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あこ

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出会い

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「なにこれ…中学生みたい。」
とっさに出たわたし、真生の言葉にお母さんは吹き出した。
「何言ってるの?制服が変わらないからって中学生なわけないじゃない笑」そう笑いながら言うお母さんは玄関の前でぱしゃりとシャッターをきる。中学の時に目指していた高野高校。それはわたしたちの公立区域で2番目の進学校であり、最寄りの高校だった。通っていた中学と高校が近くにあるせいか、制服は全く一緒のセーラー服。なにか変わったことがあるといえば、校章とリボンだけだった。ブツブツ文句を言っていると、お母さんが背中を叩いてきた。「いたっ!」「そんな顔すんじゃないわよ!これからあんた、憧れてた高野高校に入学できるのよ?ちゃんと胸張って!」「うう…。」しぶしぶ車の中に乗り込む。3月から手に入れたスマホには、同じ中学の元カレからのLINEが入っていた。《俺達また同じクラスだった、今日からまたよろしく!笑》「は!?嘘でしょお~?」元カレの優希は中学1年から3年まで付き合っていた小学校からの同級生。最終的にふられた真生は意地になって一緒に通おうねと言っていたこの高野高校に来た。小学校では人数が少なく1クラスしかなかったため、6年間クラスは一緒。しかもなぜか人数が大幅に増え、クラス替えをしている中学でも3年間クラスは一緒だった。ってことは、10年間同じクラス!?後部座席に座っていた真生はそのまま倒れ込んだ。「なに、また優希くんと同じクラス?変な運命ね笑」「笑い事じゃないってぇー!」しょんぼりしたわたしをミラーで笑いながら、お母さんは高野高校へと車を運転していった。
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