オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

26.私たちがいる世界について-2

「なんでそんな変なことばかり聞くの？母さんたちがいた世界にはいたの？魔物討伐部隊とか、獣人とか」

「現実にはいなくて、空想の物語の中にそういう世界があったのよ。自由に、こういう世界があったらいいな、面白いだろうなって、色々な世界を想像して設定して、文章として残したり、映像として発表したりしたのよ」

「…母さんたちの世界で考えられていた異世界は、魔法が使えたり、魔獣がいたり、獣人がいたりする世界だったってことなんだね」

「さすがお兄ちゃん、ママの話を理解する能力高すぎ」


「でね、私と梨奈が推測するに、このテオがいる世界というのは、誰かが考えた空想の異世界が物質化したものなんじゃないか。そこに私たちが転生したんじゃないか。ってことなの」

「私たちの世界には、そういう異世界転生の話が沢山あってね。ママも私も好きで、沢山読んでいたの」

「…ここが誰かが考えた空想の世界…俺たちは生きて存在してるのに…」

「思考は物質化するって考えがあるから、この世界は誰かの思考が物質化した世界なのかもね」

「まぁ、難しいことはママにも私にも分からないけどさ、私たちは物質として、ここに今生きているってこと！それが事実！」

「…わ、わかった」