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悪魔召喚士
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後日、魔法練習用の広場に千紘とエイルが来ていた。
一心不乱に魔法の練習をする千紘と、魔法の練習をする千紘を見つめながら ベンチに座りポカポカ陽気に誘われ ウトウトしているエイルの姿がある。
そんなウトウトしているエイルに 千紘が声をかける。
「ねえ、ちょっと見てくれないかな?」
「ん?」
唐突に声をかけてきた千紘に対して、眠そうに眼をこすりながら 不思議そうな表情を見せるエイル。
そんなエイルのほうに向けて、人差し指と中指を交差させて真っすぐ伸ばし 左手の親指を立てながら千紘は叫んだ。
「ファイヤーボールゥ!」
ボッ!
ヒューン!
「うわ、あぶね!
・
・
・
って、あれ?」
千紘の掛け声と同時に真っすぐに伸ばした指先から卓球の球ほどの火の玉が放たれた。
「やった、成功だ!」
満面の笑みを浮かべる千紘と、不思議そうな顔のエイル。
エイルが不思議そうな顔をするのにも理由があった。
「成功・・・なの?」
エイルが不思議そうな顔をする理由。
それは、千紘の放った魔法の威力もだが、飛距離の問題もあるのだろう。
魔法を練習していた千紘から、ベンチに座ってウトウトしていたエイルまでの距離は約5m。
エイルは、急に火の玉が飛んできて驚きはしたものの、実際に火の玉はエイルの2mほど手前で消滅してしまっていたからだ。
「そうよ!
だって、何もないところから火の玉が出たんだよ。
これを成功と言わずに何を成功っていうの?」
「確かにそうなんだけど・・・。
えっと、俺が知ってる火の玉の魔法は、中距離の敵を攻撃する強力な魔法だったから・・・。
いや、だけど初めて魔法が使えたんだし・・・。」
「何をブツブツ偉そうに言ってるのよ。
そんなに 偉そうに話したって、君は魔法を使えないでしょ!」
「・・・そういうことにしておくよ。」
「えっ、魔法が使えるの?」
千紘のバカにしたような表情に腹を立てたのか、エイルが手のひらに火の玉を召喚する。
「・・・特別な魔法なんだけど、この魔法は 全てを見通す炎、全てを繋ぐ炎。
周囲に存在する 全ての炎と繋ぐことが出来る能力なんだ。
ようするに、炎のある所を自由に見れるってこと。」
「・・・。」
千紘は軽蔑の眼差しをエイルに向ける。
「千紘、どうしたの?」
「ようするに君は 一日中 のぞき行為をしていたってことだよね。」
「・・・。」
「・・・。」
「まあ、そうなるよね。」
「ほんと最低ー!」
一心不乱に魔法の練習をする千紘と、魔法の練習をする千紘を見つめながら ベンチに座りポカポカ陽気に誘われ ウトウトしているエイルの姿がある。
そんなウトウトしているエイルに 千紘が声をかける。
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「ん?」
唐突に声をかけてきた千紘に対して、眠そうに眼をこすりながら 不思議そうな表情を見せるエイル。
そんなエイルのほうに向けて、人差し指と中指を交差させて真っすぐ伸ばし 左手の親指を立てながら千紘は叫んだ。
「ファイヤーボールゥ!」
ボッ!
ヒューン!
「うわ、あぶね!
・
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って、あれ?」
千紘の掛け声と同時に真っすぐに伸ばした指先から卓球の球ほどの火の玉が放たれた。
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それは、千紘の放った魔法の威力もだが、飛距離の問題もあるのだろう。
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エイルは、急に火の玉が飛んできて驚きはしたものの、実際に火の玉はエイルの2mほど手前で消滅してしまっていたからだ。
「そうよ!
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「確かにそうなんだけど・・・。
えっと、俺が知ってる火の玉の魔法は、中距離の敵を攻撃する強力な魔法だったから・・・。
いや、だけど初めて魔法が使えたんだし・・・。」
「何をブツブツ偉そうに言ってるのよ。
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「・・・そういうことにしておくよ。」
「えっ、魔法が使えるの?」
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「・・・。」
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