オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

47.溢れるほどの愛を注ぐ決意

毒親：子どもにとって「毒」になる親

子どもを罵倒したり、無視したり、養育を放棄したり、虐待行為をしてきた毒親。それが過去のロナ。


テオは父親が死んだあと、どうやって生きて来たのだろう。妹と二人、どうやって日々を過ごしたきたのか。
ジャンのロナを見る目。マルタンや肉屋の主人がテオを心配し、無料で食材を提供してくれる様子から、酷い生活をしてきたのだろうと思われた。

「私が親になったからには、幸せを感じて生きて欲しいわ。そのために、溢れるほどの愛をジャブジャブと注がないと！頑張るわ！」
ロナが新たに気合いを入れていると、テオがやってきた。


「まだ寝ないの？母さん」
「うん…メニューは決まったけど、もう一つの目標である、教育の向上の方をどうしようかなと思ってね」

「母さんは、東の国の文章が読めるんでしょ？」
「うん、多分ね。話すのは無理だけどね」

「俺も東の国の言葉、分かるようになるかな？」
「分かると思うよ。読むのは。ただ、漢字がとにかく多いから、こればかりはコツコツ覚えるしかないね」

「俺に教えてくれる？」
「勿論！私が分かることは全部教えるよ」

「俺もマルタンさんみたいに、イケオジモブチートテオになれるかな？」
「イケメンヒーローチートテオになれるよ」

テオは嬉しそうに笑った。