフォローを入れる。
アルルも、冒険の準備でワクワクしているようだ。
「価値があるものだからじゃないですかね?」
完全に説明不足の状態で勘違いをしているエイトは、心配そうにアルルを見る。
「え、だって今から冒険に行くんだよ!洋服代って、すでに一文無しでしょ!準備もなしに危険じゃない?」
「お店に行って、なかったことにしてもらいましょうか?」
アルルは、ハロルド商会ではなく、別の店で薬を売ればいいという、意味で答えたつもりのようだが・・・。
エイトには、やはり意味が伝わっていない。
「担保の元だって、もう傷物でしょ!返品もできないじゃないか。」
洋服はレヴィアが錬金してしまい、はがきサイズの圧縮された布の板になってしまったので、返すことも出来ない。そういう意味でエイトは話したつもりだった・・・。
傷物・・・。
その言葉で、レヴィアとアルルは、悲しい顔になる。
レヴィアが、椅子を立ち上がると、ミザリに駆け寄り、優しく話しかける。
「そうなの?ミザリ・・・。」
レヴィアとアルルが悲しそうな目で、ミザリを見ている。
会話にちゃんと参加していたミザリは、両者の言い分が食い違っていることに気づいていたが、こういったピンチにどう対処するのか見てみたくて、傍観しているようだ。
どうやらアルルの逆鱗に触れたようだ。
アルルは、涙目になりながら、エイトに詰め寄る。
「見損ないましたよ、エイトさん!初めてって大切なんですよ!」
「ああ、エイトは鬼畜王だな!」
ポコ!ポコ!
ボコ!ボコ!
「ちょ、ちょっと待ってくれ!意味が分からない!」
本当に意味が分かっていないエイト。
その態度に、更に腹を立てる2人。
「「往生際が悪い!」」
バキ!ボキ!
ドス!!
「あのさ・・・僕は思うんだけど、エイト、たぶん勘違いしてるよ。」
流石に、エイトが可哀想になってきたミザリは、フォローをいれる。
このとき、ミザリの中で、パーティの力関係が明確化された。
レヴィア
↓
↓
↓
アルル・ミザリ
↓
↓
エイト
~宿【冒険者の集い】~
2時間後、4人は 宿の酒場で食事をとっていた。
そこに、大型のバックパックを担いできたレイザーが、パーティと合流する。
レイザーとミザリは、誤解がないように、簡単な自己紹介を終われせる。
「ところで、どしたんだエイトの傷、ミザリを助けるときにでも絡まれたのか?」
新しいメンバーが増える時は、面倒に巻き込まれるパーティの特性を感じていたレイザーが冗談っぽくエイトに質問する。
「ああ、これは・・・。」
「なんでもない。ところで、その大量の荷物は、何かな?」
レヴィアが言葉を遮る。
レヴィアは、悪気はないのだろう。と、エイトは理解しているつもりだ。
彼女の性格上、気になったものは、とことん気になる性格のようだし、仕方がないといえば、そうなのだろう。
しかし、こうなった状況を説明したいエイトが、レヴィアとアルルを見るが、二人とも目をそらす。
・・・どうやら確信犯のようだ。
レヴィアの質問に、レイザーが答える。
「ああ、これは食料などを持ってきたんだけど、少し荷物が多くなりすぎてね。それと、こっちの剣が、私の武器だ。大切な人の形見なんだよ。」
レイザーは、腰にぶら下げている2本の細剣を触っている。
「大切な、・・・奥様ですか。」
アルルが、レイザーに質問する。
地獄の門の先を目指すくらいだから、何となく答えは予想できたのだが、今後、命を預けあうパーティになるので、アルルも質問しておきたかったのだろう。
その質問に、嫌な顔をせずに笑顔で答えてくれるレイザー。
「そう、名前もちゃんとあって、愛しのエリーと愛しのマリー。」
「どっちが嫁の名前だ?」
空気を読まないレヴィアが、気まずい質問をする。
「エリーが嫁、マリーが娘。いい家族だったんだ。」
「?」
レヴィアが、更に質問をしようと手をあげようとしているのを、アルルが遮り、小声でレヴィアに話しかける。
「娘さんの遠いところって、死の世界だったんですよ。気になっても言っちゃだめですよ。」
その回答で満足したのか、納得した表情でレヴィアは、アルルを見て頷く。
レイザーは、持ってきた食料を再度確認しながら、考え事をしている。
「人数も増えたんなら、食料を運ぶ問題も出てくるな。魔法陣がある10階までは、5日くらいかかるらしいぞ。」
「そうですね。5階までが2日くらいで、そこから10階までが3日、迷宮は常に動き続け、少しずつ形を変えているそうですね。」
アルルも迷宮について知っている情報を共有する。
想像と違っていたのか、レヴィアが驚いた表情を一瞬見せ、更に質問を続ける。
「結構長い道のりなんだな。ちなみに地獄の門は、何階まであるんだ?」
「さあ?いま一番最深部までたどり着いている、ウィンター商会の調査隊が、18階層って言ってたから、それ以上はあるだろうね。」
ミザリも、知っている情報を共有してくれている。
「なるほど、理解した!」
「レヴィア、何を理解したの?」
「ああ、食料を多めに持って行く必要がありそうだってことだね。」
そういうとレヴィアが、四次元ポシェットに食料を詰め始める。
中身を確かめずに、レイザーの持ってきた食料や、食卓に出されている、パンやハムなども、革袋に移してもらい、どんどんと収納していく。
「食料の問題は、これで解決!」
「便利な道具だな。魔装具なんて、どこで見つけたんだ?」
四次元ポシェットを、ただのポシェットだと思っていたレイザーがレヴィアに質問する。
レヴィアは、四次元ポシェットを自慢げに軽く叩きながら答える。
「ああこれね。天使のゴミ箱だったんだよ。」
ポコッ!
「いてっ!」
レヴィアは、頭を叩かれた気がして振り返るが、そこは壁でしかなく、誰もいなかったという。
~ to be continued
【補足】
・魔法陣と魔法円
魔法陣は、円陣の中に入り、呪文を唱えることで、魔法が発動する。
効果は、円の中になる。
魔法円は、円陣の外側から、呪文を唱えることで、魔法が発動する。
効果は、円の外側の世界になる。
魔法円は、より高度な術式が必要で、なおかつ魔法円の生成にも極度の魔力を必要とし、使用にも非常に強力な魔力を呼び水とする。
過去の文献では、魔法円で王国に雨を降らせる為、9人の生贄と120人の術者(一般人も含むと思われる)が参加して成功したケースが記録されている。
・食料を運ぶ問題
当たり前だが、食事をとらなければ、餓死してしまう。
冒険者によっては、倒したモンスターの肉を食べたり、苔などを食べたりしている者もいる。
・ウィンター商会の調査隊
商人協会1位のウィンター商会の私設調査隊。
エイトたち4人は、エイトとレヴィアの部屋で今後の準備を兼ねて話し合いをしている。
「今日の昼過ぎには、レイザーも戻ってくるし、午前中に準備して、午後には迷宮に入ろうと思うけど。みんなは何か質問や要望はある?」
エイトが、四次元ポシェットの中身を仕分けながら、他の3人に声を掛ける。
「任せる。」
「いえ、何もないです。楽しみですね!」
「OK!どこまで潜るの?」
レヴィアは、無関心。
アルルは、遠足気分。
ミザリが、一番まじめに考えているようだった。
「ああ、迷宮の魔法陣があると言われる10階までは潜ろと思・・・。」
ミザリの質問に答えようとしていたエイトが、ふと何かに気づき、逆に質問をする。
「エッ!ミザリも一緒に行くの?」
「ええ、そういう約束だったから。」
当たり前のように、ミザリが返事をする。
ミザリは、まだまだ子供。
数多くの危険が潜む迷宮に連れていくには早すぎると感じ、不安の表情を隠せないエイト。
エイトはレヴィアを見る。
レヴィアは、相変わらずの様子で椅子に座り、本を読んでいた。
「ねえ、レヴィア・・・。」
「どうした?」
「ミザリと どんな約束をしたの?」
「洋服、担保で付いてきた。金貨7,000枚分。」
「そんなにしたの?なぜ!?」
レヴィアは、本に夢中で回答が回答になっていない。
この答え方では、エイトが勘違いをしてしまうだろう。
事情を知っているアルルは、やはり説明不足のままフォローを入れる。
アルルも、冒険の準備でワクワクしているようだ。
「価値があるものだからじゃないですかね?」
完全に説明不足の状態で勘違いをしているエイトは、心配そうにアルルを見る。
「え、だって今から冒険に行くんだよ!洋服代って、すでに一文無しでしょ!準備もなしに危険じゃない?」
「お店に行って、なかったことにしてもらいましょうか?」
アルルは、ハロルド商会ではなく、別の店で薬を売ればいいという、意味で答えたつもりのようだが・・・。
エイトには、やはり意味が伝わっていない。
「担保の元だって、もう傷物でしょ!返品もできないじゃないか。」
洋服はレヴィアが錬金してしまい、はがきサイズの圧縮された布の板になってしまったので、返すことも出来ない。そういう意味でエイトは話したつもりだった・・・。
傷物・・・。
その言葉で、レヴィアとアルルは、悲しい顔になる。
レヴィアが、椅子を立ち上がると、ミザリに駆け寄り、優しく話しかける。
「そうなの?ミザリ・・・。」
レヴィアとアルルが悲しそうな目で、ミザリを見ている。
会話にちゃんと参加していたミザリは、両者の言い分が食い違っていることに気づいていたが、こういったピンチにどう対処するのか見てみたくて、傍観しているようだ。
どうやらアルルの逆鱗に触れたようだ。
アルルは、涙目になりながら、エイトに詰め寄る。
「見損ないましたよ、エイトさん!初めてって大切なんですよ!」
「ああ、エイトは鬼畜王だな!」
ポコ!ポコ!
ボコ!ボコ!
「ちょ、ちょっと待ってくれ!意味が分からない!」
本当に意味が分かっていないエイト。
その態度に、更に腹を立てる2人。
「「往生際が悪い!」」
バキ!ボキ!
ドス!!
「あのさ・・・僕は思うんだけど、エイト、たぶん勘違いしてるよ。」
流石に、エイトが可哀想になってきたミザリは、フォローをいれる。
このとき、ミザリの中で、パーティの力関係が明確化された。
レヴィア
↓
↓
↓
アルル・ミザリ
↓
↓
エイト
~宿【冒険者の集い】~
2時間後、4人は 宿の酒場で食事をとっていた。
そこに、大型のバックパックを担いできたレイザーが、パーティと合流する。
レイザーとミザリは、誤解がないように、簡単な自己紹介を終われせる。
「ところで、どしたんだエイトの傷、ミザリを助けるときにでも絡まれたのか?」
新しいメンバーが増える時は、面倒に巻き込まれるパーティの特性を感じていたレイザーが冗談っぽくエイトに質問する。
「ああ、これは・・・。」
「なんでもない。ところで、その大量の荷物は、何かな?」
レヴィアが言葉を遮る。
レヴィアは、悪気はないのだろう。と、エイトは理解しているつもりだ。
彼女の性格上、気になったものは、とことん気になる性格のようだし、仕方がないといえば、そうなのだろう。
しかし、こうなった状況を説明したいエイトが、レヴィアとアルルを見るが、二人とも目をそらす。
・・・どうやら確信犯のようだ。
レヴィアの質問に、レイザーが答える。
「ああ、これは食料などを持ってきたんだけど、少し荷物が多くなりすぎてね。それと、こっちの剣が、私の武器だ。大切な人の形見なんだよ。」
レイザーは、腰にぶら下げている2本の細剣を触っている。
「大切な、・・・奥様ですか。」
アルルが、レイザーに質問する。
地獄の門の先を目指すくらいだから、何となく答えは予想できたのだが、今後、命を預けあうパーティになるので、アルルも質問しておきたかったのだろう。
その質問に、嫌な顔をせずに笑顔で答えてくれるレイザー。
「そう、名前もちゃんとあって、愛しのエリーと愛しのマリー。」
「どっちが嫁の名前だ?」
空気を読まないレヴィアが、気まずい質問をする。
「エリーが嫁、マリーが娘。いい家族だったんだ。」
「?」
レヴィアが、更に質問をしようと手をあげようとしているのを、アルルが遮り、小声でレヴィアに話しかける。
「娘さんの遠いところって、死の世界だったんですよ。気になっても言っちゃだめですよ。」
その回答で満足したのか、納得した表情でレヴィアは、アルルを見て頷く。
レイザーは、持ってきた食料を再度確認しながら、考え事をしている。
「人数も増えたんなら、食料を運ぶ問題も出てくるな。魔法陣がある10階までは、5日くらいかかるらしいぞ。」
「そうですね。5階までが2日くらいで、そこから10階までが3日、迷宮は常に動き続け、少しずつ形を変えているそうですね。」
アルルも迷宮について知っている情報を共有する。
想像と違っていたのか、レヴィアが驚いた表情を一瞬見せ、更に質問を続ける。
「結構長い道のりなんだな。ちなみに地獄の門は、何階まであるんだ?」
「さあ?いま一番最深部までたどり着いている、ウィンター商会の調査隊が、18階層って言ってたから、それ以上はあるだろうね。」
ミザリも、知っている情報を共有してくれている。
「なるほど、理解した!」
「レヴィア、何を理解したの?」
「ああ、食料を多めに持って行く必要がありそうだってことだね。」
そういうとレヴィアが、四次元ポシェットに食料を詰め始める。
中身を確かめずに、レイザーの持ってきた食料や、食卓に出されている、パンやハムなども、革袋に移してもらい、どんどんと収納していく。
「食料の問題は、これで解決!」
「便利な道具だな。魔装具なんて、どこで見つけたんだ?」
四次元ポシェットを、ただのポシェットだと思っていたレイザーがレヴィアに質問する。
レヴィアは、四次元ポシェットを自慢げに軽く叩きながら答える。
「ああこれね。天使のゴミ箱だったんだよ。」
ポコッ!
「いてっ!」
レヴィアは、頭を叩かれた気がして振り返るが、そこは壁でしかなく、誰もいなかったという。
~ to be continued
【補足】
・魔法陣と魔法円
魔法陣は、円陣の中に入り、呪文を唱えることで、魔法が発動する。
効果は、円の中になる。
魔法円は、円陣の外側から、呪文を唱えることで、魔法が発動する。
効果は、円の外側の世界になる。
魔法円は、より高度な術式が必要で、なおかつ魔法円の生成にも極度の魔力を必要とし、使用にも非常に強力な魔力を呼び水とする。
過去の文献では、魔法円で王国に雨を降らせる為、9人の生贄と120人の術者(一般人も含むと思われる)が参加して成功したケースが記録されている。
・食料を運ぶ問題
当たり前だが、食事をとらなければ、餓死してしまう。
冒険者によっては、倒したモンスターの肉を食べたり、苔などを食べたりしている者もいる。
・ウィンター商会の調査隊
商人協会1位のウィンター商会の私設調査隊。
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