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ゆらゆらゆれてる、、暖かい、、
「んっ、、」
「起きたか。」
ゆっくり目を開けると目の前に要がいて驚く。
「え!俺、、」
「車で寝てて着いても起きないからこうやって運んでんだよ。」
どうやら車で帰っている途中で寝てしまったみたいだ、、申し訳ない。
それにしてもこの状況、要にお姫様抱っこされていて恥ずかしい。
「あ、ごめん。
とりあえず降りるよ。」
「いや、いい。
それより起きたなら首に掴まれ。落ちるぞ。」
降りようとしたが離してもらえず、さらにフワッと浮遊感がして怖くなりとりあえず要の首に腕を回した。
「いいって何、降りるよ。
重たいだろ。」
「重くない。むしろもう少し太った方がいいくらいだ。」
そう言いながら腰を支えていた手をさすり出す。
「ふわっ、ちょっとやめてよ。」
「いいから大人しくしてろ。」
何を言ってもダメだと諦め、大人しくする事にした。
チラッと要を見ると要も俺を見ていたのか目が合う。
ドキッとして思わず目を逸らした。
うう、、早く下ろして欲しい、、
ガラガラガラ
器用に俺の背中を支えながらドアを開ける要。
ここは初めてみるドアだ。
中は木の箱がたくさんあり、旅館の脱衣所のようだ。
「風呂入れそうか?」
「あ、やっぱりここお風呂なんだ。
旅館見たいに広いね、、」
「あぁ、まあ。
大勢で入ることもあるからな。」
「へぇ、、なんかすごいね。」
こんな広い御屋敷だったらそんなこともあるのかな、と思う。
「今は誰も入ってこないから安心して入っていい。」
「そうなんだ、、要も?」
「入っていいなら入るけど。」
「えっいや、だめ!」
男同士で風呂なんて普通はなんてことないが、要は何だか怪しいのでだめだ。
慌てて否定するが何だかニヤニヤしている。
「意識しすぎ。
今下ろすから暴れるな。」
そう言われ思わず大人しくすると、そっと下ろしてくれた。
「安心しろ。俺は外出てるから。」
頭を優しく撫でられ、タオルと着替えの場所を教えてくれると出ていった。
下着も用意してくれたみたいだ、ありがたい。
服を脱いで空いている棚に入れて風呂場に繋がるドアを開ける。
「すご、、温泉かよ、、」
オシャレで大きなヒノキ風呂がどーんと構えている。
ヒノキのいい香りが広がっている。
シャワーも5つあり、本当に温泉みたいだ。
体を洗い、ヒノキ風呂に浸かる。
泳げそうな程広い。
気持ちよすぎていつもより長く浸かってしまった。
要が待っているかも、と慌てて出て軽く体を拭いて脱衣場へ移動する。
ええっと着替えは、、これか。
下着を履いたところで、
ガラガラガラ
「、、、え?」
「え、誰?」
思わず開いたドアの方を見ると、少し幼さの残る要がいた。
身長も俺と同じくらいで要より小さい。
しかし目元がそっくりだ。
「あ、俺は要の友達で、お風呂を借りてたんだけど、、」
「へぇ、兄貴の友達。
あの兄貴に友達なんていたんだ?」
ぐんぐん歩いて迫ってくる弟くん。
思わず少し後ずさりするが勢いが凄すぎてあっという間に目の前に来て、俺の顔の横に腕を伸ばし棚の間に収められてしまった。
「、、あの、とりあえず着替えさせて、?」
下着しか履いてないので、普通に恥ずかしい。
腕を前にクロスさせて、目を逸らしながら訴える。
ごくっ
上から喉を鳴らす音がして見上げると、弟くんと目が合う。
何だか熱のこもった目をしているような、、
そのまま見つめていると、すっと腕が動き俺の肩に触れた。
「えっ、、ひゃっちょっと、あの、、」
そのままするりと撫でられ、どんどん下に下がっていく。
「やば、スベスベ、、」
「んんっちょっと、、」
腰にたどり着いた手がさわさわと動く。
こそばゆくて恥ずかしい。
何とか声を抑えようと噛み締めていると、
「おい、上がったか?」
ドアの外で要の声がした。
「かなめ!!ちょっとたすけて!」
思わず声をかけると、慌てたようにドアが開いた。
ガラガラガラッ
「恭?
おい!離れろ敦!」
ぐいっと弟くん、もとい敦くんを引き剥がしてくれた。
「んっ、、」
「起きたか。」
ゆっくり目を開けると目の前に要がいて驚く。
「え!俺、、」
「車で寝てて着いても起きないからこうやって運んでんだよ。」
どうやら車で帰っている途中で寝てしまったみたいだ、、申し訳ない。
それにしてもこの状況、要にお姫様抱っこされていて恥ずかしい。
「あ、ごめん。
とりあえず降りるよ。」
「いや、いい。
それより起きたなら首に掴まれ。落ちるぞ。」
降りようとしたが離してもらえず、さらにフワッと浮遊感がして怖くなりとりあえず要の首に腕を回した。
「いいって何、降りるよ。
重たいだろ。」
「重くない。むしろもう少し太った方がいいくらいだ。」
そう言いながら腰を支えていた手をさすり出す。
「ふわっ、ちょっとやめてよ。」
「いいから大人しくしてろ。」
何を言ってもダメだと諦め、大人しくする事にした。
チラッと要を見ると要も俺を見ていたのか目が合う。
ドキッとして思わず目を逸らした。
うう、、早く下ろして欲しい、、
ガラガラガラ
器用に俺の背中を支えながらドアを開ける要。
ここは初めてみるドアだ。
中は木の箱がたくさんあり、旅館の脱衣所のようだ。
「風呂入れそうか?」
「あ、やっぱりここお風呂なんだ。
旅館見たいに広いね、、」
「あぁ、まあ。
大勢で入ることもあるからな。」
「へぇ、、なんかすごいね。」
こんな広い御屋敷だったらそんなこともあるのかな、と思う。
「今は誰も入ってこないから安心して入っていい。」
「そうなんだ、、要も?」
「入っていいなら入るけど。」
「えっいや、だめ!」
男同士で風呂なんて普通はなんてことないが、要は何だか怪しいのでだめだ。
慌てて否定するが何だかニヤニヤしている。
「意識しすぎ。
今下ろすから暴れるな。」
そう言われ思わず大人しくすると、そっと下ろしてくれた。
「安心しろ。俺は外出てるから。」
頭を優しく撫でられ、タオルと着替えの場所を教えてくれると出ていった。
下着も用意してくれたみたいだ、ありがたい。
服を脱いで空いている棚に入れて風呂場に繋がるドアを開ける。
「すご、、温泉かよ、、」
オシャレで大きなヒノキ風呂がどーんと構えている。
ヒノキのいい香りが広がっている。
シャワーも5つあり、本当に温泉みたいだ。
体を洗い、ヒノキ風呂に浸かる。
泳げそうな程広い。
気持ちよすぎていつもより長く浸かってしまった。
要が待っているかも、と慌てて出て軽く体を拭いて脱衣場へ移動する。
ええっと着替えは、、これか。
下着を履いたところで、
ガラガラガラ
「、、、え?」
「え、誰?」
思わず開いたドアの方を見ると、少し幼さの残る要がいた。
身長も俺と同じくらいで要より小さい。
しかし目元がそっくりだ。
「あ、俺は要の友達で、お風呂を借りてたんだけど、、」
「へぇ、兄貴の友達。
あの兄貴に友達なんていたんだ?」
ぐんぐん歩いて迫ってくる弟くん。
思わず少し後ずさりするが勢いが凄すぎてあっという間に目の前に来て、俺の顔の横に腕を伸ばし棚の間に収められてしまった。
「、、あの、とりあえず着替えさせて、?」
下着しか履いてないので、普通に恥ずかしい。
腕を前にクロスさせて、目を逸らしながら訴える。
ごくっ
上から喉を鳴らす音がして見上げると、弟くんと目が合う。
何だか熱のこもった目をしているような、、
そのまま見つめていると、すっと腕が動き俺の肩に触れた。
「えっ、、ひゃっちょっと、あの、、」
そのままするりと撫でられ、どんどん下に下がっていく。
「やば、スベスベ、、」
「んんっちょっと、、」
腰にたどり着いた手がさわさわと動く。
こそばゆくて恥ずかしい。
何とか声を抑えようと噛み締めていると、
「おい、上がったか?」
ドアの外で要の声がした。
「かなめ!!ちょっとたすけて!」
思わず声をかけると、慌てたようにドアが開いた。
ガラガラガラッ
「恭?
おい!離れろ敦!」
ぐいっと弟くん、もとい敦くんを引き剥がしてくれた。
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