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ヒカリ
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「安倍さん、ハガキ……」
「ああ、届きましたか? 少し心配だったんです。届くか、どうか……」
「点字……」
「ああ、通販でセットを買って、それで……間違っていませんでしたか? 完全に独学なので……」
「はい、完璧でした」
「あははっ、そっか、よかった」
夕子と組んだ逆の手が彼の頭の方に動き、ポリポリと掻いているのが分かる。
「ふふふ、安倍さん、小学生みたいですね。私とても嬉しかったです」
夕子は空を見上げた。目が潤む。
「ああ、もうそろそろ帰らないと……」
安倍が呟く。
指先で指触時計を撫でた。午後九時四十分。
――帰りたくない……帰りたくない、って言わないと……。後悔……後悔するのはイヤ……。
「……安倍さん……もしよければ……私、もう少し一緒にいたいです。安倍さんと……」
胸が高鳴った。
安倍の腕に強く夕子を引き寄せられる。トニックシャンプーの匂いが近くにあった。
「いましょう。今夜は一緒に……」
「ああ、届きましたか? 少し心配だったんです。届くか、どうか……」
「点字……」
「ああ、通販でセットを買って、それで……間違っていませんでしたか? 完全に独学なので……」
「はい、完璧でした」
「あははっ、そっか、よかった」
夕子と組んだ逆の手が彼の頭の方に動き、ポリポリと掻いているのが分かる。
「ふふふ、安倍さん、小学生みたいですね。私とても嬉しかったです」
夕子は空を見上げた。目が潤む。
「ああ、もうそろそろ帰らないと……」
安倍が呟く。
指先で指触時計を撫でた。午後九時四十分。
――帰りたくない……帰りたくない、って言わないと……。後悔……後悔するのはイヤ……。
「……安倍さん……もしよければ……私、もう少し一緒にいたいです。安倍さんと……」
胸が高鳴った。
安倍の腕に強く夕子を引き寄せられる。トニックシャンプーの匂いが近くにあった。
「いましょう。今夜は一緒に……」
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