13 / 50
13話 普通のおじさん、幼女エルフとキャンプ。
しおりを挟む
「なんてこったパンナコッタ……」
馬車で次の国まで行く予定だったが、車輪が壊れ立ち往生していた。
従者の方は、数時間ほど必死に直そうとしていたのだが、歯車のかみ合わせがどうにもならないらしい。
修繕の為にはオーリアに戻るしかないらしく、運賃は半分返してもらえることになった。
次の国まで歩けば数日、距離は問題ないが……。
前に進むか、後ろに戻るか。
地図を購入しているのと、道筋は口頭でも説明してもらったので問題ないが、ククリと二人で大丈夫なのだろうか。
盗賊、山賊、未知の魔物、色々と危険はあるだろう。
無知な私はククリに頼るしかない。
「ククリどう――」
「シガ様、パンナコッタって何ですか?」
……私のつまらないおじさんギャグのせいで、ククリの疑問が別に方向に向いているらしい。
響きが似ているからだよ、と説明するほど恥ずかしいものはない。
なので私は、ククリと出会って初めて耳が遠いフリをした。
すまない、おじさんにもメンタルというものがあるんだ。
「ねえ、シガ様。パンナコッタって何ですか? この状況下で必要な隠語なのですか?」
追い打ちのかけ方が的確で、私の心にズキンと来る。
従者はどうする? と訊ねてきた。
私はククリの質問には答えず、問題点を提示する。
「ククリ、私たち二人で国へ向かうのは問題ないと思うか?」
「パンナコッ……」と、何か言いかけたが、ふむふむといつものモードに入る。
良かった、もうやめて頂きたい。
「あります。危険はないとは言い切れません。ですが……シガ様ならば問題ないと言えます」
「それは……戦闘力的な意味か?」
こくこくと頷く。
ふむ、私のことを凄く信用してくれているのだろう。
酒場の冒険者たちの事も考えるとククリも強いはずだ。
なら……。
「ククリ、だったら歩いて向かわないか?」
返答はわかっているが、やはりちゃんと聞いておきたい。
もちろん彼女は満面の笑みで、拳を作って、右手で胸を叩いた。
▽
「な、な、な、何ですかこれは!?」
「ん? テントだが……ああ、そうか、ククリは初めてだったな」
「い、家じゃないですかあ!? シガ様は、家を持ち歩けるんですかあ!?」
数時間ほど平地を歩いた後、空が暗くなったこともあって野営することにした。
焚火を設置、キャンプ用品を取り出したのである。
ククリの反応があまりにも面白く、つい嬉しくなってしまう。
「ああ、ベッドや枕もあるから、ここで二人暮らすことができる。更に虫からも身を守れるんだ」
「す、すごいですぅー!」
拍手をぱちぱち、本当はただキャンプセールでクリックしただけなのだが……ごめんな、ククリ。
でも、ありがとう。
「シガ様が住んでいた異世界はどんなところだったんですか?」
焚火を囲ってククリは鮭おにぎり、私はインスタントうどんを啜っていると、質問が飛んできた。
そうか、彼女からすれば異世界なのか。
ふと笑みを浮かべて火を見つめる。
「まず、魔法はない。貴族の様な権力はあるが、普通に暮らしていればそこまで感じることはない。それと……奴隷自体はあったが、凄く古い風習だった。少なくとも私が生きている間にはなかった」
「そうなんですか? 奴隷……はいないんですね」
悲し気な表情を浮かべる。言う必要はなかったかもしれないが、価値観の違いを伝えたかった。
「平和な世界だが争いが無くなったわけじゃない。だけど大勢が笑顔だった。私は……違ったが」
「え?」
それから私は身の上話をした。幼い頃から両親がいなかったこと。
親戚の家を転々とし、真面目に勉強して、無難に生きて、だがブラック企業で日々を過ごしていたこと。
つまらない話だったが、ククリは真摯に話を聞いてくれた。
いい世界ですね、とでもいってくれた。
「シガ様のことがよくわかって嬉しかったです!」
そして私は、ずっと気になっていたことを訊ねる。
「言いたくなかったらいいんだが、ククリの事も教えてくれないか?」
静寂な時間が流れる。
炎がパチパチと音を立て、木々が風で揺れた。
「私は……西のエルフの里で生まれました。精霊たちの住む巨樹《きょじゅ》の周りに、自然な木で作られた家がいくつもあって、そのうちの一つに父と母で暮らしてました」
「精霊……か、どういう存在なんだ?」
「説明が難しいのですが、例えるなら居場所を守ってくれる大切な存在だと思います。といっても、エルフ族の全員が里で暮らすわけではなく、冒険者だったり、商人や政治に興味を持つ人もいます」
里、というのはピンとこなかったが、日本で考えてみるとしっくりきた。
海外へ行く人は少数だが、もちろんそういう人も大勢いる。
そんな感じだろうか。
「ですが、精霊が住む土地は凄く政治的な価値を持つんです」
「政治的な価値?」
ククリは、コクンと頷く。
「精霊のいる巨樹は魔力保有量が高く、様々な事に使用できます。わかりやすい例でいうと弓でしょうか、巨樹の弓は、魔力を有するので魔物退治に凄く有効なんです」
「なるほど……喉から手が出る程ほしい人はいるだろうな」
その時、私はハッと気づく。
もしかして、奴隷になったのは――
「私の里は狙われました。軍事目的の為、巨樹を奪う為に同胞を大勢殺されました。もちろん対抗しましたが、あまりにも数が多かったのです。そこで両親は……。かろうじて逃げのびた私は、倒れていたところをビアードさんに拾われました。もちろんそれが世界中の里で起きているわけではありません。国によって思想は違いますし。ですが、以前言っていたエルフ族が偉そうだったり、人間嫌いな人が多いのはそういった理由からです。私の身内でも、人間だから、という理由で毛嫌いしている人は大勢いました」
ククリの話は、私の想像以上だった。
差別というのはどの世界でもあることだが、なかなか難しい問題だ。
この世界は国境が曖昧らしい。
そうなると思想の違いは如実に現れる。
あっちでは大丈夫だがこっちではダメ、争いの種はあちこちにあるということだ。
「ありがとう、よくわかった。話してくれてありがとう」
「いえ……でも、勘違いしないでほしいのは、こうやってシガ様と一緒に冒険できるのは凄く楽しいです! エルフの中でも冒険に憧れていたのって私なんですよ!」
気を使ってくれているのか、満面の笑みを浮かべてくれた。
戦っている彼女は美しく、そして強い。
「そういえばククリ、焼きマシュマロを知っているか? 凄く美味しくてとろけてしまうんだ」
「ええ!? なんですかそれ!? 食べてみたいです!」
「今日はとっておきでチョコレートも付けよう。きっと病みつきだ」
冒険初日、私はこれから何があってもククリを守ろうと心で強く誓った。
馬車で次の国まで行く予定だったが、車輪が壊れ立ち往生していた。
従者の方は、数時間ほど必死に直そうとしていたのだが、歯車のかみ合わせがどうにもならないらしい。
修繕の為にはオーリアに戻るしかないらしく、運賃は半分返してもらえることになった。
次の国まで歩けば数日、距離は問題ないが……。
前に進むか、後ろに戻るか。
地図を購入しているのと、道筋は口頭でも説明してもらったので問題ないが、ククリと二人で大丈夫なのだろうか。
盗賊、山賊、未知の魔物、色々と危険はあるだろう。
無知な私はククリに頼るしかない。
「ククリどう――」
「シガ様、パンナコッタって何ですか?」
……私のつまらないおじさんギャグのせいで、ククリの疑問が別に方向に向いているらしい。
響きが似ているからだよ、と説明するほど恥ずかしいものはない。
なので私は、ククリと出会って初めて耳が遠いフリをした。
すまない、おじさんにもメンタルというものがあるんだ。
「ねえ、シガ様。パンナコッタって何ですか? この状況下で必要な隠語なのですか?」
追い打ちのかけ方が的確で、私の心にズキンと来る。
従者はどうする? と訊ねてきた。
私はククリの質問には答えず、問題点を提示する。
「ククリ、私たち二人で国へ向かうのは問題ないと思うか?」
「パンナコッ……」と、何か言いかけたが、ふむふむといつものモードに入る。
良かった、もうやめて頂きたい。
「あります。危険はないとは言い切れません。ですが……シガ様ならば問題ないと言えます」
「それは……戦闘力的な意味か?」
こくこくと頷く。
ふむ、私のことを凄く信用してくれているのだろう。
酒場の冒険者たちの事も考えるとククリも強いはずだ。
なら……。
「ククリ、だったら歩いて向かわないか?」
返答はわかっているが、やはりちゃんと聞いておきたい。
もちろん彼女は満面の笑みで、拳を作って、右手で胸を叩いた。
▽
「な、な、な、何ですかこれは!?」
「ん? テントだが……ああ、そうか、ククリは初めてだったな」
「い、家じゃないですかあ!? シガ様は、家を持ち歩けるんですかあ!?」
数時間ほど平地を歩いた後、空が暗くなったこともあって野営することにした。
焚火を設置、キャンプ用品を取り出したのである。
ククリの反応があまりにも面白く、つい嬉しくなってしまう。
「ああ、ベッドや枕もあるから、ここで二人暮らすことができる。更に虫からも身を守れるんだ」
「す、すごいですぅー!」
拍手をぱちぱち、本当はただキャンプセールでクリックしただけなのだが……ごめんな、ククリ。
でも、ありがとう。
「シガ様が住んでいた異世界はどんなところだったんですか?」
焚火を囲ってククリは鮭おにぎり、私はインスタントうどんを啜っていると、質問が飛んできた。
そうか、彼女からすれば異世界なのか。
ふと笑みを浮かべて火を見つめる。
「まず、魔法はない。貴族の様な権力はあるが、普通に暮らしていればそこまで感じることはない。それと……奴隷自体はあったが、凄く古い風習だった。少なくとも私が生きている間にはなかった」
「そうなんですか? 奴隷……はいないんですね」
悲し気な表情を浮かべる。言う必要はなかったかもしれないが、価値観の違いを伝えたかった。
「平和な世界だが争いが無くなったわけじゃない。だけど大勢が笑顔だった。私は……違ったが」
「え?」
それから私は身の上話をした。幼い頃から両親がいなかったこと。
親戚の家を転々とし、真面目に勉強して、無難に生きて、だがブラック企業で日々を過ごしていたこと。
つまらない話だったが、ククリは真摯に話を聞いてくれた。
いい世界ですね、とでもいってくれた。
「シガ様のことがよくわかって嬉しかったです!」
そして私は、ずっと気になっていたことを訊ねる。
「言いたくなかったらいいんだが、ククリの事も教えてくれないか?」
静寂な時間が流れる。
炎がパチパチと音を立て、木々が風で揺れた。
「私は……西のエルフの里で生まれました。精霊たちの住む巨樹《きょじゅ》の周りに、自然な木で作られた家がいくつもあって、そのうちの一つに父と母で暮らしてました」
「精霊……か、どういう存在なんだ?」
「説明が難しいのですが、例えるなら居場所を守ってくれる大切な存在だと思います。といっても、エルフ族の全員が里で暮らすわけではなく、冒険者だったり、商人や政治に興味を持つ人もいます」
里、というのはピンとこなかったが、日本で考えてみるとしっくりきた。
海外へ行く人は少数だが、もちろんそういう人も大勢いる。
そんな感じだろうか。
「ですが、精霊が住む土地は凄く政治的な価値を持つんです」
「政治的な価値?」
ククリは、コクンと頷く。
「精霊のいる巨樹は魔力保有量が高く、様々な事に使用できます。わかりやすい例でいうと弓でしょうか、巨樹の弓は、魔力を有するので魔物退治に凄く有効なんです」
「なるほど……喉から手が出る程ほしい人はいるだろうな」
その時、私はハッと気づく。
もしかして、奴隷になったのは――
「私の里は狙われました。軍事目的の為、巨樹を奪う為に同胞を大勢殺されました。もちろん対抗しましたが、あまりにも数が多かったのです。そこで両親は……。かろうじて逃げのびた私は、倒れていたところをビアードさんに拾われました。もちろんそれが世界中の里で起きているわけではありません。国によって思想は違いますし。ですが、以前言っていたエルフ族が偉そうだったり、人間嫌いな人が多いのはそういった理由からです。私の身内でも、人間だから、という理由で毛嫌いしている人は大勢いました」
ククリの話は、私の想像以上だった。
差別というのはどの世界でもあることだが、なかなか難しい問題だ。
この世界は国境が曖昧らしい。
そうなると思想の違いは如実に現れる。
あっちでは大丈夫だがこっちではダメ、争いの種はあちこちにあるということだ。
「ありがとう、よくわかった。話してくれてありがとう」
「いえ……でも、勘違いしないでほしいのは、こうやってシガ様と一緒に冒険できるのは凄く楽しいです! エルフの中でも冒険に憧れていたのって私なんですよ!」
気を使ってくれているのか、満面の笑みを浮かべてくれた。
戦っている彼女は美しく、そして強い。
「そういえばククリ、焼きマシュマロを知っているか? 凄く美味しくてとろけてしまうんだ」
「ええ!? なんですかそれ!? 食べてみたいです!」
「今日はとっておきでチョコレートも付けよう。きっと病みつきだ」
冒険初日、私はこれから何があってもククリを守ろうと心で強く誓った。
24
お気に入りに追加
1,767
あなたにおすすめの小説
新人神様のまったり天界生活
源 玄輝
ファンタジー
死後、異世界の神に召喚された主人公、長田 壮一郎。
「異世界で勇者をやってほしい」
「お断りします」
「じゃあ代わりに神様やって。これ決定事項」
「・・・え?」
神に頼まれ異世界の勇者として生まれ変わるはずが、どういうわけか異世界の神になることに!?
新人神様ソウとして右も左もわからない神様生活が今始まる!
ソウより前に異世界転生した人達のおかげで大きな戦争が無い比較的平和な下界にはなったものの信仰が薄れてしまい、実はピンチな状態。
果たしてソウは新人神様として消滅せずに済むのでしょうか。
一方で異世界の人なので人らしい生活を望み、天使達の住む空間で住民達と交流しながら料理をしたり風呂に入ったり、時にはイチャイチャしたりそんなまったりとした天界生活を満喫します。
まったりゆるい、異世界天界スローライフ神様生活開始です!
チュートリアル場所でLv9999になっちゃいました。
ss
ファンタジー
これは、ひょんなことから異世界へと飛ばされた青年の物語である。
高校三年生の竹林 健(たけばやし たける)を含めた地球人100名がなんらかの力により異世界で過ごすことを要求される。
そんな中、安全地帯と呼ばれている最初のリスポーン地点の「チュートリアル場所」で主人公 健はあるスキルによりレベルがMAXまで到達した。
そして、チュートリアル場所で出会った一人の青年 相斗と一緒に異世界へと身を乗り出す。
弱体した異世界を救うために二人は立ち上がる。
※基本的には毎日7時投稿です。作者は気まぐれなのであくまで目安くらいに思ってください。設定はかなりガバガバしようですので、暖かい目で見てくれたら嬉しいです。
※コメントはあんまり見れないかもしれません。ランキングが上がっていたら、報告していただいたら嬉しいです。
Hotランキング 1位
ファンタジーランキング 1位
人気ランキング 2位
100000Pt達成!!
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
テンプレを無視する異世界生活
ss
ファンタジー
主人公の如月 翔(きさらぎ しょう)は1度見聞きしたものを完璧に覚えるIQ200を超える大天才。
そんな彼が勇者召喚により異世界へ。
だが、翔には何のスキルもなかった。
翔は異世界で過ごしていくうちに異世界の真実を解き明かしていく。
これは、そんなスキルなしの大天才が行く異世界生活である..........
hotランキング2位にランクイン
人気ランキング3位にランクイン
ファンタジーで2位にランクイン
※しばらくは0時、6時、12時、6時の4本投稿にしようと思います。
※コメントが多すぎて処理しきれなくなった時は一時的に閉鎖する場合があります。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
ただしい異世界の歩き方!
空見 大
ファンタジー
人生の内長い時間を病床の上で過ごした男、田中翔が心から望んでいたのは自由な世界。
未踏の秘境、未だ食べたことのない食べ物、感じたことのない感覚に見たことのない景色。
未だ知らないと書いて未知の世界を全身で感じることこそが翔の夢だった。
だがその願いも虚しくついにその命の終わりを迎えた翔は、神から新たな世界へと旅立つ権利を与えられる。
翔が向かった先の世界は全てが起こりうる可能性の世界。
そこには多種多様な生物や環境が存在しており、地球ではもはや全て踏破されてしまった未知が溢れかえっていた。
何者にも縛られない自由な世界を前にして、翔は夢に見た世界を生きていくのだった。
一章終了まで毎日20時台更新予定
読み方はただしい異世界(せかい)の歩き方です
無限初回ログインボーナスを貰い続けて三年 ~辺境伯となり辺境領地生活~
桜井正宗
ファンタジー
元恋人に騙され、捨てられたケイオス帝国出身の少年・アビスは絶望していた。資産を奪われ、何もかも失ったからだ。
仕方なく、冒険者を志すが道半ばで死にかける。そこで大聖女のローザと出会う。幼少の頃、彼女から『無限初回ログインボーナス』を授かっていた事実が発覚。アビスは、三年間もの間に多くのログインボーナスを受け取っていた。今まで気づかず生活を送っていたのだ。
気づけばSSS級の武具アイテムであふれかえっていた。最強となったアビスは、アイテムの受け取りを拒絶――!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる